2011年12月18日 日曜日

丹沢山・塔ノ岳

1,567 m 1,491 m

 2時半起床、3時出発。塩水橋に4時35分到着。3連続の丹沢だが、今回は丹沢山から塔ノ岳を回って長尾尾根から下る周遊コースを選択した。暗闇を出発すると、車で前泊していたらしきオジさんハイカーがつかず離れずついてきた。暗闇を独りで歩くのは嫌だったのかもしれないが、真っ暗で顔が見えないだけにひじょうに気持ち悪かった。オジさんを避けようとワサビ沢の短縮コースへ入ると道に迷ってしまい、結局林道に戻って分岐まで歩いた。今回はアイゼンを携帯していたが、積雪や凍結箇所は少なかったので、上り区間でしばらく使用しただけに終わった。広々とした塔ノ岳の山頂は、遮るもののない大展望が広がっており、椅子替わりとなる長い角材が段状に並べられて、大勢のハイカーが押し寄せても休憩場所が確保できるようになっていた。蛭ヶ岳をピストンするより2時間ほどコースタイムが短いので、久々に山頂でゆっくり過ごすことができた。

 下山の際、新大日から分岐になかなか着かないので、通り過ぎたかと心配になった。札掛までの距離を標識で確認できたので、まだ先だと分かったが、分岐を探しに危うく引き返すところだった。帰りの高速は渋滞もなく、2時間弱の運転で済んだ。前回に引き続き晴天に恵まれて、丹沢の山歩きを満喫できた。

登山コースデータ
単純標高差 : 1,157 m
累積標高差 : 1,595 m
コース距離 : 17.7 km
標準コースタイム : 7 時間 30 分
歩行データ
総歩行時間 : 8 時間 10 分
総行動時間 : 10 時間 15 分

 コースタイム

塩水橋P 5:05 ⇒ (道迷い10分) ⇒ 塩水林道出合 6:50 ⇒ 天王寺尾根分岐 8:00 ⇒ 8:40 丹沢山 9:00 ⇒ 9:30 竜ヶ馬場 9:35 ⇒ 10:20 塔ノ岳 11:55 ⇒ 新大日 12:40 ⇒ (休憩5分)⇒ 分岐 14:15 ⇒ 本谷橋 14:55 ⇒ 塩水橋P 15:20

4:35 塩水橋 無料駐車場

5:05 暗闇を出発。積雪や凍結箇所がほとんどなくなって、前回よりも格段に歩きやすかった。

山側からの流水が林道を覆う形で凍結している箇所があった。

波を打つアイスバーン。

ワサビ沢へ入って10分時間をロスしてしまった。#

6:50 塩水林道出合から登山道へ。

登山道に入って5分ほど経つと、東側の稜線から朝陽が昇ってきた。

朝から快晴の空に、気持ちは高揚した。

北側斜面へ移る手前でモンベルのチェーンスパイクを装着。簡単に着脱できるのでとても便利。

凍結箇所もあったが積雪は少なかった。

雪が少なくて歩きづらいので、私は早々にアイゼンを外した。

分岐を過ぎると雪はほとんどなし。

相模湾をのぞむと、海に平行して雲が水平に延びていた。

長々と続く木段をせっせと上る。

8:40 まだ人もまばらな丹沢山に到着。

西には富士山がくっきり見えていた。

南側にはこれから向かう塔ノ岳がよく見えた。

9:00 しばらく休んで塔ノ岳へ。霜が融けて、どろどろの箇所が少し出てきた。

丹沢主脈の稜線は西側の眺めがよかった。

北西方面。右に不動ノ峰、左奥に檜洞丸。

西には富士山。

南西方面。左にこれから向かう塔ノ岳、右に神山と金時山。

緩やかに下って上り返す。稜線上を抜ける風が冷たくて、手がかじかんだ。

9:30 竜ヶ馬場(りゅうがばんば 1,504m)に到着。

東側が開けており、しばらく眺めを楽しんだ。大山の左は大山北尾根で、手前の尾根は下りにつかう予定の長尾尾根。

5分ほど休んで再スタート。登山道の周りにはシカ除けネットが張り巡らされていた。

眺めを楽しみながら木道を進む。

日高(ひったか)への上り返し。

箒杉沢の向こうに見事な富士山。つい足が止まる。

背後には不動ノ峰と竜ヶ馬場。

日高(1,461m)の小ピークを越えてさらに明るい樹林帯の尾根を進む。

徐々に塔ノ岳が近くなってきた。

崩落気味のヤセ尾根も非常によく整備されているので危険はない。

丹沢山地は崩落地が多いので、毎年かなりの予算が必要なのではなかろうか。

塔ノ岳と富士山。

最後は山頂まで100mほどの上り階段が続く。北側の斜面なので、木の階段は凍結した箇所が多かった。

10:20 塔ノ岳山頂に到着。まだハイカーの姿はまばらだった。

山頂の尊仏山荘。

大き過ぎる山頂標。距離をとらないと全体が入らないので、フレームに人も入りやすい。

山頂標の隣には方位盤と狗留尊仏(くるそんぶつ)如来像。

風を避けて南東側の角材に腰を据えた。遮るもののない山頂は広くて眺めがよく、解放感抜群。

西には大きな富士山。

富士山の右、北西側。左に南アルプスがずらりと並び、右に檜洞丸と大室山が並ぶ。

南アルプスのアップ。左に赤石岳と悪沢岳、右端に塩見岳。/p>

左から農鳥岳、間ノ岳、北岳、仙丈ヶ岳、鳳凰三山。

北側には丹沢主脈の山々。左から蛭ヶ岳、不動ノ峰、丹沢山。

東側の大山(左)と三ノ塔(右)。大山の手前は新大日で、三ノ塔の上は相模湾。

江の島と三浦半島の奥には房総半島もうっすら見えていた。

三原山の右には幽かに宮塚山も見えた。

南方面。左に真鶴岬と初島、右に天城山脈。

東側に見えた横浜ラウンドマークタワー。

東京スカイツリーと都心のビル群もくっきり見えていた。

立派なカメラを抱えた方に写真をお願いした。

山荘の脇でシカが草を食んでいた。

辺りはシカの糞だらけだが、気にせずに草を選んでもぐもぐ。警戒心が低く、人慣れしているようだ。

下山の準備を開始。そのうちハイカーの数がみるみる増え始めた。

11:55 下山開始。山頂に95分も滞在したが、長くいた気は全然しなかった。

空に浮かぶバラグライダー。よく見るとたくさんのパラグライダーが飛んでいた。

前方に大山を眺めながら下る。

木ノ又大日が近くなってきた。右奥は三ノ塔。

鞍部まで下った背後に、塔ノ岳と富士山がよく見えた。

緩やかに上り返すと木ノ又小屋はすぐ。

12:25 木ノ又小屋を通過。こじんまりした山小屋だった。

よく陽射しの当たる場所は霜が融けてどろどろになっていた。

緩やかに下って上り返す。

12:40 新大日に到着。下は全部泥でぐちゃぐちゃ。茶屋は閉まっているようだった。

新大日から長尾尾根を下った。

北側の樹間に見えた丹沢山と丹沢三峰。

緩やかにアップダウンするブナの樹林帯。長尾尾根に入ってからは静かな山歩きとなった。

途中に積まれていた木道整備用の丸太。

近くのテーブルベンチで休憩した。

14時をまわっても分岐に出ない。分岐を見逃したかとだんだん心配になってきた。

いったん止まって地図を確認。途中でみた札掛までの距離表示を逆算して分岐は先だと判断した。

14:15 分岐が見えて一安心。

分岐からは山腹につけられた崩落気味の道が続いた。よく整備されているので危険箇所はなし。

落ち葉が積もっているので、気をつけて歩いた。

橋はしつかりしているが、桟道の下は深い谷。

下るほどに沢の音が大きくなって、本谷川が近いと分かった。

川辺まで下りてきた。

本谷川に沿ってしばらく進むと吊り橋が出てくる。

14:55 本谷橋を渡る。

歩荷の一団が、キュウハ沢の方へ通り過ぎて行った。

ここまで来ると気分的には着いたも同然。

今日の山も素晴らしかったと話ながら、本谷林道をのんびり歩いた。

瀬戸橋を過ぎて、15:20 車のあるゲートに到着。ほぼ予定の時刻に下山できた。