2015年4月25-26日 土・日曜日

奥多摩小屋テント泊登山

雲取山

2,017 m 8回目

 1時半起床、2時出発。今回も所畑の迂回路から上がって小袖乗越に4時15分到着。初日の天気予報は晴れのちくもり。夕方からくもりのはずが、朝から曇天で正午には雨が降り出し、2時過ぎには雷まで鳴って、まったく動けない事態となった。雨が止んだのを見計らってテント場周辺を散歩するくらいで停滞の1日であった。

 終日晴れ予報の2日目も早朝は深い霧が出ていたが、7時過ぎからやっと青空が広がりだした。富士山も顔をのぞかせて、快適な稜線歩きを楽しみ、やっと溜飲を下げることができた。期待していた日の入りと日の出はどちらもお預けとなってしまったが、山の中で長い時間を過ごす楽しみを感じた。重いテント装備で登るのは7ヶ月ぶりだったが、足腰に痛みが出るようなこともなく、最後までしっかり歩くことができた。帰りの道路は若干混んでいたが、3時間ほどの運転で帰宅できた。

登山コースデータ
単純標高差 : 1,284 m
累積標高差 : 1,580 m
  1日目 : + 1,130 m / - 120 m
  2日目 : + 445 m / - 1,455 m
コース距離 : 20.0 km
  1日目 :  8.0 km
  2日目 :  12.0 km
標準コースタイム : 8 時間
  1日目 :  3 時間 55 分
  2日目 :  4 時間 05 分
歩行データ
総歩行時間 : 8 時間 50 分
  1日目 : 4 時間 15 分
  2日目 : 4 時間 35 分

 コースタイム 1日目

丹波山村営駐車場 4:35 ⇒ 堂所 6:35 ⇒ 7:15 マムシ岩 7:20 ⇒ 8:20 ブナ坂 8:25 ⇒ 奥多摩小屋 9:00

 コースタイム 2日目

奥多摩小屋 7:50 ⇒ 8:55 雲取山 10:00 ⇒ 10:40 奥多摩小屋 11:20 ⇒ ブナ坂 11:50 ⇒ 12:30 マムシ岩 12:35 ⇒ 堂所 13:00 ⇒ 丹波山村営駐車場 14:15

テント泊登山1日目 丹波山村営駐車場

4:35 小袖乗越の駐車場を出発。登山口の駐車スペースもまだ空いていた。

歩き出してすぐヘッドライトはいらなくなった。ゆるやかな坂をゆっくり歩いた。

ザックの重量は17kg。テント泊装備がずっしり重く、堂所まで長く感じた。

6:35 堂所を通過。いつもなら1時間半で来るところだが、今回は2時間かかった。

7:15 マムシ岩で5分休憩。ザックを下ろして一気に身体が楽になるが、背負う時はエネルギーを使う。

7:40 七ッ石小屋下の分岐を通過。

空は真っ白で霧も出てきた。

8:20 やっとブナ坂の十字路に到着。このあたりから後発のハイカーが追いついてくるようになった。

本来なら眺めのよい稜線歩きが続くはずだが、真っ白で展望はなし。

青空がのぞいて時折日差しも出るが、すぐ消えてしまうという状況が続いた。

ヘリポートを通過。重たそうな曇天に、晴れ予報に対する疑念がどんどん強まった。

9:00 奥多摩小屋のテント場に到着。狙っていた場所を確保。荷物置きの黄色いシートを広げると、小さな虫が無数に這い出てくるのでまいった。

20分ほどでテントの設営を完了。一雨来そうなので、グランドシートの端を折り曲げて間に浸水しないようにした。

まずはコーヒーを一杯。近くに他のテントが張れない孤立したスペースなので、幕営場所としては最高だった。

テントでのんびり休んで、11時過ぎに雲取山へ出発。

しばらくすると怪しげな積雲が出てきたので、しばし迷った末にヨモギノ頭の手前で引き返した。

その後、正午から雨となり、14時頃から雷も鳴り始めた。雷はかなり長時間続いたが、近づいてはこなかった。

特にやることもないのでラジオを聞いたりしながらテントで停滞。16時過ぎからテント内で食事の準備をした。

16:30 食事の準備が完了。アルファ米1袋に豚の角煮を2袋をかけた角煮丼と、カップ麺を分けて食べた。

アルファ米は1袋の量が多いので、2人分に丁度よかった。山で疲れた時は、しょっぱいものがとても美味しい。

雨と雷は止んでいたが、深い霧がテントサイトを包んでいた。

その後も頭上に青空がのぞくことはあっても、霧が消えることはなかった。

何人かがカメラを向けていたので、その先を探すと鹿がいた。群れからはぐれたのか、栄養状態が悪そうだった。

奥多摩小屋。かなり老朽化が進んでいて、となりの倉庫は半壊状態になっていた。

腹ごなしにヘリポート付近まで散歩をした。悪天にもかかわらず、テント場はいつしか満杯になっていた。

あとは寝るだけなので、ひたすら無為に過ごして暗くなるのを待った。ある意味、贅沢な時間と言えた。

暗くなってから外をのぞくと、上弦の月が出ていた。

19:00 テント場の様子を撮影して就寝。周囲が静かだったこともあり、今回は2人ともぐっすり寝られた。心配していた寒さもそれほどではなかった。

テント泊2日目

日の出を山頂で迎えるつもりで3時に起きたが、星一つ見えない雲とガスだったのでゆっくり起きることにした。

5時過ぎになかなか起きない嫁を起こして、6時半に水を汲みにテントを出た。

テント場から少し下ったところに水場はある。

5分足らずで水場に到着。そのまま飲めるらしいが、煮沸した方がいいような気がした。

天気が好転するまで待つことにしたが、特にやることもないのでテントの結露を拭いた。

7時を過ぎて青空がのぞくようになってきた。今日は天気予報どおりに晴れそうだと嬉しくなった。

すでにパンとおにぎりを食べていたが、さらにカルボナーラを作って2人で分けて食べた。

7:50 満を持して雲取山へ出発。この時間になると、登頂を終えて下山してくる人も多かった。

小雲取山への坂を上る。中身の少ないアタックザックなので肩は軽いし、晴れると気分がまったく違う。

樹林帯ではさまざまな野鳥の声がひっきりなしに聞こえていた。遠くにルリビタキを発見。

樹林帯を過ぎてさらに上り、8:30 小雲取山の分岐を通過。

小雲取山の分岐を過ぎると、山頂の雲取山避難小屋が見えてくる。

稜線から眺めた西側。左に前飛龍と飛龍山、右奥には三宝山。

山頂手前の稜線は何度歩いても気持ちがよい。

山頂の避難小屋がどんどん近づいてくる。

前日は雨でがっかりしたが、この紺碧の空で報われた。

最後の急登を上る。

8:55 山梨側の山頂に到着。

そのまま東京・埼玉側の山頂へ移動した。埼玉県の山頂標は落ちてしまっていた。

雲に浮かぶ富士山。雲の動きが活発で、富士山は時間によって見えたり見えなかったりした。

西側の眺め。左に前飛龍と飛龍山、真ん中右に竜喰山、唐松尾山、右奥に三宝山と続いている。

飛龍山の背後には南アルプスも見えていた。右に間ノ岳と北岳。左奥は赤石岳と荒川岳。

北西方面の樹木の切れ間に、なだらかな和名倉山の姿も見えた。

樹間に浅間山を確認。

東京・埼玉側山頂の様子。

学生らしき若者が「撮りましょうか」と声をかけてくれたので、素直にお願いした。

再び山梨側の山頂へ移動すると、人がいなくなって貸し切り状態だった。

南東側に延びる石尾根。鷹ノ巣山の右に大岳山と御前山が幽かに見えていた。

おにぎりを食べながらのんびり眺めを楽しむ。

小さな子を連れた親子登山の団体が下りていった。

10:00 下山開始。1時間休んだので身体が軽かった。

開放感抜群の稜線歩きが続く。

下りでも写真を沢山撮った。

ヨモギノ頭から見た七ツ石山方面。

ヨモギノ頭から奥多摩小屋のテン場が一望できた。あれだけあったテントはほとんど撤収してしまい、我が家のテントが取り残されたようにぽつんと見えた。

左から鷹ノ巣山、高丸山と日蔭名栗山、七ッ石山と続く石尾根が樹林の向こうに見えた。

奥多摩小屋の前では親子登山の団体が昼食をとっていた。

10:40 テント場に到着。テントを撤収してザックのパッキングをした。

11:20 奥多摩小屋のテント場を後にした。

歩き始めはザックが軽く感じられたが、しばらく歩くとすぐ重くなってきた。

ヘリポートから眺めたヨモギノ頭と小雲取山。

10分ほどで七ッ石山が見えてきた。

なだらかな下りを気持ちよく歩いた。

七ッ石山の鞍部が近づいてきた。11:50 ブナ坂の十字路を通過。

ブナ坂からは樹林帯が続く。ペースを守ってひたすら歩く。

知らない花が咲いていたが、「ハシリドコロ」という名であることが分かった。

12:30 マムシ岩で一休み。

ミツバツツジ。天気がよいと花も綺麗に見える。

山道脇にひっそりと群生するイワウチワ。

13:00 堂所を通過。疲労で肩が痛くなってきた。

肩・腰・膝がみしみしときしむ感じで、堂所を過ぎてからは、まだ着かないかと時計を何度も確認した。

途中、木の新芽をついばむカケスを見かけた。高度が下がるにつれて暑くなってきた。

谷側に見える林道との標高差が徐々に縮まってきた。

やっと登山口まできた。ここまでくれば着いたも同然。

14:15 小袖乗越の駐車場に到着。

所畑の林道を車で下っていると、前方に雉のつがいがいた。

車の窓から急いで撮ったが、ちと遠すぎた。

帰りの林道から見えた奥多摩湖。最後は晴れてよかった。