2011年10月29日 土曜日

四阿山・根子岳

2,354 m 2,207 m

 2時20分起床、2時45分出発。現地には5時10分到着。夜明け前に出発したがじきに明るくなり、背後の北アルプスを時折振り返りながら上った。休憩するつもりでいた中四阿の場所がよく分からないまま通過してしまい、ほとんど休まないまま山頂へ至ったが、早く着いたおかげで360度の絶景を1時間近くに渡って独占することができた。根子岳へ向かう上り返しも、抜けるような青空と広々とした眺めのおかげで、まったく苦にならなかった。団体ハイカーの数も少なくて、予想以上に静かな山歩きを楽しめた。

 13時過ぎには下山して、早い時間帯に高速を走ったので、渋滞もなく16時前に帰宅。体力的に負担の少ない山行となった。四阿山と根子岳は、どちらも頂とコース上から雄大な眺めが楽しめる展望の山であった。

登山コースデータ
単純標高差 : 764 m
累積標高差 : 1,015 m
コース距離 : 10.1 km
標準コースタイム : 7 時間
歩行データ
総歩行時間 : 5 時間 45 分
総行動時間 : 7 時間 30 分

 コースタイム

ダボス牧場駐車場 5:35 ⇒ 1917峰 (小四阿) 6:55 ⇒ 中四阿 7:40 ⇒ 中四阿分岐 8:15 ⇒ 8:30 四阿山 9:30 (三角点まで往復10分含む) ⇒ 中四阿分岐 9:50 ⇒ 十ガ原 (鞍部) 10:25 ⇒ 11:00 根子岳 11:55 ⇒ ダボス牧場駐車場 13:05

5:10 ダボス牧場 駐車場

駐車場に到着。すでに数台の車が停まっていた。トイレは少し上がった標識の先にあった。

5:35 薄闇を出発。

林道の先から登山道に入り、牧場脇のダケカンバ林をゆるやかに上って行く。

しばらくすると東の稜線上に朝陽が昇ってきた。

背後の西側には北アルプスなどの展望が広がっていた。

6:55 小四阿 (1917m峰) に到着。標識の表示が独特で、分かりづらかった。標識の背後は根子岳。

北東正面に四阿山を眺めながら進む。

スタート後は身体が少し重たかったが、眺めがよいこともあって調子が上がってきた。

南側の眺め。左から浅間山、黒斑山、籠ノ登山、湯ノ丸山。

南西方面。左奥に八ヶ岳、右には美ヶ原。美ヶ原の奥には中央アルプスも見えていた。

空は朝から快晴。暑くもなく寒くもなく、風も穏やかで最高の登山日和となった。

見晴のよい尾根歩きが続く。背後の広大な眺めを時折振り返りながら上った。

しばらく上るとケルンが積まれた小さな岩峰が現れる。

7:40 中四阿に到着。ここも道標に現在地が括弧で一番小さく寄せて書かれているので、いつの間にか中四阿を通過したものと勘違いしていた。

少し下ってから上りが続く。しばらく行って振り返ると中四阿の稜線がよく見えた。

急坂をせっせと上る。

やっと本格的な山登りらしくなってきたが、急な箇所は短かった。

広々した稜線を上って行くと、四阿山の山頂部が見えてきた。

本によって随分コースタイムにばらつきはあるが、よいペースだと感じていた。

8:15 中四阿の分岐を通過。

山頂直下の木の階段に差しかかる。山頂に人影は見当たらなかった。

段差がちょうどよくて上りやすい立派な階段だった。

8:30 四阿山 2,354m

まずは山頂西側の信州祠に到着。

ついで東側の上州祠へ向かう。

道標のある四阿山の最高地点、上州祠に到着。

上州祠。2つの祠の間が長野と群馬の県境となる。

北東方面。中央奥は岩菅山と横手山でその右は草津白根山。右端は至仏山。

東側の榛名山。

東南東の嬬恋村方面。左は浅間隠山、右は鼻曲山。

南南東には浅間山が大きい。左は田代湖。

東籠ノ登山と西籠ノ登山の上には富士山も見えた。富士山の左は金峰山。

南方面。湯ノ丸山の向こうには八ヶ岳の山並。重なってみえるのは南アルプス。

南西方面には美ヶ原と中央アルプスが重なって見える。

美ヶ原の右、鉢盛山の上には御嶽山も見えていた。

東側には北アルプスがずらりと並ぶ。

左から立山、爺ヶ岳、剱岳、鹿島槍ヶ岳、五竜岳、唐松岳、白馬岳。

左に奥穂高連峰、大キレットを挟んで右には槍ヶ岳。

こちらは白馬三山。

北西方面。左に高妻山、右に焼山、火打山、妙高山。高妻山の手前は飯縄山、焼山の左手前は黒姫山。

東側に20mほど下った稜線に三角点があるので、行ってみることにした。

緩やかに上り返す。

三角点を発見。

往復で10分ほどだった。

後から来た単独ハイカーもいなくなり、山頂は貸切状態となった。

眺めを楽しみながら、静かにのんびり過ごすことができた。

北西方面の根子岳。

9:30 根子岳へ向かう。入れ替わりで次々とハイカー集団が上ってきた。

雄大な眺め楽しみながら木道を下る。

中四阿の分岐に出た。北西の根子岳へ向かう。

根子岳へ続く鞍部までは、約300mの下り。

シラビソなどの樹林帯をひたすら下って行く。

下りで多くのハイカーとすれ違った。四阿山の狭い山頂は混み込みだっただろう。

10:25 樹林帯を抜けて鞍部の十ガ原に出た。ここから根子岳まで170mほどの上り返しとなる。

笹の広がる坂をひたすら上る。

眺めがよいので、気持ちよく歩けた。

目標となっていた岩を越えるともうひと山あり、それを越えるとまたひと山出てきた。

背後には笹原の十ガ原と四阿山。

かなり上ってきたが、さらに上る。

眺めのよい板状節理の巨岩に出た。

巨岩の北側を巻くようにしてさらに進む。

少し進むとやっと根子岳山頂の祠が見えた。

11:00 根子岳 2,207m

根子岳に到着。

ケルンの積まれた山頂には、方位盤の他に石碑や釣鐘もあった。

隣の四阿山。根子岳もほぼ360度の展望が広がる。深田久弥は根子岳を四阿山の附録と書いているが、これだけの展望で簡単に登れるのだから、初心者には最適の山だと感じた。

山頂は広くて抜群の眺め。特に山頂の斜面に面した南側の眺めがよい。

時間に余裕があったので、ご飯を食べてのんびり休むことにした。

時間と共に人も増えてきたが、山頂が広いので気にならなかった。

11:55 下山開始。

根子岳山頂の様子。

下山を始めてすぐにトンビが現れた。上空を何度か旋回してから四阿山の方角へ飛び去った。

広大な景色を眺めながらガレ場を下る。

とにかく素晴らしい解放感。

20分ほど下ると森林限界が終わり、周りに灌木が増えてきた。

ダケカンバの樹林帯に入る。

陽光に輝くダケカンバの白い幹が青空と緑によく映えていた。

樹林帯を抜けると眼下に駐車場が見えてくる。

まっすぐ下る感じで、駐車場が見えてからは早かった。

13:05 ダボス牧場駐車場に到着。予定より早く下山できて、渋滞を避けることができた。