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人気のない暗い道が続いて不安になったが、誘導員が現れて 4:35 芦安市営駐車場に無事到着。#
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5:00 乗合タクシー(大人1,200円)で芦安を出発、夜叉神峠でゲートが開くのをしばらく待った。6:00
広河原に到着。#
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曲がりくねった悪路に、娘は少し乗り物酔いをしたらしい。6:15 身支度を整えてスタート。#
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朝から天気は申し分なく、大樺沢の先に北岳が見えて意欲が湧いた。まずは野呂川の吊橋を渡った。#
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広河原山荘脇から山道に入り、しばらく歩いた分岐で左の大樺沢コースへ。川沿いの道が続いた。#
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林が切れると前方に北岳が見える。他のハイカーと抜きつ抜かれつしながら歩いた。#
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朝から気温が高く、少しの上りで汗が吹き出る。こまめに水分補給をするよう心がけた。#
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樹林帯を抜けると草付きの道となり、前方に北岳と雪渓を見ながらの上りとなる。#
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岩がゴロゴロころがる道をひたすら上る。草地に多様な花が咲いていて、ミツバチや蠅などがうるさく付きまとってきた。#
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8:40 仮設トイレのある大樺沢二俣に到着。北岳パッドレスを見上げながら、しばしの休憩。#
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二俣では大勢のハイカーが休憩していた。雪渓が少なく問題ないように見えたので、右俣コースではなく八本歯のコルへ向かった。#
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北岳バットレスの下部を上る。歩きづらい急坂が続いて息が切れた。#
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左側の雪渓を歩くハイカーがいた。ザイルを結んでいたが、何故危険な道を行くのか訝しく思えた。#
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娘が度々腰を下ろすようになり、一気にペースダウン。鳳凰三山に雲がかかり、前方にガスが出てきた。#
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9時半を過ぎて北岳周辺にも雲がかかってきた。汗だくになりながらひたすら上った。#
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落石の多い場所なので早く進みたいが、なかなかペースが上がらない。#
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雪渓を渡ったが、しっかりトレースがあるので危険はなかった。谷間が狭まる八本歯沢の源頭へ。#
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腰掛けやすい岩で小休憩。喉が渇いて仕方なかった。用意していた飲料水がどんどん減っていく。#
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小尾根に出ると、この日一番の難所である手すりのついた丸太の梯子が次々と現れた。#
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梯子は一気に高度を稼げるが、歩幅が広くなるので体力を奪われる。花の写真を撮るのにも忙しく、息が切れてヘトヘトになった。#
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二俣からめっきりハイカーの姿が減り、自分たちのペースで上れるのが唯一の救いだった。#
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八本歯のコルに着かないので見過ごしたのかと思い始めた頃、やっとコルに到着した。コースタイムから遅れること50分、これまでにない苦戦を強いられた。#
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コルからさらに長い梯子を伝って吊尾根の岩稜を上る。このあたりはもう本当にキツかった。#
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梯子を越えて、池山吊尾根上部の岩場を上る。ガスが出て周囲は何も見えなかった。#
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大岩がゴロゴロした斜面を上る。山道近くでイワヒバリの姿を見かけた。小さなテンも現れたが素早くて写せなかった。#
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12:40 トラバース道分岐に到着。ガスで眺めが期待できないので、北岳へは登らずにそのまま山荘へ向かうことに決定。娘は大喜び。#
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時間に余裕が出来たのでゆっくり食事を取ることに。近くの斜面にサルの群れが現れた。#
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13:30 トラバース道から北岳山荘へ向かう。途中、様々な高山植物が目を楽しませてくれた。#
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東斜面の露岩帯に架けられた桟橋を進む。見た目よりも安全な道だった。#
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かなり疲労していたが、初日の北岳を省略したので気分的には楽になった。#
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露岩帯を越えて、草付きの山道を緩やかに下る。ますますガスが濃くなってきた。#
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山荘まで並行する尾根側の道に、北岳から下りてくるハイカーの姿があった。#
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霧の中に山荘が現れた。14:15 出発から8時間で北岳山荘に到着。早速 宿泊手続きをした。#
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部屋は「中白根」のロフト部分。宿泊数はそれほどでもなかったので、1人1枚布団があたった。#
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夕食は2回目の 17:15 から。お茶やご飯、味噌汁はセルフサービス。おかずは焼き魚や肉じゃが等で、それなりに美味しかった。隣りに座った中高年夫婦と少し話しをしたが、70過ぎと聞いてその若さに驚いた。北アルプスはほとんど歩いたそうで、「南アルプスもいいが、やはり北アルプスは違うよ」とおっしゃっていた。
20時過ぎには横になったが、24時を過ぎてもロフトを出入りする若者が1人いてイライラさせられた。寝られないのはいつものことなので、身体を休ませることだけ考え朝までじっと辛抱した。窓辺からの月明かりに気づいて夜中に外を眺めると、落ちてきそうな満天の星空であった。 (2日目へ続く) [北岳の花]
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