秩父札所めぐり
札所めぐりとは
札所めぐりとは、簡単に言えば観音様をお祀りしている観音霊場を巡礼することです。 かつては参拝した証として観音菩薩との結縁を願う木札をお寺の柱や天井に打ち付けていたことから、各霊場が「札所」と呼ばれ、霊場めぐりが「札所めぐり」と呼ばれるようになりました。
観音様は、大慈大悲をもって人々を救うことを本願とし、世の人々を苦しみから救ってくれる菩薩であり、正式には「観世音菩薩 」もしくは「 観自在菩薩 」と呼ばれます。救いを求める者が願う姿となって現われると云われ、法華経の「観世音菩薩 普門品 第二十五」には33の姿に変身するとされることから、札所めぐりの霊場は33箇所であるのが通常です。

札所二十八番 石龍山橋立堂 観音堂
秩父札所の歴史
秩父札所は、平安時代に成立したとされる「西国三十三所」と、鎌倉時代に成立したとされる「坂東三十三所」の霊場を模して作られたと云われます。縁起では、西国二十七番・書写山円教寺の開山・性空上人ら十三権者が札所をめぐって、文暦元年(1234)に成立したとされますが、秩父札所最古の史料「長享番付」によると文治3年(1187)と記されており、いつ成立したかは定かではありません。一般的には室町時代の中頃と推定されています。
札所三十三番の法性寺に現存する長享2年(1488)の札所番付では、札所は三十三番の水込観音で終わると記録されており、当初は秩父札所も三十三箇所でした。その後、西国・坂東の札所と合わせて切りのよい「百観音参り」とするために、三十四箇所となり、観音信仰が広く流布した江戸時代には、坂東・西国三十三箇所と共に秩父三十四箇所めぐりは隆盛をきわめて、全国的に知られる札所となりました。
札所めぐりの方法
札所1番から順めぐりをすべきとは決まっておらず、巡礼の順序については、これといった決まりはないようです。
札所三十四箇所をすべてまわった場合の総距離は約100kmに及び、徒歩巡礼では1週間前後、車・バスなら3日前後、自転車なら5日前後は必要とされます。
すべての札所に車で行くことができますが、奥之院が山の上にある札所もありますので、奥之院まで行くのであればトレッキング用の靴や服装を準備するとよいでしょう。
尚、拝観料は原則無料ですが、札所八番西善寺は「コミネモミジ」(埼玉県特別天然記念物)の新緑と紅葉の時期に納経をされない方は200円、札所三十二番法性寺はシュウカイドウが見ごろの頃と、観音堂・奥の院に上がられる方で納経をされない方は300円の拝観料が必要となります。
秩父札所34箇所リスト
2007年から2015年にかけて5回に渡り車で秩父札所34箇所めぐりをしました。最初の2回は娘も連れて3人で、後の3回は妻と2人でまわりました。予備知識もなく興味の赴くままに見てまわり、各札所については後で書籍や他のサイトで調べました。情報が古くなっている可能性もありますので、お出かけの際はご自身でガイドブック・地図等をご確認ください。