2014年5月4日 日曜日

富士見小屋テント泊登山②

金峰山

2,595 m 2回目

 3時に起床したが、昨夜はよく寝られたので目覚めはよかった。早めに朝食をとって4時半に出発。早朝は雪が締まって歩きやすく、登山者も少なかったので快適に歩くことができた。砂払ノ頭からは展望抜群の稜線歩きを堪能し、山頂でも360度の大展望を満喫した。6年前は強風と寒さに凍えたが、この日は日差しが暖かく風も穏やかだった。北アルプスが見えるほど遠望もきいて、これ以上ない登山日和となった。残念ながら五丈石には登れず、寄る年波には勝てないと感じたが、大日岩には登ることができて気分的な埋め合わせとなった。大きな荷物を背負った単独の女性や小さな子供づれ、あるいは外人の団体ハイカーなど、下山時には様々な登山者とすれ違ったが、みな素晴らしい連休登山を満喫できたのではなかろうか。

 早出したおかげで、予定よりも早く(14:30)帰路についたが、すでに小仏インター手前は渋滞しており、帰宅は18時過ぎになった。もう少し遅かったら、30kmを超える渋滞地獄に巻き込まれていた。連休2日目だからまだ大丈夫だろうと考えていたが、危なかった。

登山コースデータ
単純標高差 : 1,085 m
累積標高差 : +920 m / -1,210 m
コース距離 : 10.6 km
標準コースタイム : 6 時間 40 分
歩行データ
総歩行時間 : 6 時間 55 分
総行動時間 : 9 時間 40 分

 コースタイム

富士見平小屋 4:30 ⇒ 大日小屋 5:30 ⇒ 6:00 露岩(大日岩の下) 6:05 ⇒ 大日岩(基部) 6:15 ⇒ 7:10 砂払ノ頭 7:30 ⇒ 8:25 金峰山 9:20 ⇒ 砂払ノ頭 10:20 ⇒ 10:55 大日岩(基部) 11:00 ⇒ 11:10 大日岩(頂) 11:20 ⇒ 11:25 大日岩(基部) 11:30 ⇒ 大日小屋 11:50 ⇒ 12:30 富士見平小屋 13:35 ⇒ 瑞牆山荘 14:10

3:00 起床 富士見平テント場

朝食はお湯を注ぐだけのカルボナーラ。寝袋なども片付けた。

4:30 まだ暗いうちにスタート。静かに出発の準備をしている人があちこちにいた。

朝の山道はガチガチに固まっていた。途中でチェーン・スパイクをひっくり返して履いていることに気付いた。

鷹見岩の分岐を過ぎてしばらく下ると、5:30 大日小屋に到着。

こちらのサイトはテントが10張りもなかった。

大日小屋からは、縦八丁と呼ばれる急坂が大日岩まで続く。

積雪が増えたが雪は締まっていた。

6:00 大日岩の下部にあたる露岩に出た。

北西方向には南アルプス。手前は茅ヶ岳と金ヶ岳で、右端手前は鷹見岩。

さらに上ると角度的に見えなかった八ヶ岳も見えてきた。手前は飯森山。

岩場の日陰は雪がガリガリに締まっていた。

6:15 大日岩の基部にあたる分岐に到着。

大日岩の写真だけ撮って先へ進んだ。

木漏れ日のさす明るい樹林帯をアップダウンしながら進む。

そのうち後発のハイカーが追いついてきた。下りてくるハイカーも意外と多かった。

7:10 砂払ノ頭(2,317m)に到着。岩場で小休止して眺めを楽しんだ。

露岩で写真を撮っていると、瑞牆山同様、また親切な男性ハイカーに「写しましょうか」と声を掛けられた。

南西方向には南アルプスがずらりと並ぶ。

左から笊ヶ岳(ざるがたけ)、上河内岳、聖岳、赤石岳、悪沢岳、蝙蝠岳。

左から蝙蝠岳、塩見岳、農鳥岳、西農鳥岳、間ノ岳、北岳。

さらに仙丈ヶ岳、甲斐駒ヶ岳、鋸岳と続き、右奥には空木岳。

左に鋸岳、空木岳から木曽駒ヶ岳と続く中央アルプス、大棚入山を挟んで右に御嶽山。

北西には八ヶ岳と瑞牆山。

瑞牆山のアップ。

南側には富士山がくっきりと見えてきた。

千代ノ吹上(2,497m)と富士山。

山頂まで絶景の稜線コースが続く。

前方には五丈石が特徴的な金峰山の山頂部。

稜線に出てからハイカーの姿が増えてきた。

岩場に現れたイワヒバリ。

山頂までは見た目よりも時間がかかる。眺めを楽しみながらゆっくり上った。

五丈石が近づいてきた。

8:25 金峰山の山頂に到着。

なんと、ここでも男性ハイカーに「写真を撮りましょうか」と声を掛けられた! 撮って欲しそうに見えるのだろうか。

山頂はかなり広い。人が少ないうちにと、まずは岩場を行き来して写真を撮った。

東側の露岩に上って、朝日岳方面を撮った。

北側の眺め。左に小川山。その右上には御座山と浅間山。右には赤久縄山や御荷鉾山も見える。

東側の中央には朝日岳。その左に三宝山、甲武信ヶ岳、木賊山と並び、右には国師ヶ岳と北奥千丈岳が並ぶ。

浅間山と右手前の御座山。

三宝山の左奥には御荷鉾山と両神山も見えた。

東南東の眺め。左に大菩薩嶺、右に富士山。大菩薩嶺の奥には丹沢の山並もうっすら見えていた。

南には富士山と五丈石。富士山の右は毛無山。

南アルプスの手前には歩いてきた稜線が一望できた。

西側の中央アルプス。左から空木岳、熊沢岳、檜尾岳、木曽駒ヶ岳。右端は大棚入山。

御嶽山もくっきり見えていた。

西北西の八ヶ岳。その左奥には乗鞍岳が見えてきた。

瑞牆山のアップ。

蓼科山の左奥には鹿島槍ヶ岳、五竜岳、白馬三山など、北アルプスも見えていた。

五丈石の登り方は調べてあったのだが、下がつるつるに凍っており、しばし迷った末に下りる時のことも考えて登るのを断念した。

五丈石は諦めてパンとおにぎりで食事にした。日差しが暖かくて風も穏やかだった。

9:20 下山開始。もう少しゆっくりしてもよかったが、大日岩に登ることを考えて早めに出た。

山頂下の雪原を歩く。フレームに富士山を入れたくて、わざわざ戻って歩き直してもらった。

この日は終日、富士の姿を拝めた。

上りでは気付かなかったが、小川山の手前に金峰山小屋が見えていた。

小屋近くの岩場の上にケルンが積まれているのも見えた。

雄大な眺めを楽しみながら稜線を下る。

雪と岩場が連続するので、昨日に続きチェーン・スパイクが重宝した。

ハイマツとシャクナゲの灌木帯を進む。

雪の照り返しが強くて、ひじょうに眩しかった。

千代ノ吹上の手前。老若男女さまざまなハイカーが、次々に上ってきていた。

振り返ると、早朝は逆光だった金峰山がクリアに見えた。

10:20 砂払ノ頭を通過。

砂払ノ頭を過ぎてからは樹林帯の下りが続く。雪が緩んできて、ずるっと滑りやすくなってきた。

大日岩までどんどん下った。子供連れなど、ハイカーの姿は途切れることがなかった。

10:55 大日岩の基部に到着。ザックを下ろして、チェーン・スパイクを外した。

まずは赤ペンキに従って東側から上ってゆくと、中段までは簡単に行けた。そこから今度は西側に巻いて進む。

中段上で食事をしているカップルがいた。その脇をさらに上がってゆく。

巨岩の下は×印があるが、その脇の断崖を通るのは少し恐いので岩の下を潜って先へ進んだ。

その先は赤ペンキがなかったので、登れそうなルートを探すと北側に行けそうな溝があった。

嫁はこれ以上登ることを拒否。下で待つことに。

11:10 山頂に到達。ホールドがほとんどない丸岩だが、ざらついた表面は滑らないので登りやすかった。

嫁にルートを教えて登ってくるようにうながしたが、やはり下で待つとのことだった。

大日岩の上も素晴らしい開放感だった。北西には八ヶ岳と瑞牆山。手前は飯森山。

瑞牆山はとても近くに見えた。

反対の南東側には金峰山。さっきまであの山頂にいたとは思えないほど五丈石が小さい。

北側には小川山。10分ほどすると男性ハイカーが登ってきて、ちょうど入れ替わりとなった。

下りるときは巨岩の下を潜らずに、西側の斜面を下りた。

ちょっと嫌なところだったが、グリップできる凹みを見つけてすんなり下りられた。

中段まで下りるとあとは簡単。五丈石には登れなかっただけに、大日岩に登れてうれしかった。11:30 大日岩を後にした。

露岩を通過。鷹見岩の向こうには南アルプス。

足下の雪が少し緩んできたので慎重に進む。

11:50 大日小屋を通過。

大日小屋を過ぎてからは、飯盛山の南側を巻いて進む。氷が融けて泥濘化している場所もあった。

12:30 富士見平のテント場に到着。下りは早く感じた。

テント場の様子。腹ごしらえをしてからテントの撤収を開始した。

テント撤収を完了。収納袋にテントが入らなくて苦労した。

13:35 富士見平のテント場を出発。荷物が重たいのでゆっくり下った。

14:10 登山口の瑞牆山荘に到着。先週に比べると随分余力が残っていた。

車道を上がって駐車場へ。2日間天気に恵まれて大満足のテント泊山行となった。