2012年6月30日 土曜日

巻機山

1,967 m

 2時起床、2時45分出発。当初は川苔山を予定していたが、起き抜けに各地の天気を確認して行先を巻機山へ変更した。東松山から高速に乗って、桜坂駐車場には5時前に到着。途中291号から桜坂へ向かう道路が通行止になっていたが、迂回路がきちんと通じていた。梅雨の晴れ間ということで遠望がきくか半信半疑だったが、解放感抜群の稜線と頂からは申し分のない展望が広がっていた。事前の下調べが不足していたため、下山時刻の見通しも立てていなかったが、思いのほか早く下山できた。標準コースタイムがかなり甘いと感じたが、累積標高差とコース距離から考えて、8時間くらいが妥当な線ではなかろうか。

 帰りは高速を飛ばして2時間半の運転で帰宅。直前の計画変更、しかも高速代をかけて行くにはリスクが高いのではないかと最後まで迷ったが、結果的には大正解。梅雨時とは思えない快晴に恵まれて、素晴らしい山行となった。

登山コースデータ
単純標高差 : 1,237 m
累積標高差 : 1,590 m
コース距離 : 14.6 km
標準コースタイム : 10 時間 55 分
歩行データ
総歩行時間 : 7 時間 35 分
総行動時間 : 8 時間 50 分

 コースタイム

桜坂駐車場 5:20 ⇒ 六合目 6:50 ⇒ 7:20 七合目 7:30 ⇒ 前巻機山 8:20 ⇒ 8:50 巻機山(御機屋) 9:05 ⇒ 巻機山(最高点) 9:15 ⇒ 9:30 牛ヶ岳 9:50 ⇒ 10:20 巻機山(御機屋) 10:30 ⇒ 10:55 割引岳(われめきだけ) 11:05 ⇒ 11:30 巻機山(御機屋) 11:35 ⇒ 前巻機山 12:00 ⇒ 12:30 七合目 12:35 ⇒ 六合目 12:55 ⇒ 桜坂駐車場 14:10

 

5時には駐車場の8割方が埋まっていた。

5:20 出発、井戸尾根コースへ。ちなみにヌクビ沢コースも天狗尾根コースも入山禁止になっていた。

九合目の前巻機山までは、1,000m以上の上りが延々と続く。自然林を黙々と歩いて行くと、やがてブナ林が目につくようになった。

6:10 急登を上り終えると五合目(焼松)に到着。

南側に鋭角な山容を誇る大源太山が見えた。その左は七ッ小屋山、右は大栗ノ頭。

再び単調な樹林帯の上りが延々と続く。

蝉と蛙の鳴き声が響き渡っていた。

6:50 六合目(展望台)に到着。北側に急峻な天狗岩と割引岳。ヌクビ沢の残雪も見えた。

さらに急坂を上り続ける。

と周りは灌木帯となって、明るく視界が開けてきた。

登山道脇に見かけたイワカガミ。

ツツジ科のアカモノ。

7:20 七合目に到着して一気に展望が開けた。南側は、米子頭山、柄沢山から朝日岳へ続く山並み。

気持ちのよい景色を眺めながら小休憩。

前方に前巻機山を見ながら再スタート。

高度が上がるほどに背後の眺めもよくなってきた。

ハイマツとチシマザサの生い茂る坂を上る。

朝日岳方面の眺めの変わってきた。

8:00 八合目を通過。

八合目からは砂礫と岩ゴロの道となり、木段が不規則に並んでいた。

大展望の広がる背後を何度も振りながら上った。来てよかったと心が弾んだ。

木段を上り詰める。

木段を上り終えると巻機山が現れた。

たおやかな巻機山の山容。(パノラマ写真1)

稜線に出ると前巻機山はすぐだった。

8:20 九合目にあたる前巻機山(ニセ巻機山)に到着。ここまで3時間とよいペースできた。

右手に巻機山を見ながら緩やかに下る。

8:30 巻機山避難小屋(無人)に到着。

巻機山避難小屋。

笹原をゆるやかに上る。

リンドウ科のタテヤマリンドウ。

木道脇の池塘(竜王ノ池)を通過して、最後の上りにかかる。

木段をせっせと上る。

8:50 山頂標のある巻機山(御機屋)に到着。

北東方面、左から八海山、越後駒ヶ岳、中ノ岳と続く越後三山。

越後三山の右にはこれから向かう牛ヶ岳。

牛ヶ岳の右は巻機山の最高点。

南方面には谷川連峰が一望できた。左から朝日岳、谷川岳、一ノ倉岳、茂倉岳、万太郎山。

南西方面には岩菅山や苗場山、鳥甲山などが見えた。

西には妙高山(左)と火打山(右)も見えていた。

9:05 15分休憩して牛ヶ岳方面へ。

牛ヶ岳まで続く稜線歩きは素晴らしかった。

9:15 巻機山の最高点(1,967m)を通過。(パノラマ写真1)

そのまま牛ヶ岳へ向かう。

途中、朝日岳方面へ向かう分岐を通過。遠くに至仏山と日光白根山の頭(右奥)が見えた。

池塘が点在する稜線上は360度の展望が広がる。巻機山まで来てここを歩かないのはもったいない。

地図には巻機山の最高点から40分とあるが、実際はその半分位の時間で行ける。

9:30 牛ヶ岳到着。にぎやかな富山弁のおばさん集団が山頂標の近くに陣取っていた。

少し離れたところで休憩することにした。

北東方面。左から八海山、越後駒ケ岳、中岳と越後三山が並ぶ。右端は雲がかかった荒沢岳。(パノラマ写真3)

東方面。左からネコブ山、下津川山、小沢岳。ネコプ山と下津川山を結ぶ稜線の奥に見えるのは、越後沢山かな。

下津川山と小沢岳の奥には平ヶ岳がうっすら見えた。

南東方面。左に三ツ石山へ続く稜線。左は奥利根湖。左端の奥には燧ヶ岳が幽かに見えた。

南方面。右に朝日岳。

南西方面には巻機山まで続く緩やかな稜線が一望できる。

巻機山の右、西方面の三角の山容が割引岳。

9:50 牛ヶ岳を出発。再び巻機山へ向かう。

帰りもまた気持ちのよい稜線歩き続いた。

天望抜群のなだらかな道が心地よくて、コースが短く感じられた。

巻機山の最高点を通過して、御機屋へ。

10:20 巻機山(御機屋)に到着。ベンチが空いたので食事にした。

時間は十分あったので、再び記念撮影。

10:30 割引岳へ向かった。木段をしばらく下ると雪渓が広がっていた。

少し融けて緩んだの雪を慎重に進む。

北海道育ちなので、雪の上を歩くだけでとても楽しい。

再び木道に出ると目の前に三角の割引岳が現れた。

鞍部からは60m弱の上りとなる。

10:55 割引岳に到着。狭い山頂に先客が1名。後から声の大きいおじさん2人が登ってきた。

北西方面には南入ノ頭(1,781m)が近く、一応ルートはあるようだ。裏巻機ルートはその手前を右に曲がる。

南入ノ頭の向こうは、綺麗な田畑が広がる南魚沼市。

西側には黒岩峰へ続く尾根が目を引くが、ルートはないようだ。

割引岳から見た東側の巻機山。(パノラマ写真4)

11:05 割引岳を出発。再度巻機山へ戻る。

とにかく眺めがよいので疲れを感じなかった。

雪渓を歩く。にぎやかな若者集団が、割引岳方面へ向かっていった。

雪解け水が木段に溜まって、歩くのに難儀した。

11:30 巻機山(御機屋)に到着。

短い休憩をはさんで、下山を開始。

小学生の女の子を連れた家族が楽しそうに歩いていた。

池塘(竜王ノ池)を通過してゆるく上り返す。

少し雲が増え始めて、陽射しが遮られる時間が長くなってきた。

11:50 避難小屋を通過。小屋周辺に多数のリュックがデポされていた。避難小屋の先で若者集団が何やら話し込んでおり、木道修繕をしているようだった。

12:00 前巻機山を通過。

ここから1,000m以上の下りとなるが、余力は十分だった。

雄大な眺めを楽しみながら、木段をどんどん下る。

眼下の灌木帯を進む団体ハイカーの姿が小さく見えた。

12:10 8合目を通過。チシマザサの茎がひじょうに硬く、歩きづらい場所もあった。

12:30 七合目で5分休憩。

七合目からは樹林帯へ入っていく。ウグイスの鳴き声がよく聞こえていた。

12:55 六合目を通過。下りが延々と続くので、徐々に足が疲れてきた。

途中で嫁がニホントカゲの幼体を発見。捕食後なのか腹が膨らんでいた。13:25 五合目通過。

13:40 四合目を通過。

団体に追いつくと前後のガイドが声を掛けて、先に行かせてくれた。

14:10 桜坂駐車場に到着。よい一日になった。駐車料金500円を払って帰路に着いた。