2022/9/29 北海道旅行6日目 十勝岳登山

目次

今回の登山について

北海道登山ツアー4座目は百名山・十勝岳。高校1年の林間行事で途中まで登った山だが、その時の記憶はほとんどない。上っているうちに何か思い出すかと思ったが、荒涼としたガレ場を上るイメージ以外、やはり何も思い出せなかった。

1日中休みを挟んだので身体も軽く、登山は順調だったが、噴火口群を過ぎたあたりで一気に雲に飲み込まれ、山頂でも周囲は真っ白だった。

他の登山者がすべて下山して我が家しかいない時間帯もあったが、天気の回復をひたすら待って、登頂から2時間半後に雲が切れて山頂の景色が一変した。

雲が切れていく情景は、晴れ晴れと変化していく心の在り方そのもので、見える世界と自分の心が一体化したかのようにシンクロしていた。心の本質を示唆する何かがあると感じるが、難しいことは抜きにして、とにかくその瞬間の沸き立つような感動は、忘れがたい思い出となった。

十勝岳について

十勝岳は、北海道の中央部の上川管内の美瑛町・上富良野町、十勝管内の新得町にまたがる標高2,077 mの活火山。大雪山国立公園内の十勝岳連峰の主峰である。日本百名山及び花の百名山に選定されている。山頂の西北西の前十勝にある62-Ⅱ火口からは盛んに噴煙が上がり、山頂付近は火山灰に覆われている。
ウェブサイト『ウェキペディア』より

望岳台から十勝岳山頂まで

5:00 出発準備をする登山者がちらほら出てきた。
早朝には北東の方角に大雪山が見えていた。
5:35 登山スタート。
標高の低いところでシラタマノキをよく見かけた。
正面に十勝岳を見ながらゆるやかに上っていく。6:35 雲ノ平分岐を通過。
6:50 十勝岳避難小屋に到着。小休止して先へ進んだ。
岩ゴロの道となり、傾斜が増してきた。
前十勝の火口群。活発に噴煙を上げているのは62-Ⅱ噴火口。
ガレ場にガンコウランの実がなっていた。
稜線の向うに朝陽が登ってきた。
朝から雲ひとつない快晴で、この時点では終日晴れると思っていた。
ジグザクにガレ場を上っていく。
背後の望岳台が遠くなっていく。西側の麓に見える富良野の町には霧が出ていた。
ガレ場をひたすら登っていくと、正面に十勝岳の山頂部が見えてきた。
傾斜のゆるくなり、広々とした道に出た。正面の十勝岳はまだ遠い。
東側に見えた美瑛岳。手前はすり鉢噴火口。
噴火口の間に火山砂礫のルートがのびていた。
荒涼とした火口縁を進む。
右手の南側にはグランド噴火口と前十勝。62-Ⅱ噴火口はグランド噴火口の奥向うにある。
左手の北側に見えたすり鉢噴火口。
いつの間にか背後の北西側から雲が迫ってきていた。
あっという間にガスが広がってきた。
8:35 雲と霧に飲み込まれて、あたりは真っ白になった。
視界不良の中を上っていく。目印や踏み跡がしっかりしているので迷う危険性はなかった。
山頂までの距離が分からないまま、岩ガレの急坂をひたすら進む。
足元だけに集中して上った。
一瞬ガスが切れて、山頂の近くまで来ていることを知った。
おぼろに人影が見えて、そこが山頂だと分かった。
9:30 十勝岳山頂に到着。道標にカメラを載せてタイマー撮影した。

十勝岳山頂の展望

とりあえず腹ごしらえをして天候の回復を待った。
時折ガスが切れて、近くの山が姿を現わす。
ガスが切れると慌ててカメラを手にして写真撮影。そんなことを何度も繰り返した。
北西からの強い風が冷たくて、身体の芯から冷えた。

12時近くになると、次々と登山者が下山していき、しまいには私と妻だけが山頂に残された。次はいつ登れるか分からないので、時間の許す限り山頂で待つことに決め、妻には「最悪14時まで待つ」と宣言した。

ところで、自分でも信じがたいことだが、十勝岳山頂でナキウサギを見た。すぐ数メートル先で2度も見かけたので、まず間違いないと思う。すぐ逃げてしまったので写真を撮る時間はなかったが、私以外は誰も気づいていなかったので、証拠として撮っておきたかった。

たまに顔を出す太陽を背にして立つと、西側の霧にブロッケン現象が見られた。
12:15 霧がみるみる晴れてきた。
また霧に覆われるのではないかと半信半疑だったが、周囲の霧が一気に晴れてきた。
まさに感無量。3時間近くも山頂で待った甲斐があった。
北東側の眼下には火山砂礫の台地が広がっていた。その向こうに石狩岳などの山並みが見えた。
雲に隠れていたトムラウシ山も現れた。
上ってきたルートが眼下に見えてきた。
北西方面には前十勝の火口群も見えた。
南西方面。富良野岳は依然として雲の中だった。
山頂標で写真を撮り直した。

十勝岳山頂から下山

12:35 下山開始。上りは霧で回りが見えなかったので、こんなところを上ったのかと思いながら下った。
下り始めてすぐに過去になかったような転び方をして、自分でもびっくりした。

山頂で身体が冷え切っていたためか、足が滑って転んでしまった。山頂に向かっていた登山者が、遠くから「大丈夫ですかーっ」と声をかけてきたくらいだから、かなり派手に転んだのだろう。

右膝を擦りむいて、ついた手が痛くなったくらいで済んだが、場所が違っていたら危なかった。転んでしばらくの間は、意識的にゆっくり慎重に歩いた。

山頂の天気が一変して写真を撮ろうと動いた際に、妙にふらふらすると感じたことを思い出したが、その時に身体が冷えてうまく動かないことに気づくべきだった。

前十勝周辺の火口を眼下に見ながら下る。
雲に隠れていた美瑛岳が現れた。右奥はトムラウシ山。
12:50 現在は立入りが禁止されている前十勝コースとの合流点を通過。
火山特有の荒々しい景観が続く。
前十勝のグランド火口が近づいてきた。
火口群に囲まれた平坦な稜線台地まで降りてきた。
遠くなる十勝岳の山頂。上りではこの辺りから霧で何も見えなかった。
広々とした稜線台地をのんびり歩く。
稜線台地の荒涼とした景観。
米国ユタ州のナショナル・パークを思い出したが、日本とは思えない情景が続く。
吹きあがる噴煙。時折「ドドン」と重たい音を響かせていた。
稜線とは思えない広さなので、濃霧が出たら道に迷ってしまいそうだ。
周囲の景観が素晴らしいので、下るのがもったいないような気がしていた。
時折、稜線上を霧が流れていく。
稜線台地からガレの下りとなった。
十勝岳避難小屋の手前で再び霧が出てきた。
雲ノ平まで降りてきた。
14:50 雲ノ平分岐を通過。
エゾオヤマリンドウがまだ残っていた。
15:25 望岳台の駐車場に到着。

望岳台の近くまで来ると、ナキウサギの声が頻繁に聞こえてきた。ナキウサギの写真を狙っている観光客の姿もあり、「そこにいる !」などと声も聞こえてきた。

見に行ってみようかとも一瞬思ったが、望遠レンズがないとクリアな写真は撮れないだろうと思い、疲れもあったのでそのまま下山した。

下山後の行動記録

下山後は吹上温泉白銀荘で登山の汗を流した。

吹上温泉は15年前に北海道旅行をした時も利用したが、15年の歳月で施設が古くなったせいか、記憶よりも温泉施設がこじんまりしたように感じられた。

吹上温泉で日帰り温泉を利用した後は、2日前にも利用した道の駅 ひがしかわ道草館へ移動した。

翌日は旭岳登山を予定しており、朝コンビニでおにぎりを買ってから出発したかったので、旭岳の登山口へ移動するのではなく、そのまま道草館で車中泊することにした。

  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次