2020年10月1日 木曜日

東北遠征2020 2日目

岩木山

1,625 m

 前夜は百沢の「やすらぎの駐車帯」で車中泊。6時に起床して、まずは岩木山神社で早朝参拝を済ませた。いったん駐車場に戻り、津軽岩木スカイラインが開くのを待って岩木山の8合目へ移動した。予報どおりのくもり空で、雨に降られることも覚悟していたが、思った以上に遠望が利いて、山頂から360度の大展望を楽しめた。下りでは修学旅行の集団とすれ違ったが、リフト分岐から上は、上りと下りのルートが分かれているところが多いので、ストレスなく下山することができた。

 天気がよければ岩木山神社から上ることも考えていたが、8合目まではひたすら樹林帯が続くようだし、体力的なことも考え合わせると8合目からで正解だった。下山後は嶽温泉「小島旅館」で日帰り入浴。白濁した硫黄泉で疲れを癒してから八甲田山の登山口となる酸ヶ湯温泉へ向かった。

登山コースデータ
単純標高差 : 375 m
累積標高差 : 380 m
コース距離 : 2.2 km
標準コースタイム : 1 時間 55 分
歩行データ
総歩行時間 : 2 時間 25 分
総行動時間 : 3 時間 10 分

 コースタイム

8合目駐車場 8:40 ⇒ リフト分岐 9:15 ⇒ 9:55 岩木山 10:40 ⇒ リフト分岐 11:15 ⇒ 8合目駐車場 11:50

7:55 津軽岩木スカイライン 開門待ち

開門の5分前にゲートに到着。8時を回り、1,630円 (通常1,830円のところ、モンベルカードで200円割引) を支払いゲートを通過。

8:20 8合目駐車場

8合目までひたすらヘアピンカーブが続いた。ちなみに車中からの眺めがよかったのは最後の方だけで、9割方は木々で展望はなかった。

登山道はリフトの手前の石段を上がった先にあった。

8:40 登山開始。

登山口近くに咲いていたアザミ。

キク科のノコンギクもまだ咲いていた。

眺めのない樹林帯の道が続く。

樹林の切れ間が見えた日本海、七里長浜。

さらに樹林帯を上っていく。

9:15 リフト分岐

35分でリフト分岐に到着。分岐からリフト乗り場までは5分ほど。

リフト乗り場とは反対側の山頂方面へ。

火山らしい大岩を上る。

少し上ると分岐からリフト乗り場へ続く道がよく見えた。

鳥ノ海噴火口の北側を進むと岩木山の山頂が見えてきた。

大岩の左を抜けると鳳鳴ヒュッテが現れた。

9:30 鳳鳴ヒュッテ

無人の避難小屋である鳳鳴ヒュッテを通過。1964年1月、秋田県立大館鳳鳴高校・山岳部の生徒5名が下山途中に遭難、うち4名が亡くなるという事故があり、避難小屋はそれを受けて建てられた。

岩ゴロのガレ場を上っていく。

途中で振り返ると、鳥海山の左、南側に弘前市が見えた。手前の鳥ノ海噴火口に、沼の一部が見えていると後で気がついた。

思ったよりも遠望がきくことを喜びながらせっせと上った。

岩ガレをさらに上る。

いったん平坦なところに出て一息つけた。

最後の上りにかかる。

上るほどに隣の鳥海山が下に見えてきた。

山頂下の急坂を上る。

いよいよ山頂が近づいてきた。

バラ科のミヤマキンバイが一輪だけ咲いていた。

9:55 岩木山 山頂

まだ登山者がまばらな山頂に到着。

ひと休みして、360度の大展望を楽しんだ。

8合目駐車場がある西方面の眺め。

鳥海山が眼下に見える南西方面。右奥に白神岳が見える。

南東方面の眺め。麓に岩木山百沢スキー場がある。岩木山神社も同じ方角のはずだが、場所ははっきり分からなかった。左に広がるのは弘前市。

東方面。弘前市の向こうには八甲田山が見えた。

山頂にある岩木山神社奥宮。

北北東方面。中央に見えるのは廻堰大溜池(まわりぜきおおためいけ)。右奥には青森湾と夏泊半島も見える。

北方面。津軽半島の左には七里長浜と日本海。飛び出て見えるのは小泊半島。思った以上に遠望がきいて、山頂の大パノラマを楽しめた。

左はバイオトイレで、右が山頂避難小屋(岩木山神社奥宮休憩所)。

山頂ケルンで記念撮影。三角錐のケルンの中には「連帯の鐘」があり、手で鳴らすと大きな音が出る。

10:40 下山開始。眼下にリフト乗り場と8合目駐車場を眺めながら下る。

眼下にリフト乗り場と8合目駐車場を眺めながら岩ゴロの急坂を下る。

途中で中学生の大行列と遭遇。

学生たちは元気におしゃべりをして賑やかに上っていく。

青森は新型コロナの感染者数が少ないとはいえ、引率する先生方は色んな意味で大変なのではなかろうか。

鳳鳴ヒュッテの手前まで来ると学生の列は途絶えた。

11:05 鳳鳴ヒュッテを通過。

大倉石の横を通って進む。

振り返ると山頂付近に学生たちの姿が大勢確認できた。あの人数ではどうしたって騒がしくなるので、登頂時間が重ならなくてよかった。

リフト分岐の手前から8合目駐車場がよく見えた。

11:15 リフト分岐に到着。

ここから樹林帯を下る。

展望を阻む灌木帯を下っていく。

笹原もかなり背丈が高い。

下りでは足元のコケなども見ながら進んだ。

大きなゼニゴケ。

疲れはなかったのでどんどん下った。

駐車場に出た。

11:50 8合目駐車場に到着。駐車場の奥に中学生たちが乗ってきた大型バスが4台並んでいた。

「IWAKI 1625」と書かれた休憩所。建物の中はがらんとして、トイレ以外は特に何もなかった。

 12:40 下山後は麓の嶽温泉・小島旅館の日帰り湯で疲れを癒した。中に入ると人の気配はなく、声をかけると旅館の方がゆっくり出てきた。時間の流れが止まっているかのような昭和の香り漂うひなびた館内に、不思議な郷愁を覚えた。青森ヒバの浴槽にあふれる100%源泉かけ流しの白濁した湯は、強い硫黄臭が漂い、これぞ温泉といったたたずまい。シャワーの出は悪いが、肌にピリピリくる泉質は文句なしに素晴らしいと感じ入った。ご高齢の先客2人が話す津軽弁がまったく理解できず、話しかけられたらどうしようと思っていたが、それも杞憂に終わり、さっぱりとした極上の気分で温泉を後にした。

14:45 八甲田山方面へ向かう途中で、「弥生の里」に立ち寄り、お土産などを購入した。青森リンゴを使用したお土産がわんさと並んでいた。

紅葉スポットとして有名な城ヶ倉大橋で車を停めて、橋の上を歩いてみた。

断崖絶壁で知られる城ヶ倉渓流にかかる城ヶ倉大橋は、アーチ支間長が255mと、上路式のアーチ橋では日本一の長さを誇り、谷底からの高さは122mもある。

紅葉にはまだ少し早かったが、淡い夕空に岩木山を眺めることができた。

15:55 八甲田山の登山口となる酸ヶ湯公共駐車場に到着。下山してくる登山者がまだちらほらいたが、1時間もすると駐車場は車中泊の10数台のみとなった。

高い建物がないので夕暮れの空が広々とのぞめる。暗くなると同時に寝てしまった。