2014年11月23日 日曜日

丹沢山・塔ノ岳

1,567 m 1,491 m 3回目

 2時半起床、2時45分出発。塩水橋に4時半到着。3連休の中日ということで、丹沢山の山頂も早朝から小屋泊まりの登山者で賑わっており、塔ノ岳に至っては観光名所のような人出であった。丹沢山から新大日までの稜線上は開放感抜群で、素晴らしい眺めに本コースの魅力を再認識した。長尾尾根に入った後はハイカーの姿も少なくなり、晩秋の静かな山歩きを楽しんだ。気がかりだった本谷林道の崩落地も問題なく通過できたし、2週連続の登山で身体がフィットしており、余裕を持って歩けた。

 塩水橋から宮ヶ瀬までの狭い林道は車がすれ違うことのできない箇所が多く、今回も広い所までバックをしなければならなくなり、非常に難儀した。危うく車体を擦るところだったが事なきを得て、2時間の運転で帰宅。途中の車中からは、宮ヶ瀬ダム周辺の紅葉を楽しむことができた。

登山コースデータ
単純標高差 : 1,157 m
累積標高差 : 1,595 m
コース距離 : 17.7 km
標準コースタイム : 7 時間 30 分
歩行データ
総歩行時間 : 7 時間 25 分
総行動時間 : 9 時間 25 分

 コースタイム

塩水橋P 4:50 ⇒ 6:35 塩水林道出合 6:40 ⇒ 天王寺尾根分岐 7:40 ⇒ 7:55 露岩 8:00 ⇒ 8:20 丹沢山 8:50 ⇒ 9:10 竜ヶ馬場 9:20 ⇒ 10:00 塔ノ岳 11:00 ⇒ 11:35 新大日 11:40 ⇒ (休憩5分) ⇒ 本谷・札掛分岐 13:05 ⇒ 本谷橋 13:50 ⇒ 塩水橋P 14:15

4:30 塩水橋 無料駐車場

4:50 暗闇の中をスタート。ゲート前の路側帯はまだ数台分空いていた。

しばらく歩き、本谷林道との分岐を分けて、塩水林道へ進む。綺麗な星空が広がっていた。

普段は嫌な林道歩きだが、暗闇では歩きやすくてよい。6時を回ると少し明るくなってきた。

徐々に林道沿いの紅葉が見えるようになった。

6:35 塩水林道出合の堂平雨量局小屋に到着。ワサビ沢の近道からカップルが上がってきた。

アンパンを食べてから登山道に入った。時折冷たい風が吹くものの、思ったよりも暖かかった。

谷間がモルゲンロートに染まった。

堰堤を横切ってひと上りすると、ブナの樹林帯となる。

しばらくすると本格的な上りになった。追いついてきたカップルにあっという間に離された。

木段を上り切って、7:40 天王寺尾根分岐を通過。

前方に丹沢山を見ながらなだらかな尾根を進む。

再び木段が出てきた。

眺めのよい露岩に出た。逆光の大山と相模湾。

北北東には太礼ノ頭、円山木ノ頭、本間ノ頭と、丹沢三峰が並ぶ。

東の眼下には天王寺尾根へ続く稜線が見える。

しばし眺めを楽しんでから先へ進んだ。

露岩の後はまた木段となったが、徐々に嫁が失速してきた。

嫁の先に立って、どんどん階段を上った。

8:20 丹沢山に到着。山小屋泊まりの団体など、登山者が大勢いて驚いた。

山頂のみやま山荘。

丹沢山の山頂から見た不動ノ峰(左)と蛭ヶ岳(右)。

山頂標近くから見た富士山。

順番待ちをして記念撮影。山頂標の前に人が絶えないほど登ってくる登山者が多かった。

展望のよい樹林の奥でしばし眺めを楽しんだ。

いつ見ても美しい富士山。この時期にしては雪は少なめだろうか。右手前は同角ノ頭。

南側に見えた塔ノ岳。右に鍋割山稜が延びている。右奥は神山で、その左にはうっすらと天城山が見えていた。

8:50 ちょうど団体ハイカーの出発が一段落したので、移動開始。

歩き始めてすぐに2匹の犬と出くわした。近くに飼い主の姿はなかったが、仲良く上っていった。

稜線上は開けた場所が多いので、何度も足を止めて写真を撮った。左から富士山、同角ノ頭、檜洞丸、不動ノ峰。

いったん下って上り返すと竜ヶ馬場(りゅうがばんば 1,504m)が見えてきた。

9:10 竜ヶ馬場に到着。小休止してアンパンを食べた。

竜ヶ馬場から見た塔ノ岳。左は日高(ひったか)から塔ノ岳に至る丹沢主脈稜線。

開放感抜群の快適な尾根歩きが続く。

竜ヶ馬場と日高の鞍部までゆるやかに下る。

竜ヶ馬場と日高の鞍部から見た富士山。手前は箒杉沢。

上り返して振り返ると不動ノ峰と竜ヶ馬場が並んで見える。丹沢山は竜ヶ馬場に隠れている。

9:35 日高(1,461m)を通過。

日高の小ピークを越えると塔ノ岳は目の前となる。

日高を過ぎたところから見た檜洞丸。その左は同角ノ頭で、右には大室山の丸い山頂部が見える。

崩落気味の鞍部まで下って上り返す。

この道を維持するのはかなり大変そうだ。

塔ノ岳の上りに入る手前の眺めのよい場所。

塔ノ岳と富士山。

最後の急坂を一気に上る。

10:00 塔ノ岳に到着。

まずは山頂標で記念撮影。

いつも以上に山頂は登山客でごった返していたが、角材の椅子が段々に並んでいるので休憩場所はいくらでもあった。

北側の蛭ヶ岳と不動ノ峰。

蛭ヶ岳の左奥のアップ。左からハマイバ丸と大蔵高丸、その上には幽かに八ヶ岳。真ん中は黒岳と雁ガ腹摺山で、その上に金峰山と国師ヶ岳が重なる。それらの右に大菩薩嶺、右端は三宝山。

北西側の眺め。左から富士山、御正体山、同角ノ頭、檜洞丸、大室山。

富士山をズームアップ。

富士山と檜洞丸の間に見えた南アルプス。左端の御正体山の右に農鳥岳、間ノ岳、北岳、鳳凰三山、甲斐駒ヶ岳と並ぶ。

さらに南アルプス。左から上河内岳、聖岳、赤石岳、荒川岳、御正体山の上に塩見岳。

西側の眺め。左から神山、金時山、位牌岳と越前岳、富士山。手前は大丸・小丸から鍋割山に続く鍋割山稜で、さらに雨山、檜岳(ひのきだっか)と檜岳山稜が続いている。

南東側には秦野市と相模湾。左端は三ノ塔。

東側。真ん中に大山でその手前は木ノ又大日。木ノ又大日の右は三ノ塔、左に長尾尾根が延びる。

北東側の眺め。左に小さく宮ヶ瀬湖、さらに仏果山、経ヶ岳、大山三峰山などが見える。その奥は広大な関東平野。

山頂標と富士山と拘留孫仏(くるそんぶつ)などの石祠。狗留孫仏とは過去七仏の第4の仏で、過去七仏とは釈迦牟尼とそれ以前にこの世に出現したとされる六仏の総称である。ちなみに、塔ノ岳の北斜面あった岩塔は狗留孫仏(尊仏岩)として崇められ、関東大震災で崩落するまで雨乞いの対象であったことが知られている。

角材の椅子に座って昼食にした。人が多くても十分なキャパシティーがあるので気にならない。

11:00 下山開始。

東側の広大な眺めを見ながら丹沢主脈を下る。

上ってくるハイカーがまだまだ多かった。

分岐のある新大日まではゆるやかなアップダウンが続く。

木ノ又大日(1,396m)の手前で振り返ると、塔ノ岳の左裾にかろうじて富士山が見えていた。

11:25 木ノ又小屋を通過。

小屋の前で、多くのハイカーが休憩していた。

眺めのよい稜線をゆるやかに下って上り返す。

11:35 新大日茶屋に到着。ここでも10名ほどのハイカーか休んでいた。飲み物の補充をして先へ進んだ。

長尾尾根に入るとハイカーの姿は見えなくなり、上ってくるハイカー数名とすれ違うだけだった。

しばらく下っていくと、北側の樹間に丹沢山と三つ子のような丹沢三峰が見えた。

西側に丹沢山(右)から塔ノ岳(左)に続く稜線が見えた。塔ノ岳山頂の尊仏山荘が見えたので位置関係が分かった。

小さなモノレールを通過。保安林の改良業務に使われているらしい。

なだらかな尾根から急な下りに入る。鹿よけネットを通過してさらに下る。

13:05 札掛と本谷コースの分岐を通過。落石で鹿よけネットが倒れており、倒木などもあって登山道は少々荒れていた。

落ち葉が積もって足元が見えないので、慎重に歩いた。桟橋の下に落ちたらただでは済まない。

標高が下がるほどに、綺麗な紅葉が残っていた。

13:50 本谷橋を渡る。

橋の下を流れる本谷川。

本谷林道に出た。

崩落箇所を通過。岩盤がごっそり崩落しており、さらに落ちてきそうな状態だった。

本谷川を挟んだ山の斜面が綺麗に紅葉していた。

疲れの出る林道歩きだが、今回は紅葉を眺めながら最後まで余裕を持って歩くことができた。

14:15 塩水橋の駐車場に到着。反対側の道路上にも車両がずらりと並んでいたが、ここまでくると厳しい取り締まりが必要ではなかろうか。