2015年6月13日 土曜日

谷川岳・一ノ倉岳・茂倉岳

    1,977 m  1,974 m  1,978 m  2回目

 1時半起床、2時出発。谷川岳ベースプラザに4時到着。西黒尾根から谷川岳に登り、茂倉岳までピストンして天神尾根から田尻尾根へ下った。ロープウェイと観光リフトが定期点検のために運休中(6/9~7/1)だったので、谷川岳と思えないほど登山者が少なくて快適に歩くことができた。4週間ぶりの登山で身体がなまっており、足が攣りそうになるなど体力的には限界に近かったが、稜線からの展望を楽しみながら、丸一日どっぷり山歩きを堪能した。山道脇の多様な高山植物も目を楽しませてくれた。懸念していた虫は予想していたほどではなかったが、嫁は腕など数カ所刺されていた。

 帰りは渋滞もなく、2時間ちょっとの運転で帰宅。いつでも混んでいる山なので、次回もロープウェイの運休中に登りたいと思う。

登山コースデータ
単純標高差 : 1,233 m
累積標高差 : 1,810 m
コース距離 : 14.5 km
標準コースタイム : 9 時間 45 分
歩行データ
総歩行時間 : 10 時間 45 分
総行動時間 : 12 時間 20 分

 コースタイム

谷川岳ベースプラザ 4:30 ⇒ 西黒尾根登山口 4:45 ⇒ 6:55 ラクダの背 7:00 ⇒ 8:35 トマノ耳 8:50 ⇒ 9:05 オキノ耳 9:20 ⇒ 10:35 一ノ倉岳 10:40 ⇒ 11:00 茂倉岳 11:25 ⇒ 一ノ倉岳 11:50 ⇒ 13:05 オキノ耳 13:15 ⇒ 13:30 トマノ耳 13:40 ⇒ 肩の小屋 13:45 ⇒ 14:20 天狗のたまり場 14:25 ⇒ 14:50 熊穴沢ノ頭 14:55 ⇒ 田尻尾根分岐 15:25 ⇒ 林道 16:20 ⇒ 谷川岳ベースプラザ 16:50

4:00 谷川岳ベースプラザ 駐車場

4:30 ベースプラザを出発。4時台にもかかわらず、山へ向かう登山者を何組も見かけた。

一般車両は通行止めになっている国道291号を一ノ倉方面へ進む。

4:45 西黒尾根登山口から山道へ。

上り始めてしばらくすると、登山道の窪みにじっとたたずむガマガエルを見つけた。

5:05 鉄塔に出た。

前日の雨で登山道は濡れていた。粘土質ですべりやすい所も多々あった。

ガマガエルの次は、大きなカタツムリを見つけた。こちらも登山道の真ん中にいた。

5時を過ぎると樹林に差し込む朝陽で、山道がまだらに赤く染まった。

急坂をひたすら上り、6時半頃やっと樹林帯を抜けた。見晴らしがきくようになり、テンションが上がった。

東側の眺め。右奥にうっすら武尊山、真ん中手前は赤沢山。その麓には谷川岳ペースプラザが見える。

クサリ場を上る。

さらにクサリ場を上る。

6:55 ラクダのコブ(1,516m)に到着。後ろは西側にそびえる谷川岳。

南側には天神尾根。高倉山(左)と天神山(中央)の間に、天神平のロープウェイ乗り場が見える。

北東側。右側に笠ヶ岳、朝日岳、白毛門と並び、左には七ッ小屋山が見える。その間には巻機山と柄沢山もうっすら見える。

ラクダのコブから少し下って、厳剛新道(がんごうしんどう)との合流点であるラクダのコルを通過。さらに急登が続く。

気持ちのよい風が時々吹き抜けて、虫除けにもなった。

尾根幅の広いガレの急坂を上る。

ガレの急登を過ぎると傾斜がゆるくなり、しばらく露岩のヤセ尾根が続く。

露岩の尾根は眺めがよくて気持ちよかった。

再び傾斜が増す。

「氷河の跡」と呼ばれる一枚岩。

一枚岩に乗ってみた。乾いているとまったく滑らないが、雨で濡れると滑りそう。

天神平が随分下に見えるところまで上ってきた。

トマノ耳(左)とオキノ耳(右)がかなり近づいてきた。トマノ耳には人影が見えていた。

山頂近くの残雪帯。

ザラメ状になった雪はゆるんでいたが、踏み抜きは見られなかった。一応チェーン・スパイクを履いて通過。

山頂直下の上りにさしかかる。ほぼコースタイム通りの時間で歩けた。

8:35 トマノ耳に到着。お腹が減ったので、山頂の岩場でおにぎりを食べた。

8:50 オキノ耳へ移動開始。薄い層雲が広がって、太陽が雲に隠れる時間が増えてきた。

オキノ耳には学生の団体ハイカーで賑わっていたが、ちょうど入れ替わりで若者たちは下りて行った。

9:05 オキノ耳に到着。

トマノ耳からオジカ沢ノ頭へ続く谷川連峰の主稜線。

主稜線はオジカ沢ノ頭から万太郎山、仙ノ倉山、平標山と続く。オジカ沢ノ頭の左は俎嵓(マナイタグラ)。土合駅から西黒尾根を上がって主稜線を歩き、万太郎山から土樽駅へ下ると約12時間のコースとなる。いつか挑戦してみたい。

トマノ耳の左下には登ってきた西黒尾根が延びている。その向こうは高倉山と天神山。

9:20 一ノ倉岳へ向かう。

奥ノ院を過ぎてさらに進む。

稜線の先に一ノ倉岳と茂倉岳が並んで見えた。

開放感のある稜線歩きが続く。

左の茂倉岳山頂に複数の人影が見えたが、前後の稜線上にハイカーの姿はなかった。

10:00 ノゾキを通過。眼下には谷底まで切れ落ちた一ノ倉の大岩壁。

ノゾキからは一ノ倉を登攀するクライマーの姿が見えた。

目の前に見える一ノ倉岳がなかなか近づいてこない。

登山道でヤマアカガエルを見つけた。標高2千m近くの稜線にカエルがいるとは思わなかった。

嫁は足が何度も攣りそうになって大失速。この時点では、茂倉岳まで1人でピストンすることも考えていた。

先に上って写真を撮りながら待っていると、嫁はゆっくりではあるが一定のペースで上ってくる。

10:35 一ノ倉岳に到着。避難小屋は、ペンキを塗り直してあった。

少し遅れて嫁も到着。大丈夫そうなので、少し休んでから茂倉岳へ向かった。

一ノ倉岳山頂付近から見た北東方面。左端に七ッ小屋山、真ん中右に朝日岳と笠ヶ岳、右端に白毛門。七ッ小屋山と朝日岳の間に、うっすら柄沢山(からさわやま)と檜倉山(ひぐらやま)も見える。

北側の眺め。左から足拍子岳、コマノカミノ頭、武能岳(中央)、大源太山、七ッ小屋山。

笹原のなだらかな稜線の奥に茂倉岳が見える。

南側の眺め。左にオキノ耳とトマノ耳、右にはオジカ沢ノ頭。その間は阿能川岳(あのうがわだけ)。

笹原の小ピークを越えると、鞍部に残雪が見えてきた。

ここでも念のためにチェーン・スパイクを装着。

雪の上を歩くのは何故だか楽しい。雲に隠れていた太陽が顔を出した時の照り返しは強烈だった。

茂倉岳の左、南西方面。右からオジカ沢ノ頭、川棚ノ頭、小出俣山(おいずまたやま)、三尾根岳(みつおねだけ)、1,807mピーク、東俣ノ頭、万太郎山、右端に仙ノ倉山。

山頂直下の上り。ここまで来るとあと僅か。

11:00 茂倉岳に到着。男性ハイカーが2名休んでいた。

東側の一ノ倉岳と谷川岳。稜線上には歩いてきた縦走路が見える。

南西側。オジカ沢ノ頭から万太郎山まで続く稜線。

西側の万太郎山と仙ノ倉山。仙ノ倉山の右奥には平標山も幽かに見えていた。手前の尾根には、茂倉新道が土樽まで延びている。

茂倉新道の途中にある茂倉岳避難小屋。山頂から少し西側へ進むと見える。

何となくマダニがいそうで、腰を下ろして休めなかった。

北西方面には関越自動車道と土樽駅が見えていた。右には足拍子岳とクロガネノ頭、さらにコマノカミノ頭が並ぶ。

北側には武能岳。その上には大源太山と七ッ小屋山。

11:25 茂倉岳を出発。

再び残雪を歩く。復路はチェーン・スパイクを履かなかった。

やっぱり楽しい雪上歩き。

残雪帯を過ぎてゆるやかに上る。

11:50 一ノ倉岳を通過。ハイカーが数名休んでいた。

笹原をしばらく歩くと急な下りが待っている。

鞍部まで下った後はゆるやかな上り基調となる。

短いクサリ場を上る。

正午を過ぎて日差しが強くなってきた。

オキノ耳が徐々に近づいてきた。

立ち止まるとすぐ虫が寄ってくるので、虫をはらい除けながら写真を撮った。

一ノ倉沢の向こうには朝日岳。

気持ちのよい稜線歩きが続く。

何組かの登山者に抜かれたが、終始静かな山歩きを楽しめた。

13:00 奥ノ院を通過。

奥ノ院まで来るとオキノ耳はすぐそこ。

13:05 やっとオキノ耳まで戻ってきた。

西側に延びる稜線。俎嵓とオジカ沢ノ頭に万太郎山。

この時間になっても登山者は少なかった。隣のトマノ耳も人影は1名のみ。

親切な中高年のハイカーが「撮ってあげましょうか」と声をかけてくれた。

10分休んでトマノ耳へ。

動物の耳のように見えるトマノ耳。

最後の上り返し。

13:30 トマノ耳に到着。貸し切り状態の山頂で、しばし休憩。

オキノ耳と朝日岳。

肩の小屋の上には阿能川岳、右に俎嵓とオジカ沢ノ頭。

13:40 下山開始。復路は天神尾根から田尻尾根へ下る。

13:45 肩の小屋を通過。

肩の小屋から少し進むと残雪が出てきた。

残雪はジャリジャリのくされ雪で、チェーン・スパイクを履いても効果はなかった。

最後は傾斜がきつくてまったく踏ん張りがきかず。崩れる雪と一緒にずるずると滑り落ちる感じだった。

天神平の分岐までは約600mの下り。そこからさらに600m以上下ることになる。

西側の俎嵓とオジカ沢ノ頭。

先行していたハイカー数名にどんどん離されたが、我々は眼下に広がる眺望を楽しみながらゆっくり下った。

14:20 天狗のたまり場で休憩することにした。

まだ2時間半下りは続くが、すでに足にきていた。

北東側の西黒尾根。天神尾根を下るハイカーは少なかったので、多くは西黒尾根か厳剛新道を下ったのかもしれない。

背後には下りてきた谷川岳の南斜面。下りてくる登山者の姿はなかった。

14:25 下山再開。歩き続ければそのうち着くと思いながら、ひたすら下る。

熊穴沢ノ頭までは急なクサリ場が続く。

いつも登山者で渋滞する所だが、この日は我々のみ。

14:50 熊穴沢ノ頭避難小屋に到着。一組のハイカーが休んでいた。

5分ほど休憩して先へ進んだ。避難小屋からは整備されたゆるやかな木道が続く。

15:25 やっと天神尾根と田尻尾根の分岐に到着。ここから田尻尾根に入り、さらに600m以上一気に下る。

途中に谷川岳が見えるスポットが何ヶ所かあった。随分下りてきたと実感。

そのうち樹間に天神平のロープウェイ駅と観光リフトが見えてきた。

急坂が連続する田尻尾根は粘土質で滑りやすかった。踏ん張りがきかず、かなり体力を奪われた。

樹間に見えたベースプラザ。途中で足を滑らせ左膝をひねってしまった。しばらく痛みは続いたが、そのうち治まった。

16:20 ロープウェイ下の林道に出た。かなり疲れていたので、歩きやすい平坦な道になって助かった。

ロープウェイは定期点検中で、鋼鉄のワイヤーが下ろされていた。

西黒沢を何度も横切って進む。

林道にはトラックや重機が停められていた。

谷川岳ベースプラザが見えてきた。

国道291号に合流して、16:50 谷川岳ベースプラザに到着。疲れ果てたが、その分満足度も高かった。