2024年7月 【DIY】神棚を自作する①

感謝や祈りを日常的に捧げる対象として、小さな神棚を作ることにした。大変そうなので後回しにしてきたが、とうとう順番が回ってきた。

切り出しが難しい細い棒状の材が必要だし、ある程度きちんとした物を作りたかったので、主要な材料は買って用意した。桐の集成材や檜の加工材、真鍮の板とL字金具、造花や神具なども合わせて、総額で1万円くらいの出費になった。

何故、神棚を作るのか

私自身は信心深い人間ではないし、自分のために神頼みをしたり願をかけたりすることもないが、歳を重ねるとともに、誰かのために手を合わせたくなることが増えてきて、いつの間にか祈るという行為が身近なものになってきたように思う。

また、友人Hが「神社で手を合わせてから仕事に行く」と言っていたことが忘れられず、「祈り」ということ自体について度々考えてきた。

友人Mには、何か有難い物を頂いた時などに、しばらく供えておく場所として神棚があった方がよいと聞かされて、実際その友人は息子からプレゼントされた夫婦で行ける高級料理店での食事券を神棚の上に置いていた。

そんなこんなで、神棚はあった方がよいと思うに至ったものの、きちんとした神棚は高価なので、やはり神棚も自作することにしたのだ。

目次

神殿本体を作る

作り方はまったく分からないので、とりあえず市販されている神棚の画像をプリントアウトした。意匠と各部位の比率を参考にした。
なかなか構想がまとまらないので、とりあえず作りやすそうな部分から作ることにした。まずは神殿の左右の壁を切り出した。
全体の高さは45cm以下に収めたかったので、社殿の左右側壁は高さ300mm×奥行80mmにした。
社殿の底板は幅210×奥行120mmにした。
カフェ材の凹側をカットして出た端材で、扉の真ん中につける飾り材を加工した。
べニアで切り出した観音扉の片方に、端材で作った材を接着。
扉は蝶番ではなく、磁石とダボ穴で取り付けることにした。
ダボ穴をあけた部材を切り出して、扉を固定するための部品を作る。
観音扉の両側につける部品。
扉の上部には鉄製のネジをつけた部品をつけて、下部にはダボをつけた部品をつける。横長の棒は扉の上にくる梁で、ネジのついた部品が当たる位置に磁石が埋めてある
神殿本体はダボマーカーでダボ穴を開けて、ダボとボンドで接合する。
神殿左右の側壁を3本の梁 (横棒)で接合した。扉の上にくる梁には、前述したように磁石が付けてある。
神殿本体の背板は、ゴリラグルーで接着した。
べニアで作った背板には反りが出ていたので、しっかり圧着しておいた。
神殿本体の底板に、扉のダボを受ける穴を空けて、扉と中に置くお札のストッパー (細い横棒) を取り付けた。
神殿本体を載せて確認。
神殿本体に扉をつけて、きちんと合うか最終確認。神殿の側壁上部は、屋根の角度にカットしてある。
扉は磁石で固定してあるので、いったん外して扉の角度を変えれば、観音開きの状態で固定できる。
扉の上部に長押のような横棒を取り付けた。
欄間の部分に板を張るための受けを付ける。
欄間部分にべニア板を張り付け。
ちょっとずつ神殿らしくなってきた。

神殿の土台を作る

土台の底枠は神殿の底板に合わせて210×120mmにした。
土台の高さが55mmになるように、底枠の内側に壁 (柱) を作った。
土台の基礎ができた。
丸棒と端材から、高さを揃えた飾り柱を加工した。
土台の壁に飾り柱を接着。
神殿の底板を木工用ボンドで接合して、神殿の土台が完成した。
土台に神殿本体をのせてバランスを確認。

神殿の片流れ屋根を作る

屋根の幅に合わせて、檜の薄い板を長さ270mmに揃えていく。
長さ270mmに揃えた屋根用の板は、幅が広すぎるように感じたので、すべて半分の幅にカットした。
片流れ屋根の骨組みとなる部材を作る。大棟を載せる先の部分が平らになるように加工する。
片流れ屋根の枠に合わせて、板を張り付けていく。
棒材をカットして、飾り用の垂木を11個作る。
垂木受けにぴったり合うように、垂木の片側はすべて斜めにカットした。
垂木の間隔が均等になるように計算して、飾り用の垂木を木工用ボンドで接着した。
屋根はひっかけて上に置くだけで神殿本体には固定しないので、本体とずれないようにガイドもつけておいた。
神殿本体側に、飾り垂木の受けを取り付けた。
試しに屋根を載せてみた。飾り垂木と受けがぴったり合った。
片流れ屋根は、本体にひっかけて載せるので、重みのかかる接合部を補強しておいた。
大棟となる部材を切り出す。
大棟を屋根にしっかり固定できるように、補強材を着けた。
大棟を片流れ屋根の上に木工用ボンドで接着した。
最後に飾りとなる横棒を屋根に張り付けた。
片流れ屋根が完成。
神殿に載せた片流れ屋根。気持ちよく、ピタリとはまった。

脇障子を作って、神殿を組み立てる

脇障子はべニアで作成した。
脇障子の屋根を加工するために、トリマー台を組み立てた。
細い材に2mmの溝が惚れた。。
溝を掘った棒を斜めにカットして、脇障子の屋根を作る。
左右の脇障子が完成。
神殿の部材が完成した。
神殿本体をダボと木工用ボンドで土台に固定して、神殿の左右に脇障子も接着した。
土台に神殿本体と脇障子を接合した。
神殿本体と脇障子の裏側。
片流れ屋根を載せて神殿が完成した。

試行錯誤しながらの作業が続いて随分時間はかかったが、納得の出来となった。次回は、観音開きの扉に彫金を施して、実際に神棚をリビングに設置するところまで報告します。

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