2017年4月23日 日曜日

雲取山

2,017 m 11回目

 2時半起床、2時50分出発。小袖には4時55分到着。設置工事中だったトイレが完成して、丹波山村営駐車場はとても便利になった。朝方まで雨が降っていたようで、早朝は霧が立ちこめていたが、時間とともに青空が広がった。あいにく富士山は厚い雲に覆われたままだったが、ヨモギノ頭から上は真新しい雪に覆われており、思いも寄らぬ雪景色を楽しめた。山頂の混み具合は予想していたほどではなく、2017年記念碑と新しい山頂標を写真に収めることができた。上りでは体調にまったく問題はなかったが、下り後半になると右足裏に痛みが出てきて、左肩もだるくなった。歩行に支障がでるほどではなかったが、かばいながら歩く内にバランスが悪いためか腰などに張りが出て、最後はどっと疲れを感じた。それでもこのロングコースを歩けたのは収穫だった。

 帰りは事故による渋滞などもあって、17時過ぎの帰宅となった。懸念していた右足に腫れはなく、肩の状態もさほど悪くなっていなかった。テント泊にはまだ不安が残るものの、徐々に登山ができる身体に戻ってきたように思う。

登山コースデータ
単純標高差 : 1,284 m
累積標高差 : 1,580 m
コース距離 : 20.0 km
標準コースタイム : 8 時間
歩行データ
総歩行時間 : 7 時間 45 分
総行動時間 : 8 時間 35 分

 コースタイム

丹波山村営駐車場 5:25 ⇒ 堂所 7:00 ⇒ 8:15 ブナ坂十字路 8:20 ⇒ 奥多摩小屋 8:55 ⇒ 9:55 雲取山 10:40 ⇒ 奥多摩小屋 11:25 ⇒ ブナ坂十字路 12:00 ⇒ マムシ岩 12:40 ⇒ 堂所 12:55 ⇒ 丹波山村営駐車場 14:00

4:55 丹波山村 村営駐車場

丹波山村営Pに到着。後からきた72歳のおじいさんに話しかけられてしばし歓談。

5:25 登山開始。昨夜の雨で路面はまだ濡れており、出発時は霧がでていた。

奥多摩小屋までは、ゆるやかな上りが長々と続く。持久力を鍛えるにはちょうどよい。

湿度が高く、晴れても雲が多そうな天気だった。

途中、駐車場で言葉を交わしたおじいさんに追い越された。おじいさんはすれ違う人みんなに話しかけていた。

7:00 堂所でアンパンを食べた。野鳥の鳴き声に耳をすませながら、のんびり歩く。

暑くもなく寒くもなく、上るにはちょうどよい陽気だった。

マムシ岩付近で話し好きのおじいさんに追いつくと嫁はスピードアップ。気のいいおじいさんだが、話しながら上るのは我々のスタイルではないのだ。

日陰に入ると雪があって空気が冷たくなった。

8:15 ブナ坂十字路に到着。前日小屋泊まりの団体やテント泊のハイカーと行き違った。

ブナ坂を過ぎると石尾根歩きとなる。

広々とした気持ちのよい稜線を上る。

振り返ると斜面に雪が残り、七ッ石山の山頂部にも雪が積もっているようだった。

踊っているように見えるダンシング・ツリーの横を通過。

脹ら脛が徐々に疲れてきたが、体調はまずまず。

西側前方に見える飛龍山(大洞山)もうっすら雪化粧。昨夜の雨は、標高の高いところでは雪になっていたようだ。

昨日は泊まりの登山者が大勢いたようで、隊列して下山していく団体と何度かすれ違った。

ヘリポートまでくると、白くなった雲取山と小雲取山の山頂部が見えた。

山頂部にどれくらいの積雪があるか分からないが、アイゼンは持参していなかったので少々心配になった。

前日泊まったテントはほとんど撤収したようで、ヘリポートと奥多摩小屋の間に残るテントは数えるほどだった。

8:55 奥多摩小屋を通過。

小屋の前から南側を眺めるが、富士山と大菩薩嶺は雲の中。

ヨモギノ頭手前の急坂を上る。

ヨモギノ頭を通過すると景色が一変した。

陽光に輝く樹氷に目を奪われ、思わず足を止めた。

まさかの雪化粧。これは嬉しいサプライズだった。

コース上、もっともキツくて長い上りだが、疲れが吹き飛んだ。

雪はすぐ融けてしまうだろうから、この景色を見られたのはラッキーだった。

アイゼンがなくても安全に上れる状態だったのも幸いだった。

9:30 小雲取山の分岐に到着。

前方に雲取山の山頂が見えてきた。

雲取山の雪景色は初めてなので、何枚も写真を撮った。

左に飛龍山、右奥には北奥千丈岳や三宝山が見えるが南アルプスは雲に覆われていた。

木賊山、甲武信ヶ岳、三宝山の並び。

小雲取山周辺はすっかり雪山の様相だったが、それも数時間のことだった。

稜線の踏み跡は雪が融けてジャワジャワになっていた。

サングラスがないと雪目になりそうな強烈な照り返しを受けながら進む。

いよいよ山頂が近づいてきた。下から見た人の数はそれほど多くなかった。

日差しが強いので、上っているうちにも雪はどんどん融けていくのが分かった。

山頂直下の短い急登を上る。

9:55 雲取山 2,017m

雲取山の山梨側山頂に到着。

見た目は完全に雪山だが、気温はそれほど低くはないし、風もほとんどないので暖かかった。

東側の山並み。左から大平山、三ツドッケ、蕎麦粒山、川苔山、本仁田山と続く。

そのまま埼玉・東京側の山頂に向かった。

2017年記念碑と一緒に撮影。左奥に見えるはずの富士山はあいにく雲の中。

埼玉と東京の山頂標が統一されて、御影石の立派なものになった。ここまで立派なものにする必要はない気もするが…。

埼玉・東京側の山頂から眺めた飛龍山方面。

樹林の間から和名倉山も見えていた。

山頂間の岩場でおにぎりとカップ麺を食べた。

食後は再び山梨側の山頂へ移動。

山梨側の山頂で眺めを楽しんでいると、話し好きのおじいさんの姿を確認。ここでも一緒になった若者と話をしながら上ってきた。72歳にしておしゃべりしながら雲取山に登る体力があるのだから恐れ入る。自分にはとても無理という気がする。

早朝は雲に隠れていた大岳山と御前山が石尾根の向こうに見えていた。

七ッ石山の上には三頭山も姿を見せた。

富士山の雲が切れるのを待つことも考えたが、山頂の雪景色に十分満足したので、10:40 早々に下山を開始した。

北海道育ちなのに雪の眩しさをすっかり忘れていた。

雪がどんどん融けて、登山道がちょっとした川のようになっている場所もあった。

小雲取山からの下りもあっというまに様相が変わって、笹などが見えるようになってきた。頭上からは融けた樹氷がパラパラ落ちてきて、ときどきコツンと頭に当たる。これがけっこう痛かった。

急坂を下り終えて明るい尾根を進む。

11:15 ヨモギノ頭を通過。

石尾根を下る。広い尾根は七ッ石山から鷹ノ巣山へと続いている。今年の元旦は石尾根から長沢背稜をぐるっと回ったが、いまとなっては信じがたい。

11:25 奥多摩小屋を通過。小屋付近で多くのハイカーが休んでいた。

ヘリポート前で振り返ると、白かった雲取山と小雲取山の色が変わっていた。

気持ちのよい稜線をどんどん進む。

飛龍山の薄い雪化粧もすっかり消えてなくなっていた。

富士山方面にかかっていた雲が少し上がって、大菩薩嶺が見えてきた。

姿を現した大菩薩嶺。その左奥に富士山が見えるはずだが、この日は最後まで見えなかった。

七ツ石山が近づいてきた。こちらも山頂部の雪はすっかり消えていた。

12:00 ブナ坂十字路を通過。午後になっても上ってくるハイカーがけっこう多かった。

ブナ坂を少し過ぎた樹間に南アルプスを確認。時間とともに雲が取れて、最後にちょっとだけ見ることができた。

12:40 マムシ岩を通過。右足が時々ひどく痛むので、かばいながら歩くうちに腰などに張りが出てきた。

12:55 堂所を通過。左肩もだるくなってきて、ストックが重たくて仕方なかった。

故障箇所があると登山は厳しいものになる。廃屋まで来るとゴールは近いが、最後は疲れた。

14:00 駐車場に到着。車は随分少なくなっていた。