2013年10月14日 月曜日

白峰三山テント泊登山 3日目

北 岳

3,193 m

 3時起床、満天の星空を眺めてからテント撤収を開始。北岳山荘前で日の出を眺めてから北岳へ向かった。2日間続いた強風もこの日は穏やかだった。3年前は湧き出たガスで山頂の展望は半分ほどに限られていたが、今回は北岳山頂から360度の大展望を楽しむことができた。もう下山するだけということもあり、くつろいだ気分で山頂滞在を楽しめた。白根御池小屋付近では、紅葉が目を楽しませてくれたし、小屋で食べた山菜うどんは疲れた身体にしみ入るように美味かった。

 広河原に着くと帰りのハイカーが長い行列をなしていたが、14時台の乗合タクシーが前倒しでどんどん出たので、14時半には芦安に着いた。今回は温泉には寄らずに帰路に着いたが、さすがに3連休の最終日は渋滞がすさまじく、帰宅は17時半になった。2日目にテント撤収・設営という余分な負担が加わって、一番楽な中日が一番大変な日になってしまったものの、その分だけ達成感も大きくなった。連休の混雑やテント泊に対する心理的な障壁も少なくなって、終わってみれば経験値を上げる素晴らしい山行になった。

登山コースデータ
単純標高差 : 1,673 m
累積標高差 : +375 m / -1,745 m
コース距離 : 7.1 km
標準コースタイム : 5 時間 40 分
歩行データ
総歩行時間 : 5 時間 30 分
総行動時間 : 7 時間 30 分

 コースタイム

北岳山荘 5:55 ⇒ 7:25 北岳 8:25 ⇒ 8:55 北岳肩ノ小屋 9:10 ⇒ 9:35 小太郎尾根分岐 9:40 ⇒ 10:50 白根御池小屋 11:30 ⇒ 二俣・白根御池分岐 13:00 ⇒ 広河原 13:25

3:00 起床 北岳山荘テント場

この日も満天の星空。30分ほど夜空を楽しんでから、のんびりテントの撤収を開始した。

5時半にはテントの撤収を終了して、出発の準備をした。朝食は行動食だけで済ませた。

5:45 日が昇り始めた。この日も若干薄雲がかかっていて、日の出の写真を撮りやすかった。

卵の黄身のような太陽が徐々に現れてきた。

山荘近くの稜線上から。昨日までとは違い、風は比較的穏やかだった。

昨日は終日姿を見せていた富士山だが、この日見えたのは早朝だけで、時間とともに雲に覆われがちとなった。

5:55 北岳へ向けて出発。

朝から北岳へ向かうハイカーは多かった。速い人が多くて次々と抜かされた。

腰の状態が気になっていたが、痛みはなかったのでひとまずほっとした。

急登を一歩一歩上る。身体が温まるまで、ザックの重みをずっしり感じていた。

前方に梯子が見えてきた。

梯子の下は急傾斜のガレ場なので、注意して上った。

振り返って見た中白根山から間ノ岳へ続く稜線。陽も少し高くなり、間ノ岳方面の山並がくっきり見えるようになってきた。

梯子の後は、稜線の西側につけられた傾斜のゆるい道を進む。

7:00 吊尾根分岐点に到着。ここから山頂までは約20分、もうひと頑張り。

上るにつれて背後の眺めが変化していく。

崩落防止の丸太が並んだガレの急登を上る。

山頂下の急登をぜいぜい息を荒げて何とか上った。北岳山荘が眼下に小さく見えた。

丸太の急坂を上り切って、山頂の肩にあたる稜線に出た。

まだ着かないのかと思いつつ、さらに上る。ここまでくれば、もう僅かと分かっていてもキツかった。

7:25 北岳山頂に到着。多くのハイカーで賑わっていたが、山頂は広いので休む場所は十分あった。

順番を待って記念撮影。ちなみに私は昨日の稜線歩きでくちびるが焼けて、腫れていた。

日差しの暖かい山頂の東側でのんびりすることにした。天気もよくて最高の気分だった。

三角点の向こうに仙丈ケ岳と甲斐駒ケ岳をのぞむ。

北側の甲斐駒ケ岳。左は鋸岳、手前には悪沢山とアサヨ峰、アサヨ峰の手前は小太郎山。

南側の眺め。間ノ岳の左に農鳥岳、右に塩見岳が見える。

山頂の端をまわって四方を写真に収めた。

下山前にもう一度記念撮影。

8:25 下山開始。9時までいるつもりだったが、やはり早め早めに行動することにした。

山頂から肩ノ小屋までは約190mの下り。広河原まではさらに1,600mほど下ることになる。

北西には仙丈ケ岳が大きい。

雄大な眺めを楽しみながら着実に下った。

8:45 両俣分岐を通過。

ここから仙塩尾根に出て、仙丈ケ岳へ行くこともできる。

鳳凰三山を見ながらガレ場を下る。

まだまだ下りは続くので、膝にダメージを与えないよう慎重に歩を進めた。

8:55 北岳肩ノ小屋に到着。

小屋で飲み物を購入。何か適当な食べ物があればと思っていたが、結局飲み物以外は買わなかった。

テント場はテントがひと張りのみ。眺めはよいが、風をまともに受けそうな場所だった。

9:10 先へ進む。この時点で、14時台の乗合タクシーに間に合うと計算。

素晴らしい眺めに何度も足を止めて写真を撮った。

小太郎尾根の分岐までは開放感抜群の眺めが続く。もう下るだけだと気持ちは軽かった。

小太郎尾根から歩いてくるハイカー集団が見えた。ちなみに分岐から小太郎山まで1時間20分ほど。

9:35 小太郎尾根分岐に到着。多くのハイカーがここで休んでいた。

南側に池山吊尾根を見ながら、小太郎尾根から降りる。

鳳凰三山を見ながらジグザグに下って行く。

二俣との分岐で白根御池小屋ルートを選択。ハイマツ帯を過ぎるとダケカンバの樹林帯となった。

ダケカンバの樹林帯を抜けると紅葉が目に付くようになってきた。

ひたすら下ると白根御池が見えてきた。御池の周囲は紅葉の見ごろを迎えているようだった。

下から見上げた紅葉は上から見るより綺麗だった。

白根御池に到着。三脚を据えて紅葉を撮っているカメラマンが2人いた。テントはひと張りだけだった。

10:50 白根御池近くの白根御池小屋に到着。

食堂で山菜うどんをいただいた。これが美味しくてガツガツ食べた。

14時のバスに間に合うように、時間に余裕をみて、11:30 白根御池小屋を出発。ゆっくり歩く集団の後ろについて行った。

本格的な下りとなったところで、ゆっくり集団を抜かした。ここからはもうひたすら下った。

一定のペースを維持して休むことなく下った。

13:00 二俣・白根御池分岐を通過。休みたかったが、あと少しなので先へ進んだ。

13:20 広河原山荘を通過。山荘の屋根が見えたときは嬉しかった。

吊り橋を渡って野呂川の対岸へ。

下の河原で、重機が巨大な岩石を動かしていた。

13:25 広河原のアルペンプラザに到着。予定よりも早く着いた。

バスと乗合タクシー乗り場は行列ができていた。13:45 2台目の乗合タクシーに乗車。タクシーは危険なくらい飛ばして40分で芦安到着。

14:40 車道を400m歩いて第4駐車場に到着。すぐ下は金山沢温泉だが今回は寄らずに帰路に着いた。