2016年4月30日 土曜日
大峰山
八経ヶ岳 1,915 m

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コースタイム
行者還トンネル西口P 4:55 ⇒ 奥駈道出合 6:00 ⇒ 弁天ノ森 6:20 ⇒ 理源大師像 6:45 ⇒ 弥山小屋 7:45 ⇒ 弥山 (天河奥宮) 7:50 ⇒ 7:55 弥山小屋 8:00 ⇒ 8:25 八経ヶ岳 8:35 ⇒ 9:00 弥山 9:15 ⇒ 理源大師像 9:55 ⇒ 弁天ノ森 10:25 ⇒ 奥駈道出合 10:45 ⇒ 行者還トンネル西口P 11:30
4:00 行者還トンネル西口駐車場
4時前に行者還トンネル西口に着いたがすでに停める場所がなく、登山者の出足の早さに驚いた。路駐車の後ろが数台分のスペースがあったので、そこへ駐車。道路脇にロープで入れない広いスペースがあったが、そこも駐車場だったらしく、出発の準備をしているうちに管理人が来て、そちらへ車を移動するように言われた。 路上駐車のまま出発するよりも、駐車場に停めた方が気分的に安心ではあるが、管理人が来る前に停められないと見て移動して行った車も多数あり、何故ロープで入れないようにしておく必要があるのか疑問に感じた。その後は次々と車が入ってきて、出発する頃には満車となった。

4:55 行者還トンネル西口を出発。ヘッドライトがいらない明るさになっていた。

最初は小坪谷の右岸を進み、左岸に渡ってから本格的な上りが始まる。

登るほどに風が強くなって、朝のうちはひじょうに寒かった。デジカメが作動しなくなって驚いた。

三大美幹木に数えられるヒメシャラの木がよく目に付いた。

5時40分を回り、東の向こう山から朝陽が出てきた。

6:00 奥駈道出合を通過。尾根筋に出たので、少し傾斜がゆるくなった。何人かのハイカーに抜かされたが、比較的静かな山歩きが続いた。

6:20 弁天の森(1,600m)を通過すると、前方に大峰山が見えてきた。依然として風は強く、足下には霜柱が立っていた。

弁天の森からしばらくはゆるやかな下りが続き、6:45 聖宝ノ宿跡、理源大師像に到着。聖宝理源大師(832-909年)は実在の高僧で、大峰山の祖とされる修験道当山派の開祖にして醍醐寺の開山。

理源大師像を過ぎると、聖宝八丁と呼ばれる九十九折りの急登となる。

途中で東側の見晴らしがよい場所に出たので、端まで行って写真を撮った。

北北東側。中央に山上ヶ岳、その左には稲村ヶ岳と大日山、右には竜ヶ岳と大普賢岳。右手前には行者還岳(ぎょうじゃがえりだけ)などが見える。

東側。手前は登ってきた稜線で、その左奥には午後に登る予定の大台ヶ原。

南南東側。紀伊半島の山々と右端に仏生獄。

さらに上る。前日は小屋泊まりだったのか、下りてくる登山者と何度かすれ違った。

登山道はきちんと整備されていて、山頂近くは木段が多くなった。

7:45 弥山小屋に到着。大きくてかなりキャパシティーのありそうな山小屋だった。

小屋の周りにベンチがいくつもあって、何組かのハイカーが休んでいた。

そのまま弥山山頂の天河神社奥宮へ。

途中の樹木が霧氷に覆われて陽光に輝いていた。

7:50 弥山山頂(1,895m)、天河神社奥宮に到着。

南側には八経ヶ岳がよく見えた。その右は明星ヶ岳、左は仏生獄と三角の釈迦ヶ岳。

山頂付近は、シラビソやトウヒの立ち枯れが広範囲にひろがっていた。

弥山小屋に戻って小休止した。

大きな看板があったので、記念撮影。

8:00 八経ヶ岳へ向かう。

立ち枯れた木々の間を下る。

平坦な鞍部からゆるやかに上り返す。

天然記念物のオオヤマレンゲ保護のため、シカ避けネットが張られていた。

山頂まではひと上り。弥山から眺めると距離があるように見えたが、意外と近かった。

8:25 大峰山最高峰、八経ヶ岳(1,915m)に到着。

順番待ちをして記念撮影。

東側の眺め。左の大台ヶ原と紀伊半島の峰々。ちなみに八経ヶ岳は仏経ヶ岳あるいは八剣山とも呼ばれ、それらの山名は役行者が法華経八巻を埋納したと伝わることに由来する。

南側には大峰山脈の稜線が延びており、その先に仏生嶽と釈迦ヶ岳が並ぶ。

南西側の明星ヶ岳。

西側の眺め。立ち枯れた木々の右向こうに頂仙岳、その右奥は金剛山も見える。大峰山系の立ち枯れについては何度か本格的な調査が行われており、シカによる食害と酸性雨などが原因と見られている。

見事なエビの尻尾。山頂は風と寒さが厳しいようだ。

山頂には錫杖(しゃくじょう)が祀られていた。

たおやかな弥山山頂の右奥に、山上ヶ岳、竜ヶ岳、大普賢岳、行者還岳などが見える。

8:35 再び弥山へ向かう。シカ避けネットを過ぎて、ゆるやかに下る。

立ち枯れの広がる八経ヶ岳と弥山の鞍部。

9:00 弥山小屋に到着。おにぎりを食べた。

下山後には大台ヶ原へ向かうので、あまりのんびりしている時間はなかった。

小屋のすぐ近くに国見八方睨と呼ばれる展望地があり、テント場となっていた。

9:15 下山開始。眺めのきく場所では多くのハイカーが休憩していた。

どんどん下って、9:55 理源大師像を通過。

ゆるやかに上り返し、10:25 弁天の森を通過。

GWの百名山だけあって、次々と登山者が上ってきていた。中には子供を背負った強者もいた。

10:45 奥駈道出合で尾根筋を降りた後は、再び急坂となる。

小坪谷まで下るとゴールは間近。

11:30 行者還トンネル西口に到着。計画どおり大台ヶ原を歩ける時間に下山できた。

駐車場は下の方までびっしり埋まっていた。靴を履き替えてすぐ大台ヶ原へ向かった。
関西遠征2日目は2時過ぎに起床。駐車場が心配だったので2時半には車中泊した道の駅・吉野路黒滝を出た。狭い酷道をひた走り、4時前に行者還トンネル西口駐車場に無事到着。夜明け前に出発したので上りは比較的静かな山歩きを楽しめたが、朝のうちは強風が吹いており、手がかじかむほど体感温度は低かった。朝から雲ひとつない青空がひろがり、山頂は遠望がよくきいて綺麗な霧氷も見ることができた。同日に大台ヶ原も歩く予定でいたので、山頂でのんびりしている時間はなかったが、満足度はひじょうに高かった。さすがにGWだけあって、下りでは頻繁に登山者とすれ違い、どこに車を停めのだろうといぶかしく思うほどであった。
下山後は靴だけ履き替えて、すぐに大台ヶ原へ向かった。道が狭くてすれ違いに待避スペースまでバックしたり、睡魔に襲われて15分ほど路肩で仮眠をとったりと、予想外に時間はかかったが、タイムリミットと考えていた14時半に大台ヶ原に着くことができた。