2013年10月27日 日曜日
八丁橋から周遊
雲取山
2,017 m 5回目

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コースタイム
八丁橋 5:20 ⇒ 7:35 天祖山 7:45 ⇒ 梯子坂ノクビレ 8:10 ⇒ 長沢背稜分岐 8:45 ⇒ 長沢山 9:10 ⇒ 芋ノ木ドッケ 10:30 ⇒ 大ダワ 11:00 ⇒ 雲取山荘 11:20 ⇒ 11:50 雲取山 12:10 ⇒ 小雲取山 12:25 ⇒ 唐松谷林道分岐 13:40 ⇒ 日原林道 14:05 ⇒ 八丁橋 14:55
5:00 八丁橋 ゲート前

八丁橋のゲート前には先客の車が1台あった。暗闇の中を 5:20 出発。

最初から九十九折の急登が続き、崩落気味の箇所もあったので足元には気を付けた。

6:05 樹林の向こうに日の出が見えた。

落ち葉で埋まった斜面が、朝陽に赤く染まっていた。

6:15 ロボット雨量計を通過。傾斜が少し緩やかになって一息ついたが、この時点で汗だくだった。

少し進むと、廃屋となった大日神社がある。相変わらず薄気味悪かった。

さらに上りは延々続く。マシーンのようにひたすらリズムを刻んで上った。

足元にはドングリがたくさん落ちていた。熊が出てきそうな気がして、熊よけの鈴を鳴らしながら歩いた。

そのうち山道の周囲で見事な紅葉が見られるようになってきた。紅葉その1。

唐松平付近は、踏み跡がほとんどなくて何度か道をロスト。赤テープを見つけて人心地つくということが続いた。

紅葉その2。

紅葉その3。

はっきりした尾根筋に出ると道は分かりやすくなるが、道迷いの不安を常に感じていた。

紅葉その4。

紅葉その5。

天祖山の会所(社務所)が見えたときは嬉しかった。

前回は天祖山から富士山は見えなかったが、今回はしっかり見えた。

7:35 天祖山山頂の天祖神社に到着。ここまで2時間15分と、前回を10分上回るペースできた。

あんぱんを食べて小休止。テント泊装備と違い荷が軽いので、まだまだ余力を感じていた。

7:45 再スタート。ここから梯子坂ノクビレまで、約200mの下りとなる。

倒木が道をふさいで、ルートを見分けづらくしている箇所がいくつもあった。

急な下りで何度か転倒しそうになり、登山靴の溝がすり減っていることを意識させられた。

8:10 梯子坂ノクビレを通過。梯子坂ノクビレからは約160mほど上り返す。

紅葉その6。

紅葉その7。

南東方向に見えた大岳山と東京湾。

紅葉を楽しみながら尾根筋をまっすぐ上り返すが、そのうち赤テープが全然見当たらないことに気づいた。それでも道は続いてるように見えるので、そのまま進むと小ピークに出てしまった。不安を覚えつつ、すぐさま地図を確認。ピークの東側を巻いて進むところを直登してしまったと判断。西側に降りてそのまま長沢山へ向かえば近いとも考えたが、東側に降りた方が確実だと思い直す。コンパスを見て東側斜面を下る。このまま下れば必ず元のルートに当たるはずだと思いながら進むが、時間を無駄にした焦りと不安で気が気じゃなかった。
下ること5分。雲取山・長沢山と書いた指示板を発見。近くには水松山分岐の道標もあった。ただでさえ長いルートなのに時間をロスしてしまったので、この後は猛烈に飛ばした。

ゆるいアップダウンの続く長沢背稜を早足で進んだ。

9:10 長沢山を通過。

少し進むと開けた尾根に出た。左奥に雲取山。前方にはヤケトノ頭、芋ノ木ドッケ、白岩山と続く山並。

北北西には霧藻ヶ峰とその奥に両神山が見えた。

両神山の右上には浅間山も薄っすら見えていた。

木の根がむき出しになった尾根。途中、右の大腿四頭筋が何度か攣りそうになり、ペースを落とした。

東側の樹間には天祖山が見えた。

長沢背稜も踏み跡が少なくて、常に赤テープを探して進んだ。

途中、ダケカンバの倒木が目につく尾根を通過。

南側の樹間に丹沢山系が見えた。手前には三頭山の山頂部がちょっと見える。

10:30 芋ノ木ドッケを通過。この時点で12時前に雲取山へ着く可能性が出てきて、俄然気合が入った。

芋ノ木ドッケからの急下降で再び道をロスト。広い尾根の左側から右側へトラバースして行くとルートに戻れた。

なだらかな道になったところで、この日初めての登山者に追いついた。八丁橋に1台停めてあった車の方で、まったく同じコースを回ると知った。

自分のペースで歩きたかったので、会話もそこそこに先を急いだ。11:00 大ダワを通過。

女坂の途中で男坂の稜線に上がり、雲取ヒュッテ跡付近から白岩山と芋ノ木ドッケを撮影。

11:20 雲取山荘に到着。ヘリによる荷揚げの真っ最中で、山荘のスタッフに上へあがるように言われた。

最後の上りを前に、山荘のテーブルで休憩するつもりでいたが、そのまま山頂まで行くことにした。上り始めてしばらくすると、今度は左足のふくらはぎと右の内転筋が攣りそうになり、完全に失速。ごまかしごまかし上るしかなかった。
後から八丁橋の男性が追いついてきたので先を譲った。そのときまた話をすると、その方は逆まわりで2度同じコースを踏破している強者と分かった。 すでに累積標高1,800mを超えて上っているのに、八丁橋の彼は山頂直下もすいすい上って行った。

11:50 雲取山に到着。12時前に着けるとは思わなかっただけに、登頂の喜びはひとしおだった。

埼玉・東京側の山頂には、10人前後のハイカーが眺めを楽しんでいた。

西側の眺め。左から大洞山(飛龍山)、北奥千丈岳と国師ヶ岳、甲武信ヶ岳と三宝山と続く。しばらく眺めを楽しんでから山梨側の山頂に移動した。

山梨側の山頂も多くのハイカーでにぎわっていた。南東側の小雲取山、七ツ石山、高丸山と日陰名栗山、鷹ノ巣山と続く石尾根の向こうに、大岳山と御前山が並ぶ。左には本仁田山、右端には大山も薄っすら見える。

東側の眺め。中央にはカラマツに少し隠れた天祖山。その後ろは奥武蔵の山々。左から七跳山、三ツドッケ(天租山の上)、蕎麦粒山、川苔山、本仁田山と続いている。

南側の富士山。左に御正体山、手前は雁腹摺山、右は小金沢山と大菩薩嶺。

南南東方面。真ん中に三頭山で、その後ろは丹沢山系。この時間には少し雲がかかっていた。

12:10 おにぎりを2つ食べて、早めに下山開始。いつもは山頂で靴を脱いでくつろぐが、今回はそれもなし。

少し降りて山頂部を振り返る。大型犬を連れたハイカーとすれ違った。

山頂の下はカラマツ林が綺麗に黄葉していた。左の大洞山(飛龍山)の上に南アルプスの山並みが幽かに見えていた。

小雲取山までの稜線歩きは開放感抜群。富士山を眺めながら気持ちよく歩いた。

12:25 小雲取山の分岐に到着。ここから富田新道で野陣尾根を下る。

富田新道は、初代雲取山荘小屋番である鎌仙人こと富田治三郎が切り開いた。最初はながらかな道が続く。

広い尾根の下り。踏み跡が不明瞭で赤テープも見当たらず、また道をロストしかかるが、先を行くハイカーが右下に見えてルートに戻れた。

紅葉その8。サワラノ平付近も紅葉が綺麗だった。一眼レフをのぞく先行ハイカーを追い抜いて、先へ進んだ。

紅葉その9。

完全にルートを隠していた倒木。越えると赤テープがあったが、下りも踏み跡が少なくて難儀した。

踏み跡がない下り。このまま尾根の右斜面にも進めそうだが、尾根の向こう側にルートは続いていた。

紅葉の後は九十九折の急下降。落ち葉でルートが分かりづらく、崩落気味の場所もあった。

13:40 唐松谷林道との分岐を通過。

分岐からさらに下ると、やがて唐松谷と大雲取谷が合流する渓流が見えてきた。渓谷の側まで下ると道標があって一安心した。

13:55 ゆらゆら揺れる古びた吊り橋を渡る。錆びて黒ずんだワイヤーが心許なかった。

橋の真ん中あたりの敷板に穴が開いていた。板が腐って朽ちかけているようだった。

橋の下の流れは水量が豊富だった。

日原林道までは60mほどの上り返しだが、これがきつかった。

14:05 へとへとになって日原林道に出た。

紅葉その10。日原林道から見る紅葉も綺麗だった。

紅葉その11。

八丁橋まで1時間の林道歩きが続く。15時前に着きたいと最後の力を振り絞って先を急いだ。

山側から滝のように流れ落ちる水で、ところどころ道路が川のようになっていた。

コーナーを曲がる度にまだ着かないのかとジリジリしたが、14:55 八丁橋に到着。靴を脱ぐ時、足の甲が攣りそうになった。我ながらよく頑張りました。
2時過ぎに起床、2時45分出発。八丁橋には5時に到着したが、手前1.5kmは凸凹の砂利道で、回避不能の水たまりも多数あって神経を使った。今回は嫁が風邪気味のために単独行となったので、限界に挑戦するつもりで飛ばした。台風通過による大雨の影響と堆積した落ち葉のために、踏み跡がひじょうに見分けづらく、何度も道をロストした。足が何度も攣りそうになるなど、体力的にはまさに限界近い山行となったが、最後までしっかり歩くことができた。標高1,500m前後は紅葉真っ盛りで、カエデ類やカラマツなどが見事に色づいていた。天気もよく、雲取山からの眺めも気持ちをリフレッシュしてくれた。コースタイムの長さから日没までに下山できればと考えていたが、予想以上に早く下山できた。
帰りの道路は川越手前でのろのろ運転が続いたものの、2時間半の運転で帰宅。去年の酉谷山に続き、踏破することが目的の修業のような山行になったが、年に1度くらいはこういう登山もよいと感じた。