2014年12月23日 火曜日

菩提峠からピストン

塔ノ岳・三ノ塔

1,491 m 1,205 m

 4時30分起床、5時出発。首都高をつかって6時55分に菩提峠に到着。狭い林道や道路凍結を心配していたが、路面状態はよく、対向車とすれ違いができないような道幅の狭い箇所も少なかった。表尾根を塔ノ岳までピストンしたが、開けた場所が多くて、評判通りにとても展望のよいコースだった。泥濘の方も評判通りで、日当たりのよい道は酷い有様だった。昼を過ぎた当たりから雲が出始めたが、それまでは雲一つない快晴で、南アルプスや八ヶ岳がくっきり見えるほど遠望がきいた。山頂は多くのハイカーでにぎわっていたが、それ以外は比較的人も少なく、静かな山歩きを楽しめた。下山途中の烏尾山ではサンタ装束の男性を見かけ、記念写真を一緒に撮るという楽しいおまけも付いた。

登山コースデータ
単純標高差 : 726 m
累積標高差 : 1,265 m
コース距離 : 13 km
標準コースタイム : 6 時間 45 分
歩行データ
総歩行時間 : 6 時間 55 分
総行動時間 : 8 時間 5 分

 コースタイム

菩提峠P 7:15 ⇒ 二ノ塔 8:15 ⇒ 8:35 三ノ塔 8:40 ⇒ 9:10 烏尾山 9:20 ⇒ (スパッツ装着5分) ⇒ 行者ヶ岳 9:45 ⇒ 新大日 10:35 ⇒ 11:15 塔ノ岳 11:55 ⇒ 新大日 12:40 ⇒ 行者ヶ岳 13:25 ⇒ 13:45 烏尾山 13:50 ⇒ 14:20 三ノ塔 14:25 ⇒ 二ノ塔 14:40 ⇒ 菩提峠P 15:20

6:55 菩提峠 無料駐車場

ヤビツ峠のトイレを利用してから菩提峠へ。広い駐車場には10台近くの車が停まっていた。

7:15 登山スタート。ゲートの脇を通って、10分ほど林道を歩く。水溜まりが凍っていた。

7:25 林道から登山道へ。三ノ塔まで1.8km、塔ノ岳までは5.8kmと標示されていた。

山道に入ると、ちょうど山向こうから太陽が登ってきた。

風もなく思ったよりも暖かいと感じたが、日蔭には足の長い霜柱が立っていた。

早朝から雲一つない快晴で気分は上々。

8:15 二ノ塔(1,144m)に到着。大きなベンチが5つ設置されていた。

西側の樹間に富士山と三ノ塔が見えていた。

間近に見えた三ノ塔。右は丹沢三峰。二ノ塔、三ノ塔の山名は、山麓の加羅古神社(唐子神社)の創建縁起に由来する。昔、天空に御神燈が光り、奥山にも二つ、三つと灯った。竜馬に乗った神童に祀るように言われた村人は、一の燈に加羅古神社を建立し、二番目、三番目の神燈が灯った山を、それぞれ二ノ燈、三ノ燈と呼んだ。

三ノ塔までは少し下って上り返す。

8:35 三ノ塔(1,204.8m)に到着。広闊な山頂はキャパシティがあって、気持ちのよい場所だった。

中央の休憩舎。

表尾根で唯一の無人小屋で、中は土間となっていた。

山頂部は周囲に木立がほとんどなく、展望広大。四方に尾根が張り出している。

東側の大山。標高1,252mと三ノ塔より少し高い。

南東側の秦野市街と相模湾。江ノ島の向こうに三浦半島、さらにその奥には房総半島まで見えていた。

南西側の眺め。左から真鶴、その上にうっすら見える天城山、中央に神山、金時山、位牌岳、越前岳と続く。

西側の富士山と塔ノ岳。手前にはこれから向かう烏尾山と新大日へと続く表尾根がよく見えた。

北西の眺め。左に塔ノ岳、中央に丹沢山、右に丹沢三峰。

くっきり見えた富士山。

8:30 南北に長い山頂の北側から烏尾山との鞍部へ下りてゆく。

三角が特徴的な烏尾山荘が肉眼で見えた。

ガレ場の急坂を一気に下る。往路の上り返しがキツそうに思われた。

崩落気味の尾根には丸太橋が整備されていた。

ぐんぐん下ると、いつしか富士山の右上に烏尾山荘が見えるようになった。

鞍部から上り返す。

歩きやすい木段が続いた。

9:10 烏尾山(1,136m)に到着。

間近に見た烏尾山荘は、きっちり正三角形だった。

烏尾山からの眺めも素晴らしかった。烏尾山という山名の由来は、この山で修行をしていた修験者が、修行の最中に飛来したカラスに修行成就への加護を祈念したためと云われている。

三ノ塔尾根の向こうに見えた秦野市街と相模湾。

真鶴の向こうに箱根の天城山がよく見えた。

山荘から少し離れたところにトイレもあった。

木道を少し上がると方位盤とベンチがあった。

方位盤のところまで上がると、東側の展望も開けた。

9:20 烏尾山を出発。いくつもの小ピークが連なる表尾根をさらに進む。

しばらく歩くと泥濘が酷くなってきたのでスパッツを装着。

霜が融けるのは昼頃だと思っていたが甘かった。

前方に行者ヶ岳が見えてきた。

9:45 行者ヶ岳(1,209m)に到着。

狭い山頂には「丹沢山尊佛別当東光院」と刻まれた石碑があった。

行者ヶ岳から眺めた富士山と塔ノ岳。

行者ヶ岳を出発。

行者ヶ岳から先はしばらく険しい尾根歩きが続いた。

急なクサリ場を慎重に下る。

崩落気味のヤセ尾根やガレ場の急登を進む。

上空を旋回していたトンビ。

カメラで追っていると、獲物を見つけたらしく急降下していった。

10:10 政次郎尾根との分岐がある政次郎ノ頭を通過。

日当たりのよい場所は泥濘が酷かった。

新大日までの上りは案外短く感じた。

東側に東京スカイツリーなどのビル群が見えた。

10:35 新大日を到着。

この前後の泥濘が一番酷かった。粘土質の土が登山靴に分厚く付いて重たかった。

ゆるやかなアップダウンを進んで、木ノ又小屋を通過。

10:50 木ノ又大日を過ぎると、塔ノ岳が目の前に迫ってきた。

山頂直下の上りに向かう。

11:15 塔ノ岳に到着。団体ハイカーなどで山頂は賑わっていた。

西側の眺め。左に位牌岳と越前岳、真ん中に富士山、右には南アルプス。南アルプスの手前は御正体山と同角ノ頭。

富士山。

南アルプス①。左から塩見岳、農鳥岳、間ノ岳、北岳、仙丈ヶ岳、鳳凰三山、甲斐駒ヶ岳。

南アルプス②。左から上河内岳、布引山、聖岳、真ん中に赤石岳と荒川岳、さらに小河内岳、蝙蝠岳、塩見岳と続く。

北西側。左に檜洞丸と大室山、右には蛭ヶ岳と不動ノ峰。

大室山と蛭ヶ岳の間。左に真っ白な八ヶ岳、その下にハマイバ丸と大蔵高丸、真ん中は黒岳と雁ガ腹摺山で、その上に金峰山と国師ヶ岳が重なる。右には大菩薩嶺と三宝山。

南西側。左から神山、金時山、位牌岳と越前岳、富士山。手前は大丸・小丸から鍋割山へと続く鍋割山稜で、さらに雨山、檜岳(ひのきだっか)と檜岳山稜が続く。

南側の相模湾。真鶴岬がよく見えていた。左奥には伊豆大島もうっすら見える。

東側には木ノ又大日から烏尾山、三ノ塔へと続く表尾根が一望できる。木ノ又大日の奥は大山。

北東側の眺め。左に小さく宮ヶ瀬湖、真ん中あたりに仏果山と経ヶ岳、右に大山三峰山。

広い山頂の周縁を回って写真を撮った。

山頂標の前が空くのを待って記念撮影。

拘留孫仏(くるそんぶつ)などの石祠。山頂の西側は風が当たるので、東側で食事にした。

11:55 下山開始。もっとのんびりするはずだったが、おにぎりとカップ麺を食べて満足したら降りたくなった。

寒さのためか、カメラを起動しようとすると一時的にフリーズするようになってきた。これには下山するまで悩まされた。

12:30 木ノ又小屋を通過。

上空をふわふわと飛行していたパラグライダー。

ハングライダーも優雅に飛んでいた。

12:40 泥濘がひどい新大日を通過。

正午を過ぎて、泥がさらに酷くなっていた。

三ノ塔まで続く小ピークの連なりを眼下に見ながら下る。

左に大山、右に三ノ塔。三ノ塔の左手前は行者ヶ岳で、右手前が烏尾山。

崩落気味の鞍部へ下る。

ガレた急坂がしばらく続く。

行者ヶ岳手前のクサリ場。先行していた高齢ハイカーの足元が危うくて、少し心配になった。

間隔を空けて後に続く。

13:25 行者ヶ岳を通過して、次は烏尾山へ向かう。

ゆるやかなアップダウンが続く。往路では堅く凍っていた所も、復路ではグチャグチャに融けていた。

13:45 烏尾山に到着。ここでサンタ姿のおじさんを含む集団に、集合写真の撮影を頼まれた。

写真を撮ってあげると、「サンタと一緒にどうぞ」と言われ、喜んで撮してもらった。

思わぬサプライズに気をよくして三ノ塔へ向かった。

鞍部まで下って上り返す。

三ノ塔の上り返しが一番キツいと思っていたが、案外短く感じられた。

14:20 三ノ塔に到着。数名のハイカーが休んでいたが、山頂は閑散としていた。

いつの間にか雲が広がっていて、塔ノ岳も富士山も雲の中に隠れてしまった。

小休止してから二ノ塔へ向かった。

三ノ塔から二ノ塔まではあっという間に感じた。

14:40 二ノ塔を通過。

二ノ塔を過ぎると、菩提峠駐車場近くの工事現場が眼下に見えた。

せっせと下って、15:10 登山口から林道へ。

15:20 菩提峠の駐車場に到着。身仕度を整えて 15:30 菩提峠を後にした。

帰りは菜ノ花台展望台に寄り道した。

展望台の螺旋階段。

展望台から富士山のシルエットが見えた。

秦野市街が間近に見えた。

相模湾に浮かぶ江ノ島。最後まで展望を楽しめて、今回もよい1日になった。