2015年11月3日 火曜日

タワ尾根からウトウノ頭を経て周回

酉谷山・三ツドッケ

1,718 m 1,576 m 

 3時20分起床、3時55分出発。東日原には5時50分到着。タワ尾根からウトウノ頭を経て長沢背稜の酉谷山と三ツドッケに登り、ヨコスズ尾根を下った。ウトウノ頭付近まで色鮮やかな紅葉が続き、ハナド岩や三ツドッケからは大展望を楽しんだ。3週連続の登山で身体もフィットしており、破線ルートのタワ尾根も迷うことなく、ロングコースを踏破することができた。タワ尾根で単独ハイカーに抜かれた以外は登山者にまったく会うことがなく、いつも以上に山歩きを満喫できた。野生のイノシシに出くわしたことも、嬉しい驚きであった。

 帰りは奥多摩から青梅まで渋滞が続き、19時40分に帰宅。思った以上に楽しめたので、紅葉の時期にまた行きたい。

登山コースデータ
単純標高差 : 1,098 m
累積標高差 : 1,770 m
コース距離 : 21.5 km
標準コースタイム : 9 時間 35 分
歩行データ
総歩行時間 : 8 時間 55 分
総行動時間 : 10 時間 10 分

 コースタイム

東日原P 6:15 ⇒ 6:45 一石山神社 6:50 ⇒ 一石山 7:50 ⇒ 8:15 ミズナラ巨木 8:25 ⇒ 人形山 8:30 ⇒ 篶坂ノ丸 9:20 ⇒ 10:00 ウトウノ頭 10:10 ⇒ 長沢背稜合流点 11:10 ⇒ 行福ノタオ 11:40 ⇒ 12:05 酉谷山 12:20 ⇒ 13:45 ハナド岩 13:55 ⇒ 14:20 三ツドッケ 14:45 ⇒ 一杯水避難小屋 15:00 ⇒ 東日原P 16:25

5:50 東日原 有料駐車場

駐車場に一番乗り。後から入ってきた車の男性は鷹ノ巣山に登ると話していた。

6:15 駐車場を出発して日原鍾乳洞方面へ向かう。正面に見えるのは稲村岩。

小川谷橋を渡って、右の鍾乳洞側へ。ここで750mlの飲料水ボトルを忘れたことに気がついた。

6:45 登山口となる一石山神社に到着。幸い近くに自販機があったので、500mlの飲料水を購入した。

一石山神社の本堂。

登山道は本堂の向かいにある建物の横。少し上がると分岐となるが、下調べ通り左側へ。

最初から急登が続く。前日の雨で足元がズルズルと滑りやすく、歩きづらい所が多かった。

30分ほど上ると紅葉が目に付くようになった。

途中からは鮮やかな紅葉のオンパレード。

頭上も周囲も見事に紅葉していた。#

ハウチワカエデの赤と橙、コナラの黄色が鮮やか。

7:50 一石山(1,007m)に到着。

尾根に出て傾斜がゆるくなった。落葉で一杯だが踏み跡は分かりやすかった。

色鮮やかな紅葉。

よい時期に来られたことを喜びながら歩いた。

途中で見かけたゴジュウカラ。上に下に動き回っていた。

尾根が広くなってきたところで、8:15 金袋山(きんたいさん)のミズナラに到着。周囲はウッドサークルで囲まれていた。

樹齢800年と推定される金袋山のミズナラ。2013年に上部が折れてしまったが、まだ生きている。

ミズナラの周辺は落ち葉の絨毯で踏み跡が分かりずらかったが、尾根を外さないことと方角に気をつけて進んだ。

タワ尾根の紅葉は奥多摩で一番なのではないかと感じた。

素晴らしい紅葉に何度も足を止めて眺め入った。

8:30 人形山(1,176m)に到着。登山口から1時間40分だが、地図上で進んだ距離はまだ短い。

落ち葉の上にトビナナフシ発見。

トビナナフシは翅があるのが特徴で、12月くらいまで見られるらしい。

一度でも道迷いをしたら、長沢背稜を歩いて周回するのは時間的に無理だろうと考えていた。

三角点の置かれた小ピークがいくつもあった。注意していたのだが、金袋山の山頂は通り過ごしてしまった。

9:20 篶坂ノ丸(すずさかのまる 1,456m)に到着。このあたりの紅葉は終盤を迎えていた。

篶坂ノ丸から10分ほど歩くと、イノシシにばったり出くわした。10mもない至近距離で見合う形になってしまったので、視線を外して目の端でイノシシをとらえながら、後ろの嫁に小声でイノシシがいるから見ないようにと伝える。嫁は一瞬何のことだか分からなかったようだが、仁王立ちでこちらを凝視していたイノシシは、数秒後に堰を切ったように駆け出して樹林に消えた。一瞬クマかと思うほど大きなイノシシで、野生の凄みに肝が冷えた。間近に対峙するとあんなに怖いものかと、認識を新たにした。

逃げていく姿を撮ろうとしたが、ちょうど幹の影に入ってしまった。もう1枚撮る間はなかった。

左に巻き道らしきものがある岩場を迷わず直登する。下調べをしておいてよかった。

北東側の樹間に長沢背稜の山並みが見えた。右端には三ツドッケも見えるがまだかなりの距離がある。

10:00 ウトウノ頭(1,587m)に到着。標準コースタイムは分からないが、まずまず順調に来た。

西側の樹間に見えた天祖山。採石作業の音が山間に響き渡っていた。

10分ほど休んで出発。ここから長沢背稜まで、山と高原地図には破線ルートすらないので再び気を引き締めた。

ヤセ尾根の後の岩場は左に巻いて進む。ここも下調べをしていなければ、迷いそうな場所だった。

途中で出てきたモノレールの軌道に沿って上る。

11:10 ついに長沢背稜に合流。ここからは通常ルートとなるので、まず迷うことはない。

長沢背稜の歩きやすい平坦な道をひたすら歩く。

11:40 行福ノタオ(みょうふくのたお)の分岐を通過。酉谷山へ向かうが、酉谷山までの上りは疲れた足にかなりこたえた。。

西側の樹間に見えた和名倉山。その奥には甲武信ヶ岳と三宝山が重なって見える。

西北西の樹間には両神山。左端に御座山も見える。

12:05 酉谷山(1,718.3m)に到着。ここまで来ると時間が読めるので、気が楽になった。

お腹が減ったのでおにぎりを食べることにした。

山頂は南東側の眺めがよい。中央に大岳山、右には御前山と石尾根。

木々に遮られていたが、南側には鷹ノ巣山、日蔭名栗山、高丸山と続く石尾根が見えた。その手前は上ってきたタワ尾根で、鷹ノ巣山の前がウトウノ頭。

東側の樹間にはこれから向かう三ツドッケ(天目山)も見えた。

12:20 酉谷山を出発。

急坂を下ると酉谷避難小屋の屋根が見えてきて、酉谷峠で長沢背稜に再び合流した。

20分ほど歩いた地点から見た酉谷山。長沢背稜は平坦で歩きやすいのでどんどん距離が稼げる。

桟橋をいくつか通過。

落ち葉であふれた長沢背稜の登山道をひたすら歩く。

13:45 展望のよいハナド岩に寄った。

南側の眺め。左から大岳山、御前山、真ん中当たりに石尾根の六ッ石山、右に鷹ノ巣山。石尾根の上には三頭山の山頂部も見える。

南西側の眺め。左から鷹ノ巣山、日蔭名栗山、高丸山、七ッ石山、雲取山、右に芋木ノドッケと白岩山。雲取山の手前には天祖山、さらに手前は上ってきたタワ尾根が伸びている。天祖山の右手前がウトウノ頭。

北西側の眺め。左から芋木ノドッケと白岩山、滝谷ノ峰、真ん中から右は酉谷山と歩いてきた長沢背稜の山々。

眼下の山腹が綺麗に紅葉していた。

ハナド岩から10分ほど進むと、三ツドッケの分岐に着いた。もちろん巻き道ではなく山頂へ向かう。

山頂手前の急登。10分ほどの上りなので短く感じた。

14:20 三ツドッケ(1,576m)に到着。ついにここまで来た。随分歩いたので感慨もひとしお。

2012年に来たときよりも周りの木が切られて、さらに展望が広がっていた。

北東側の眺め。左にシャクナン尾根の小ピーク、その右奥には武甲山、小持山、大持山、笠山、堂平山、武川岳、伊豆ヶ岳など奥武蔵の山々が並ぶ。

東側の眺め。左に有間山、中央に蕎麦粒山、右に川苔山。

南側。左から本仁田山、大岳山、御前山、石尾根の六ッ石山、三頭山などが見える。手前の稜線は滝入ノ峰とヨコスズ尾根。

南西側の眺め。左から鷹ノ巣山、日蔭名栗山、高丸山、七ッ石山、右に雲取山。雲取山の手前は天祖山。

西側の眺め。左から雲取山、芋木ノドッケ、白岩山、滝谷ノ峰、右に酉谷山と長沢背稜の山。

御前山の向こうには、うっすら丹沢山系も見えていた。

東側、蕎麦粒山の右奥には東京のビル群。山から眺めると別世界に見える。

展望を楽しみながらカップ麺とおにぎりを頂く。貸し切り状態の山頂でしばし至福の時を過ごした。

三角点の上にカメラを置いてタイマー撮影。

14:45 下山開始。ヨコスズ尾根を下ります。

隣のピークを越えていくことを忘れていた。少し下ってすぐ上り返す。

三ツドッケのもうひとつのピークを越えていく。とくに標識などはなかった。

しばらく踏み跡がはっきりしない落ち葉の下りが続いた。

15:00 一杯水避難小屋に到着。

避難小屋の中の様子。広くて綺麗だった。

歩きやすいながらかな下りが続く。

下りるほどに綺麗な紅葉が見られるようになった。

30分ほど歩くとコースは尾根の東側をとるようになり、薄暗い日蔭となった。滝入ノ峰も東側に巻いて進んだ。

そのうち、左は植林帯、右は紅葉した自然林となった。

急坂を九十九折りに進み、一気に高度を下げていく。

東日原の集落が見えてきた。

16:25 駐車場に到着。終日山歩きを存分に楽しめた。