2018年4月29日 日曜日

尾瀬・山ノ鼻テント泊 2日目

尾瀬ヶ原

 3時に起きて星空を見ようと尾瀬ヶ原に出るが、めまいが酷くて引き返した。ひと眠りして回復したので、予定どおり朝食後は尾瀬ヶ原の散策に出かけ、ゆっくり竜宮小屋まで歩いてきた。ミズバショウはすでに咲き始めていて、春の息吹を感じながら雪の残る尾瀬の広大な自然を満喫した。テント場は混んでいたものの、尾瀬ヶ原に人の姿は少なくて、終始のんびりと気兼ねなく木道を歩くことができた。

 鳩待峠までは残雪が緩んで歩きづらい場所もあったが、疲れはそれほど感じなかった。復路も乗り合いタクシーを利用して戸倉へ移動。待ち時間は短かった。2日間天気に恵まれて、大満足の山行となった。また尾瀬でテント泊をしたいと思う。

登山コースデータ
単純標高差 : 182 m
累積標高差 : +225 m / -540 m
コース距離 : 12.1 km
標準コースタイム : 3 時間 50 分
歩行データ
総歩行時間 : 4 時間 50 分
総行動時間 : 7 時間 20 分

 コースタイム

山ノ鼻テント場 6:40 ⇒ (ベンチで5分休憩) ⇒ 8:05 中田代三叉路(牛首分岐) 8:10 ⇒ 竜宮十字路 8:45 ⇒ 竜宮小屋 ⇒ 8:55 竜宮十字路 9:10 ⇒ 中田代三叉路(牛首分岐) 10:00 ⇒ (ベンチで10分休憩) ⇒ 10:45 山ノ鼻テント場 12:40 ⇒ 鳩待峠 14:00

3:00 起床 星空観察

1:00 目が覚めた。3:00 星空を見ようと独りで外へ出たが、ふらついて真っすぐに歩けない。よたよた歩いて雪原に出たものの、月明かりで星は不鮮明で、そのうち目が回りそうになってきて身動きがとれなくなった。しばらくじっとこらえていたが、船酔いのような気持ち悪さが治まらないので、ゆっくりと小屋近くのベンチへ向かった。何とかベンチにたどり着いたものの、気持ちが悪くてどうしようもなく、横になっても目がまわるので、凍えながらじっとしていた。脳梗塞かと思い、誰かに助けを求めることも考えたが、あたりに人の姿はない。1時間ほど経ってから、テントへ戻るために意を決して立ち上がった。狭いテントの間を歩くときは、倒れないように必死だった。テントに滑り込んでひと眠りしたら、嘘のように回復したが、一時はどうなることかと思った。

5:20 ひと眠りして気持ち悪さが消えていたので起きることにした。すでに撤収を始めている人もいたが、我々はのんびり朝食を取ることにした。

6:40 テントの荷物をある程度整理してからチェーン・スパイクを履いて尾瀬ヶ原の散策へ出かけた。

背後の南西側には、昨日登った至仏山がそびえる。

原の川上川橋から眺めた一級河川・ヨッピ川(川上川)。

雪原がうっすら青く、凛とした空気が漂う朝の尾瀬ヶ原。

雪原には氷の池が点在しており、薄氷を割って遊んだ。

30分ほど歩くと、雪原というより氷原に近い景色に変わってきた。

上を歩けるほど氷は厚く、簡単には割れない。オホーツクの流氷を思い出した。

暑くなってきたのでフリースを脱いでひと休み。思ったよりも人は少なくて快適に歩けた。

8:05 中田代三叉路(牛首分岐) で再び休憩。ゆっくり歩いてきたこともあるが、ここまで随分時間がかかった。

下の大堀川橋を渡る。少し進むと、尾瀬の動植物を観測する人たち(尾瀬保護財団?)が望遠鏡で周囲を見ていた。

ミズバショウの群生地。木道からは少し距離があったが、すでにミズバショウは咲いていた。

8:45 竜宮十字路を過ぎて、竜宮小屋に到着。疲れもあるせいか、竜宮小屋まで遠く感じた。

小屋の先は沼尻川が流れており、それが群馬県と福島県との境になる。福島県に入って燧ヶ岳を眺める。

8:55 竜宮十字路のベンチまで戻ってきた。ぽかぽかと暖かく、しばらく横になって休むことにした。

木道脇に点々と咲いていたミズバショウ。

ドジョウかと思ったが、地元では「ボヤ」と呼ばれる「アブラハヤ」という魚らしい。たくさん群れていた。

往路で見過ごした竜宮現象入口(伏流点)に立ち寄った。

龍宮現象とは、流水が地下に消えて5Omほど離れた所に湧き出る現象。確かに流水が渦を巻きながら地下へ吸い込まれていく。

せっかくなので竜宮現象出口(湧出点)にも寄った。湧き水のように地下からゆっくりと水が流れ出ている。

10:00 中田代三叉路(牛首分岐)を通過してさらに進む。野鳥の鳴き声が賑やかに聞こえていた。

ベンチで休憩。荷物は軽くて平坦な道ばかりだが、けっこう疲れた。

この日も雪の照り返しは強烈だった。

至仏山を眺めながらせっせと歩く。やっと山ノ鼻の建物群が見えてきた。

至仏山の雪の斜面を登っているハイカーの姿が、小さな点となって見えていた。

10:45 山ノ鼻に到着。ビジターセンターの軒下にあったツバメの巣。人を気にすることなく、ツバメは頻繁に出入りしていた。

11:50 昼食をとってひと休みしてからテント撤収開始。

40分ほどでテント撤収を終了。

12:40 下山開始。食料の分だけ荷物は減っているはずだが、復路もザックはパンパンだった。

ミズバショウの群生。前日の往路では気づかなかったので、一夜にして芽吹いたようだ。

復路は若干上り基調となる。足元の雪も緩んでいるので、ゆっくり慎重に歩いた。

鳩待峠からのハイカーと沢山すれ違ったが、かなり軽装の人もいた。

14:00 鳩待峠に到着。次のバス時刻は 14:30 だったので、帰りも乗り合いタクシーを利用することにした。

チケットを買ってタクシー乗り場へ向かう。すぐ人が集まったので、待ち時間は10分足らずだった。

14:55 戸倉の駐車場に到着。ドライバーの丁寧な運転に感心した。小林養蜂の蜂蜜を買って帰った。