2017年5月3日 水曜日

荒島岳

1,523.5 m

 前日は移動日で中出駐車場に車中泊した。4時起床、5時登山開始。早朝は薄雲が広がっていたが、時間とともに晴れてきて予報どおりの登山日和となった。勝原コースと合流するシャクナゲ平を過ぎると登山者の数は多少増えたが、GW期間にしては静かな山歩きが楽しめた。暑くもなく寒くもなく、虫もまだほとんどいなかったので、登山道脇に群生する花々を愛でながら快適に歩くことができた。山頂は強風が吹いていて、あまり長居はできなかったが、360度の大展望を満喫した。

 余力を持って下山した後は、湧き水を引いた足水の浴槽で足を冷やし、次の目的地である丸岡城へ向かった。

登山コースデータ
単純標高差 : 1,174 m
累積標高差 : 1,300 m
コース距離 : 11.8 km
標準コースタイム : 6 時間 20 分
歩行データ
総歩行時間 : 7 時間
総行動時間 : 7 時間 40 分

 コースタイム

中出駐車場 5:00 → 林道出合 5:35 → 7:30 小荒島岳 7:35 → シャクナゲ平 8:00 → 9:15 荒島岳 9:40 → シャクナゲ平 10:35 → 11:00 小荒島岳 11:10 → 林道出合 12:15 → 中出駐車場 12:40

 

4:00 起床。昨夜はしっかり寝られた。夜間に車が入ってきて、駐車は5台ほどに増えてきた。

5:00 駐車場を出発。

最初は舗装された林道歩きが続く。さほど寒くはなく、歩くにはちょうどよい気温と感じた。#

中出コース登山口と書かれた道標にしたがって進む。

少し進むと餓死したと思われるモグラの死体がころがっていた。

途中で作業道らしき分岐があった。一瞬迷うが、太い方へ進めば問題なし。

道の脇にタチツボスミレが群生していた。

点々と咲いていたヤブツバキ。

5:35 林道から登山道へ。

毛がごわごわのオニゼンマイ(オシダ)。群生しているのをたくさん見かけたが、食用には適さない。

雪深さを象徴するように大木の幹が曲がっていた。

何度か林道を横切りながら進む。

イワウチワの群生がそこかしこで見られた。

せっせと上って、6:45 「荒島岳←3.3km 2.5km→中出登山口」と記された道標を通過。

前方に小荒島岳が現れて、登山道には残雪が見られるようになってきた。途中で大きなアオゲラを目にした。

雪はじゃりじゃりの腐れ雪だが、それほど深くはない。カケスを何羽も見かけたが、他の鳥の鳴き声もよく聞こえていた。

7:25 小荒島岳への分岐に到着。当然寄っていく。

7:30 小荒島岳(1,186m)に到着。

南東側には荒島岳がそびえ立つ。山頂にかかっていた雲がちょうど切れて、全容を眺めることができた。

荒島岳の右、南方面。能郷白山には雲がかかっていた。

西方面。銀杏峯(げなんぽう)と部子山(へこさん)。手前に真名川ダムによる人造湖・麻那姫湖が見える。左は大野市街地。

北北東方面には白山と別山が見えた。左は経ヶ岳。手前には九頭竜川が流れている。

荒島岳の左、東方面。真ん中は木無山。日によっては乗鞍岳や御嶽山も見えるが、この日は雲の中。

5分ほど休憩してから先へ進んだ。カメラを構えるとかたまって飛ぶ小さな虫がフレームに入ってくる。虫の季節は近いと感じた。

小荒島岳からシャクナゲ平までの樹林帯は残雪と倒木で歩きづらかった。

8:00 シャクナゲ平(1,204m)を通過。ここで勝原コースとの合流する。

いったん少し下って、佐開コースとの合流点(1,195m)を過ぎてから再び上りが始まる。

雪の斜面が出てきたが、アイゼンが必要になるような場所はなかった。

次はクサリ場を上る。

背後には小荒島岳。

前方に荒島岳の山頂部が見えてきた。

傾斜が増して嫁が少し失速ぎみになってきた。

標高が上がって、だんだん眺めがよくなってきた。

稜線上は風が吹き抜けていた。

前荒島岳(1,415m)を通過して、中荒島岳へ向かう。山頂部は意外と奥行きがあった。

中荒島岳手前のクサリ場を上る。背後には前荒島岳と遠く白山も見える。

8:55 中荒島岳(1,420m)に到着。

山頂に向かう登山者の姿が数名見えた。

風が強いので薄手のウインドブレーカーを着て進んだ。時間とともに青空が広がって、気分は爽快だった。

足元には深い踏み抜き跡。

雪がゆるいので踏み抜かないよう慎重に進んだ。

雪山の強烈な照り返しをうけながら山頂へ向かう。

9:15 荒島岳山頂に到着。風は強いが隠れる場所はなかった。

カラフルな方位盤は2012年の設置。

山頂の荒島神社。

南東方面。東尾根の右奥に滝波山や平家岳が並ぶ。

南方面。真ん中右奥が能郷白山。

能郷白山のアップ。右は姥ヶ岳。

西南西方面。真ん中に銀杏峯と部子山。

銀杏峯と部子山の手前には麻那姫湖が見える。

西北西の眼下には大野市街地が広がる。

北方面。左から富士写ヶ岳、大日山、白木越と並び、その麓は勝山市街地。右端は経ヶ岳。

北北東方面。左から経ヶ岳、大長山、真ん中に白山と別山、その右には丸山や芦倉山などが並ぶ。

雪に覆われた白山と別山。

東方面。東尾尾根の左は木無山。木無山の左上は芦倉山で、上にうっすら見えるのは大日ヶ岳。木無山と東尾根の間、奥に見えるのは毘沙門岳。

山頂標で記念撮影。おにぎりを食べて休憩した。

山頂は強風で寒いので長居する登山者は少なかった。

9:40 下山開始。山頂直下の雪原を下る。

雄大な景色を楽しむ一方、踏み抜きにも気をつけながら慎重に進む。

残雪帯を下る。雪解け水で登山道が川のようになっている所もあった。

9:55 中荒島岳を通過。

前荒島岳を眼下に見ながら急坂を下る。

再び残雪を歩いて、10:00 前荒島岳を通過。#

下りは早い。前荒島岳から10分も下ると小荒島岳とシャクナゲ平が見えてきた。

下りでは多くのハイカーとすれ違った。

鞍部まで下って上り返し、10:35 シャクナゲ平を通過。

シャクナゲ平から暫くは残雪と倒木で歩きづらくなるが、若干下りである分、往路よりも楽に感じた。

登山道脇で何度も見かけたショウジョウバカマ。

朝よりも天気がよいので帰りも小荒島岳へ寄ることにした。

11:00 小荒島岳に到着。登山者が3名休んでいた。

登ってきたばかりの荒島岳を眺める。

南側には朝は見えなかった能郷白山の山頂部と姥ヶ岳が見えた。

西方面の銀杏峯と部子山。

麻那姫湖の真名川ダムもくっきり見えた。

北東方面。経ヶ岳、白山、別山がよく見えていた。

東方面。真ん中に木無山。その左奥には野伏ヶ岳などの山並みが見える。

10分ほど眺めを楽しんで下山再開。

ミツバノバイカオウレン。登頂を終えているので、復路はゆったりした気持ちで花を楽しめた。

清楚な美しさをたたえるイワウチワ。フリルのような淡いピンクの花弁がなんとも愛らしい。

キクザキイチゲ。キンポウゲ科の早春花だが、これも綺麗な花だった。

こちらはヤマエンゴグサ。ケシ科の多年草で有毒。

ミヤマカタバミ。葉が特徴的で、ハート型の小葉が3つ輪生しているように見える3出掌状複葉。

何度か林道を横切る。ここまで来るとゴールは近い。

12:15 登山道から林道に出た。

林道でカナヘビを見かけたが、近寄ると逃げられた。

タチツボスミレの群生をたくさん見かけた。

キジムシロだろうか。黄色い花は似たものが多くて見分けるのが難しい。

12:35 中出コース登山口を通過。近くの空き地に停めている車を4台ほど見かけた。#

嬉しいことにカタクリも咲いていた。

12:40 駐車場に到着。足水の浴槽で足を冷やしてから身仕度を整えて、丸岡城へ向かった。