2016年5月1日 日曜日

伊吹山

1,377 m

 GW関西遠征3日目。3時過ぎに前夜車中泊した菩提寺PAを出て、上野登山口に5時到着。早朝から登山者の姿はちらほらあったが、大きな団体が現れる前だったので自分のペースを維持できた。コースに遮るものはほとんどなく、上るほどに見晴らしがよくなるので、最後まであまり疲れを感じることはなかった。広い山頂を歩き回っている間にどんどん登山者が増えて、下山する頃には上ってくる登山者の列に切れ目がないほどだったが、比較的広く登山道が整備されているので、すれ違いにそれほどストレスを感じなかった。3合目から先の下りはさすがに疲れが出て長く感じたが、終日天気に恵まれて、この日も素晴らしい山行となった。

 下山後はいぶき薬草の湯に寄ってから恵那山方面へ向かったが、予定していた道をナビが表示しないという問題が生じた。迷った末に、疲労も考慮して神坂峠ではなく広河原登山口から上ることに予定を変更した。

登山コースデータ
単純標高差 : 1,147 m
累積標高差 : 1,185 m
コース距離 : 12 km
標準コースタイム : 6 時間 20 分
歩行データ
総歩行時間 : 5 時間 45 分
総行動時間 : 7 時間 15 分

 コースタイム

上野登山口P 5:30 ⇒ 7:10 3合目 7:15 ⇒ 5合目 7:40 ⇒ 8合目 8:35 ⇒ 8:55 伊吹山 10:30 ⇒ 8合目 10:50 ⇒ 5合目 11:30 ⇒ 3合目 11:50 ⇒ 上野登山口P 12:45

3:00 菩提寺PA

目覚ましは設定していなかったが、すっきり目が覚めた。気力体力の回復を感じるとともに、いまから移動を開始して伊吹山へ向かえば十分早い時間に登山をスタートできると思い立ち、当初の予定どおりに麓から伊吹山に登ることを決めた。やはり車で山頂まで行っても登ったことにはならない。すぐに嫁を起こして身仕度を整えた。 3:25 菩提寺PAを出て、伊吹山方面へドライブ開始。

4:45 道の駅・伊吹の里でトイレに寄る。伊吹山登山へ向かうと思われる車中泊の車が何台も停まっていた。

5:00 伊吹山上野登山口に到着。狭い路地に入り込み、Uターンするとき車の腹を擦ってしまったが、登山口から一番近い駐車場が1台分だけ空いていた。

駐車代を徴収しにきたおばあさんに1,000円支払い、5:30 登山スタート。山頂まで6kmの表示あり。

最初は樹林帯のゆるやかな広い道を上ってゆく。

6:10 トイレ棟のある1合目を通過すると見晴らしのきくようになった。

近くには旅館・伊吹高原荘。

野鳥のさえずりが響き渡っていた。ホオジロのように見えた。

スキー場のゲレンデ跡をまっすぐ上ってゆく。筋肉痛などはなく、少し身体が重たい程度だった。ちなみに伊吹山スキー場は、さまざまな要因で2008年から休業、2010年にリフトが撤去されて現在は完全に閉鎖されている。

6:35 2合目を過ぎて潅木帯に入った。

潅木帯を抜けると正面に伊吹山が現れた。

7:10 立派な公衆トイレのある3合目に到着。小腹が減ったのでザックを下ろしてパンを食べた。

再びなだらかに上ってゆく。後から追い抜いていく登山者が現れ始めた。

7:25 4合目は随分近くて3合目からは10分足らず。その後しばらく樹林帯に入る。

7:40 茶屋と自動販売機のある5合目を通過。

5合目以降は日陰がいっさいなくなり、伊吹山の山容を見上げながら上ることになる。先を進む登山者の姿がよく見えた。

上るほどに背後の景色がよくなっていく。一瞬海が見えたと思ったら、琵琶湖でした。

7:55 6合目の避難小屋(2006年新設)を通過。山頂まで2kmを切った。表示が意外と励みになった。

山頂が近づくほどに斜面の勾配が増すが、登山道は大きな九十九折りになっているので、それほど上りはキツくなかった。

標高1,000mを越えて、背後の景色も徐々に高度感が増してきた。上ってくるハイカーはまだそれほど多くはなかった。

途中、西に「行道岩」と呼ばれる霊場が見えた。伊吹山寺の開山・三修や円空がそこで修行を積んだと云われる。

8:15 7合目を通過。山頂部を歩く登山者の姿も見えるようになってきた。

遮るものがなく、強い日差しを浴びながらの登山が続く。

8:35 テーブルベンチが設置されてある8合目を通過。山頂まで1kmを切った。

山頂稜線を間近に仰ぎながら、ジグザグの急登を上る。

8:50 分岐のある山頂のカルスト台地に出た。表示は見あたらなかったが、ここが9合目と思われる。

8:55 ゆるやかな台地を歩いて山頂に到着。

広々とした山頂には、売店や飲食店などもあった。

人の少ないうちに、まずは記念撮影。

山頂台地は広大で、ベンチがたくさんあった。南側のベンチでひと休みして、おにぎりを食べた。

南側の眺め。山麓の街並みを挟んで霊仙山(りょうぜんやま)。その左奥には藤原岳など鈴鹿山脈がうっすら見える。

ひと休みしてから山頂台地を歩いてみることにした。まずは東側へ進むと南弥勒堂があった。

南弥勒堂ごしに山頂の建物群を見る。

南弥勒堂から立入禁止の柵に沿って北東へ進むと、一等三角点がある。

山頂の東端にある標高1,377.31mの一等三角点。

南東側の眺め。左手前に伊吹山ドライブウェイが走る南東尾根。その上に南宮山、真ん中奥には養老山地が見える。関ヶ原の古戦場は南宮山の右下あたりになる。

広々とした山頂台地を東側から眺める。三角点まで来る人はあまりいないようで、この辺りは静かだった。

そのまま柵に沿って北側へ進む。

東遊歩道手前にあった「殉難之碑」。

東側に延びた東遊歩道。そのまま進んでぐるっと回ると伊吹山ドライブウェイ山頂駐車場へ行ける。

東遊歩道へは入らず、そこから引き返した。

北側の広大な眺めを楽しみながら進む。

北東側には北尾根が一望できる。左端の国見峠から右へ国見岳、大禿山、御座峰と続き、御座峰の手前、真ん中あたりが静馬ヶ原。目の前に延びるのは伊吹山ドライブウェイ山頂駐車場に続く中央遊歩道。

北側側の眺め。眼下には伊吹山ドライブウェイ山頂駐車場。その上には虎子山、右は国見岳と北尾根で左奥は金糞岳。

北西側の眺め。西遊歩道の上、真ん中付近に伊吹山地を源流として琵琶湖に流れ込む姉川が見える。

時間とともに人がどんどん増えてきたが、山頂はとにかく広いので気にならない。

また別の弥勒堂があった。#

弥勒堂の近くには日本武尊が祀られていた。

人が多いので順番を待ってすばやく写真を撮った。

敷石を段々に並べた広場のような所もあり、多くの人が休憩できるようになっていた。

日本七高山霊場のひとつ、伊吹山寺覚心堂まで戻ってきた。

山頂中央の南端にも見晴らしのよい所があったので端まで行ってみた。

下山する前に、南西の端にある三ツ頭・雨降岩まで行ってみることにした。

西遊歩道の方へ進む。

シカ避けネットのゲートに出入りして三ツ頭・雨降岩へ。

イチリンソウ

アマナ

10:20 三ツ頭・雨降岩に到着。

しばし眺めを楽しむ。

西側の眺め。近江盆地の向こうは広大な琵琶湖。

西側の山麓付近をパラグライダーが飛んでいた。

南側を見下ろすと上ってきた登山ルートが一望できた。その向こうは霊仙山。

登山者がぞくぞくと上ってくるのがよく見えた。写真は6合目の避難小屋から7合目あたり。

10:30 下山開始。

10:50 8合目では多くの登山者が休憩していた。

九十九折りの道には登山者の列。さすがゴールデンウィークの百名山です。登山道がそこそこ広いので、すれ違うのに待つ必要がある場所は限られていた。

11:20 6合目の避難小屋を通過。

ウマノアシガタ(キンポウゲ)

ヤマエンゴグサ

下りながら琵琶湖と山麓の広大な眺めを堪能した。下から登って本当によかったと思いつつ、今朝3時に目覚めたことに誰ともなく感謝したくなった。

11:30 5合目を通過。ここも多くの人が休んでいた。

平坦な道をさくさく進んで、11:50 3合目を通過。

3合目を過ぎたあたりから振り返った伊吹山。

フデリンドウ

3合目を過ぎて展望がなくなってくると、疲れを感じ始めた。

ゲレンデ跡上空で複数のトンビが低空飛行をしていた。

1合目付近の建物が近づいてきたが、ここから長く感じた。

ツルニチニチソウ

樹林帯の広い山道を下って、12:45 駐車場に到着。

明日登る恵那山方面へ向かう前に、いぶき薬草の湯で汗を流した。公共の複合施設でこじんまりした温泉だったが、空いていたのでゆっくり入浴できた。 その後、関ヶ原の合戦跡を通って高速に乗ったが、ナビに問題が発生。予定していた神坂峠へは岐阜県側から入らなければならないのだが、ナビが長野県側からのルートしか表示しない。しかも右肩に腱板炎の症状が出て痛み始めた。PAで食事をするついでに道路地図で調べたりもしたが、考えた末にルートが短い広河原から登ることに変更した。

18:05 峰越林道ゲート前の駐車場に到着。広河原登山口へと続く峰越林道は崩落が激しいため、2km手前までしか入れないのだ。この日はここで車中泊した。