2023年1月 【DIY】畳ベッドを作る

自室ではフローリングに布団をひいて寝ているが、膝が痛い日は起き上がるのも大変だし、布団に埃が付きやすいような気もするので、以前からベッドを作りたいと思っていた。

和室を洋室に変えたために使用していない新品の畳が6枚あるので、そのうちの1枚を利用して小上がりのような畳ベッドにしようという構想だけはできていたが、いろいろあって後回しとなり、年が変わってやっと着手できる状況となった。

目次

基本設計を考えて、材料を購入する

畳を使用した小上がりやベッドの作り方をDIY関連のサイトなどで研究して、まずは基本設計を考えた。コンセプトはシンプルで作りやすいことと、部屋から運び出せるように分解できるようにすること。

あれこれ考えて、おおまかなベッドの設計が固まったので、必要な木材をカインズで購入してきた。

今回購入した材

ラジアタパイン集成材 25×910×1820mm 
2枚

杉 野縁 30×40×1820mm 6本1束 2つ

SPF材1×6 6F 19×140×1830mm 1つ
  
合計 25千円弱

ラジアタパイ集成材は、お店で幅325mm、190mm、160mmに切ってもらった。

材をカットする

卓上丸ノコで正確にカットしていく。土台となるのは25×325×1200mmの集成材3枚。
野縁は、畳を支えるスノコと土台の補強に使用する。こちらも卓上丸ノコで一気に切りそろえた。
土台と脚の端は、デザイン性を考えて外側を斜めにカット。
畳が収まる深さを計算して土台に溝を掘る。
真ん中あたりは丸ノコでカット。
溝の端は手ノコで丁寧にカットする。
土台の基礎が1枚できた。幅1200mmで、溝は畳と同じ幅880mm。
同じ作業を繰り返して、土台となる3つの基礎ができた。
上下(頭と足元)の土台と両サイドのフレームにつける補強用の脚を作る。

切り出した部材は、すべて240番のペーパーで研磨して、必要な部分についてはカンナで面取りした。広い面はランダムオービットサンダーで研磨したが、部材の数が多いのでけっこう時間がかかった。

土台となる部材を組み立てる

土台の片面にスノコを支える補強材を付ける。
今回も部材の接合は、ほとんどすべてダボ継ぎでいく。
上下の土台2枚には、補強材を接合するダボ穴だけではなく、脚を固定するネジ頭を隠す埋木の穴も掘る。
仮組みで確認後、ボンドをつけて補強材を接合する。
上下2枚の土台を裏返して、脚をダボ継ぎする。
こちらも仮組みで確認後にボンドをつけて本組み。しっかり直角が出るようにコーナークランプで固定した。
ダボ継ぎした脚を裏からビス打ちして、ネジ頭を隠すために埋木をしておいた。
真ん中の土台は、スノコを支える補強材を裏と表につける。ダボ位置が重ならないことだけ注意した。
出来上がった3つの土台。場所がないので、いったん廊下に出しておく。

上下の土台にフレームを付ける

上下(頭と足元)2枚の土台にのせるフレームをダボ継ぎする。
上下の土台に載せるフレームに、畳の側面を隠すための幕板をつける。脚の幅を確認しながらダボ継ぎした。
幕板をつけたフレーム。
フレームを上下2枚の土台にダボとボンドで固定する。

土台の上に載せる上下左右のフレームは、すべて取り外しができるように固定しない予定だったが、上下のフレームについては、付けても運べる重さだし、かえって運びやすくなるので固定することにした。

フレームを固定した上下の土台。

畳を支えるスノコを組み立てる

野縁をカットして、スノコ用に長さ875mmを10本と885mmを6本そろえた。
長さを正確に確認。
ダボ継ぎ用の穴を開けていく。
幅をそろえて縦5本を横3本でつなぐ。
仮組みで確認してからボンドをつけて本組み。
スノコというにはあまりにスカスカだが、畳が重さを分散させるので強度的にはこれで十分だろう。
スノコを土台の間に乗せてみると、ベッドらしく見えてきた。

土台を繋ぐ両サイドのフレームを組み立てる

3台の土台をつなぐ両サイドのフレームは、長さ1770mm。
サイドのフレームは長いので、土台間の中央にくるように脚を追加した。
しっかり垂直を出して、両サイドのフレームに脚をつける。
両サイドのフレームにも畳隠しと補強のための幕板をつけた。
左右のフレームをのせてみる。ここまでの仕上がりは順調。

完成した各部材

私が人の作ったモノを参考にしているように誰かの参考になるかもしれないので、設計図をアップしたいところだが、手書きの設計図は落書きレベルで私にしか理解できないので、構造が分かるように各部材の写真を載せておこうと思う。

上下の土台。土台の溝には畳が載り、一段下がった補強材の上にはスノコが載る。
寝かせた上下の土台。
真ん中の土台。
寝かせた真ん中の土台。
左右両サイドのフレーム。
寝かせた左右両サイドのフレーム。
2つのスノコ。使用と開始して強度に不安を感じたら、骨組みの数を増やそうと思う。

研磨して塗装する

部材を組み立てる前にざっと研磨してあるが、塗装前にもう一度入念に研磨しておいた。

よく触りそうな場所は、特に丁寧に研磨する。ペーパーは240番。
塗料はオスモカラーのノーマルクリア。モノが大きいので、置き場所と塗装順を決めてから作業を開始した。
塗装完了。時間とともに塗料の粘度が増してくるので、一気に仕上げた。

自室で組み立て&完成

翌日、自室に部材を運び、畳ベッドを組み立てて設置した。

組立前に、土台に床を保護するフェルトテープを貼った。
ベッドを置く位置に、3つの土台を並べる。
スノコを載せて、土台の間隔を調整。
サイドフレームを載せて、3つの土台を固定する。
畳を載せて、高さ35cm、幅120cm、長さ215cmの畳ベッドが完成。イメージ通りに仕上がった。
畳がきちんと収まるか心配していたが、気持ちよいほどピタリとはまった。

3つの土台をサイドフレームのダボだけで固定しているので、強度が足りないようなら取り外しのできる金具で補強しようと考えていたが、組立て後に上に寝転んだりして様子を見ると、通常の使用では土台を離すような力があまり加わらないようなので、そのまま使用することにした。今後、必要を感じたら金具で補強しようと思う。

モノが大きいので、これまで作った家具では一番ハードルが高いと感じていたが、とても満足のいく仕上がりとなった。ベッドに横になる度に、何とも言えない充足を感じる。作業後はいつも手の炎症が悪化して難儀したが、その甲斐は十二分にあった。

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