大持山 1294m 小持山 1273m 武甲山 1304m

 3連休の中日に、生川を基点に大持山→小持山→武甲山と巡るミニ縦走にチャレンジした。5時起床、5時半出発。今回は国道17号を使って熊谷で140号に乗り換えるルートを試してみた。熊谷市内は信号が多くて手間取ったが、1時間40分で現地到着。積雪に備えて軽アイゼンも用意していたが、雪はほとんどなかった。大持山、小持山と快調なペースで進み、シラジクボ峠から武甲山への上りも意外とあっさりこなせた。それぞれの山頂からみた眺めは素晴らしく、充実した山歩きを楽しんだ。
 武甲山の山頂で知らないおじさんに「鍵を落としませんでしたか?」と話かけられ、実際それは出発直後に落とした部屋の鍵だった。後から登ってきた山のベテランらしきそのおじさんは、妻坂峠から登ってきた人がいないか、ハイカーとすれ違うたびにわざわざ訪ね、我々夫婦の存在を聞くに及んで、武甲山に上って行くこちらの姿を後方から望遠鏡で確認していたとのこと。その上で山頂周辺でご飯を食べていた我々を探し当ててくれた。なんて親切なおじさんだろう!! そして「生川の標識に載せておいた」という言葉どおり、下山すると鍵が道標の上に置いてあった。新年そうそう、なんという幸運。一度山で鍵を失くしているのに、また同じ轍を踏むところだった。親切なおじさんのお陰で本当に助かった。
 帰りも行きと同じルートをとったが、ちょっとした渋滞があって2時間半かかった。今回の縦走は上り返しが多く、累積標高差は1,300m近くになるので、大変な1日になるものと覚悟していたが、余力を残して歩き終えることができた。早朝ウォーキングの確かな成果を実感し、得がたい幸運にも恵まれた山行となった。


登山日/天候

2010年1月10日 日曜 / 晴れ

ルート所要時間

生川駐車場7:20→妻坂峠8:10→大持山山頂9:30→小持山山頂10:15→シラジクボ峠10:55→11:35武甲山山頂12:20→生川駐車場13:20

難易度データ (≒)

標高差 : 784m / 累積標高差 : 1,160m / 歩行距離 : 9.7km / 標準歩行時間 : 6時間25分




秩父に入る頃に明るくなって、武甲山が間近に現れた。駐車場のある一の鳥居は工事中だった。#

出発直後ストックを忘れたことに気づき、嫁に車の鍵を渡して取りに戻ってもらった。その時、鍵を落としたらしい。#

山道が凍結している箇所もあったが、アイゼンの必要はなかった。ゆるやかな坂が続いていた。#

峠下の急坂を上り切って、武川岳との分岐となる妻坂峠に到着。意外と時間がかかった。#

妻坂峠からは本格的な上りが始まる。北側の林間から武甲山が見えていた。#

東側の武川岳を背にしながら急坂を上る。スリップしやすい箇所に気をつけながら、ひたすら上った。#

急坂を上り切るとなだらかな道が続く。しばらくすると、木立の間から大持山と小持山の稜線が見えてきた。#

嫁の頭上をリスが駆け抜けて行った。日当たりの良い場所まできて野鳥の声も聞こえてきた。#

9:20 眺めのよい尾根の分岐に到着。東から南にかけて奥武蔵の山並が広がる。遠く筑波山もよく見えた。#

アンパンを食べて、一休みしてから大持山山頂へ。疲れもなく体調のよさを感じた。#

分岐から大持山山頂は10分足らず。他のハイカーに会うこともなく、ここまではとても静かな山歩きが続いた。#

大持山山頂から南西方面を眺める。写真を数枚撮って、そのまま先へ進んだ。#

右手前方に武甲山を見ながら小持山へ向かう。大持山からは、多少険しい場所も出てくる。#

小持山へ向かう途中に、南西側の眺めがよい露岩がある。今回もそこで小休憩した。#

南から西にかけて川苔山、蕎麦粒山、三ツドッケ、酉谷山、唐松尾山、白石山などの山並が続く。#

西側の甲武信岳と三宝山には雲がかかっていた。八ヶ岳は見えなかったが、両神山がくっきり見えていた。#

唐松尾山と白石山。右奥には甲武信岳と三宝山。オンマウスは赤久縄山と鼻曲山。#

武甲山を前方に見ながら、下りの積雪箇所を慎重に進む。露岩からすれ違うハイカーが増えてきた。#

小持山までいつくかある小ピークを上っては下る。#

岩場を越えながら、小学生だった娘をよく連れて来たと、当時を思い出した。#

北から東にかけての眺めが良い場所に出ると、小持山の山頂はすぐとなりだった。#

10:15 小持山山頂に到着して、嫁はよく分からんポーズを決める。ここまで3時間で来ることができた。#

北には大きく武甲山。その右奥には日光白根山や男体山などの日光連山がよく見えた。#

武甲山の左奥には、榛名山や子持山も見えていた。#

さほど疲れを感じていなかったので、一通り写真を撮ってから武甲山へ向かった。#

小持山山頂から武甲山へ続く登山道がよく見えた。鍵を拾ってくれたおじさんはこの当たりから見ていたのかも。#

東側に目を向けると妻坂峠が見えた。その左は武川岳、奥には伊豆ヶ岳、右は大持山への稜線が続く。#

小持山からシラジクボ峠まで、200mを一気に下る。上り返しが心配になるくらい下りが続く。#

平坦な所にきて峠かと思うとまた下りといった具合で、上から見た印象よりかなり遠く感じた。#

40分でシラジクボ峠に到着。小学生の団体などかなり多くの団体ハイカーとすれ違った。#

武甲山の山頂目指して200m上り返す。時折後ろの大持山と小持山を見返しながら、どんどん高度を稼いで行く。#

かなり遠いのではないかと思っていたが、意外とあっけなく上り切ってしまった。#

まずは御嶽神社の裏にある第一展望台へ向かった。#

展望台は北側の眺めがよい。鉄柵の向こうにある金網が、写真のフレームに入るので邪魔だった。#

御荷鉾山の向こうに鼻曲山と浅間隠山が見えたが、浅間山は雲に隠れて裾野しか見えなかった。#

榛名山、子持山、赤城山、日光連山などがよく見えた。オンマウスは赤城山。#

太郎山、男体山、女峰山と続く山並。オンマウスは日光白根山。#

上から見た採掘現場。しばらくすると中高年の団体ハイカーが上ってきて、一気に騒がしくなった。#

第二展望台へ寄ってから丸太小屋の横で食事にした。ここで鍵を拾ったおじさんに声をかけられた。#

カップ麺を食べて一息ついてから下山を開始した。ゆるやかな坂をひたすら下る。#

一気に下って、20分で大杉の広場に到着。#

さらに15分で不動滝に着いた。膝の調子も問題なかったので、駆けるようにどんどん下った。

コンクリートの道を過ぎてから、どこかで道を間違えてしまったが、そのまま林道を歩いて生川へ向かった。#

駐車場に近づくと鍵があるか気になり始めたが、きちんと道標の上に置いてあった。おじさんに感謝。#