2015年2月21日 土曜日

塔ノ岳・鍋割山

1,491 m  1,273 m

 4時起床、4時半出発。県民の森には6時15分到着。無料駐車場へは一番乗りしたが、後続車が立て続けに現れて、狭い駐車場はあっという間に満車となった。早朝からどんよりと雲が広がった状態だったが、花立山荘を過ぎたあたりで雲の上に出たようで、見違えるような青空となった。この日の塔ノ岳山頂は南東側に眩しいばかりの雲海が広がり、これまでとは違う眺めを楽しめた。鍋割山へ向かう稜線歩きは霧の立ちこめる幻想的な雪山ハイクとなり、これもまた味わいがあった。

 県民の森駐車場からみくるべ病院までは狭い舗装道が続いたが、対向車もなく無事に通過。帰りも海老名JCから圏央道をつかって、2時間の運転で帰宅できた。2月に宝登山以外の山に登るのは2007年の大岳山以来だったが、よい山行になった。

登山コースデータ
単純標高差 : 1,060 m
累積標高差 : 1,400 m
コース距離 : 13.4 km
標準コースタイム : 6 時間
歩行データ
総歩行時間 : 6 時間
総行動時間 : 7 時間 15 分

 コースタイム

表丹沢県民の森P 6:40 ⇒ 二俣 7:10 ⇒ 堀山の家 8:15 ⇒ 9:10 花立山荘 9:15 ⇒ 9:50 塔ノ岳 10:45 ⇒ 11:45 鍋割山 11:55 ⇒ (野鳥撮影5分) ⇒ 後沢乗越 12:50 ⇒ 二俣 13:35 ⇒ 表丹沢県民の森P 13:55

6:15 県民の森 無料駐車場

県民の森駐車場は林道から少し上がったところにあり、行き過ぎるところだった。出発する頃には狭い駐車場は満車となって、早くも路駐する車が出始めていた。

6:40 登山スタート。

ゲートの脇を通って先へ進む。ゲート前にも車を数台停められるスペースがあった。

しばらく林道歩きが続く。

四十八瀬川に架かる勘七橋を渡って次のゲートを過ぎると分岐となる。左へ大きく曲がって鍋割山方面へ。

ロッジ風の旧登山訓練所を過ぎて、7:10 登山カードポストのある登山口に到着。

今回は二俣から破線ルートを堀山の家へ向かった。勘七沢沿いにアップダウンがしばらく続いた。

二俣から15分ほどで本格的な上りとなった。道迷いの多い破線ルートだけあって、はっきりした踏み跡はなかった。尾根を外さないことだけ注意して、歩きやすそうなところを上がった。

8:15 堀山の家に到着。何人かの登山客が休憩していた。

こじんまりした堀山の家。

大倉尾根に合流してから一気に登山者の姿が増えた。延々と続く通称「バカ尾根」の木段を上る。

途中から積雪の道となり、一部凍結していた。8:55 チェーン・スパイク装着。

樹林帯を過ぎると積雪はなくなったが、支障がなかったのでそのままチェーン・スパイクを着けて歩いた。雲がどんよりと広がって相模湾はほとんど見えなかった。

9:10 花立山荘に到着。多くのハイカーが休憩していた。

空が明るくなって青空も見えてきたが、北西側に見えるはずの鍋割山稜は雲の中だった。

花立山荘を過ぎると完全なスノーハイクとなった。

9:30 金冷シの分岐を右の塔ノ岳方面へ進む。

気持ちのよい雪道を進む。稜線が雲の上に出た感じで、すっきりとした青空が広がっていた。

樹間に見えた蛭ヶ岳(左)と不動ノ峰(右)。

山頂手前の木段を上る。

9:50 塔ノ岳山頂に到着。

人が少ないうちに記念写真を撮った。

これだけ雪のある塔ノ岳山頂は初めてだったが、真っ白な雪山の眺めには格別の美しさがあった。

富士山の麓には雲海が広がっていた。

いつ見ても秀麗な富士山。

西側の南アルプス。左から聖岳、赤石岳、荒川岳、真ん中右に塩見岳、右端には北岳も見える。

北西側。左の檜洞丸と大室山には雲がかかっていた。右は蛭ヶ岳と不動ノ峰。

蛭ヶ岳と不動ノ峰の山頂部には薄い雲がかかって、最後まで取れなかった。

蛭ヶ岳の左奥。真ん中に黒岳と雁ガ腹摺山で、その上に金峰山と国師ヶ岳が重なる。右は大菩薩嶺と三宝山。左の八ヶ岳には雲がかかっていた。

岩の上に陣取って休憩した。南側は朝陽が雪に反射して、目を開けられないほどの眩しさだった。

カップ麺とおにぎりで昼食にした。嫁はダウン・ジャケットを重ね着して、ぱんぱんに着膨れしていた。

富士山を背景に。

雲海が広がる南側。

東側の三ノ塔と大山も雲海に飲み込まれていた。

眺めを十分楽しんでから下山の準備を開始。登山者の数が徐々に増えてきた。

10:45 下山開始。雲の中へ降りて行くような感じだった。

11:00 金冷シを通過して、鍋割山方面へ向かう。

アイゼンを装着中の団体が道を塞いでいた。

冬枯れしたブナの木々を見ながら、ながらかな鍋割山稜を進む。

霧に覆われた雪の樹林帯は幻想的で、まるで違う世界を歩いているように感じた。

11:20 小丸尾根分岐を通過。南側が開けた場所に出たが、雲と霧で真っ白だった。

霧が切れると青空も見えて、鍋割山での展望に期待がもてるかもと思い始めた。

途中、北東側に塔ノ岳(右)が見えた。

11:45 鍋割山(1,272.5m)に到着。鍋割山荘の周辺で、たくさんの登山客が休憩していた。

山頂標で記念撮影。

周囲はやはり真っ白で、残念ながら何も見えなかった。

アセビに覆われた道を抜けると、足下は泥濘に変わった。

泥で足場がゆるいので、積雪がなくなった後もチェーン・スパイクを着けたままで下った。

途中、野鳥を見かけて5分ほど粘ったが、クリアな写真は撮れなかった。動きからゴジュウカラと分かった。

西側に見えた檜岳(ひのきだっか 左)と雨山(右)。

檜岳の上には富士山の山頂部が僅かに見えていた。

北西方面には同角ノ頭が見えた。その右の檜洞丸は雲に覆われていた。

さらに下ると北東側が見えて、大倉尾根が見えた。左上は小丸で、大倉尾根の右奥には三ノ塔も見えた。

土が乾いてきたのでチェーン・スパイクを外し、急坂をどんどん下った。12:50 後沢乗越に到着。

後沢乗越で尾根を降りて、二俣方面へ九十九折りに進む。

午後になっても上ってくるハイカーは多かった。

しばらく下ると間伐された植林帯に入った。枝打ちもされて手入れが行き届いていた。

植林帯の後は涸れ沢に沿って進む。

ミズヒ沢を渡る。

13:10 鍋割山荘の資材デポ地点を通過。こちら側から登って山荘を通るハイカーは、ボトルの水をボランティアで持って上がるというシステム。

林道に出た。

13:35 勘七沢を渡り、すぐ先の登山カードポストを通過。

尾関廣氏の胸像、ゲート、勘七橋と通過して、林道をさらに進む。疲れはそれほど感じていなかった。

ゲート前のスペースは車で一杯。その先の林道も路駐車が多かった。

13:55 県民の森駐車場に到着。楽しい雪山ハイクだった。