2021年7月18日 日曜日

四阿山・根子岳

  2,354 m 2,207 m 2回目

 2時起床、2時45分出発。菅平牧場には5時5分到着。この2ヵ月近く、週末にすっきり晴れる日がなくて、なかなか登山の機会に恵まれなかったが、梅雨明けした最初の週末にやっと晴れてくれた。

 久しぶりの登山だったが、危険個所はほとんどないコースである上に、花を探しながらゆっくり上ったので、それほど疲れを感じることはなかった。朝からの快晴で解放感のある展望を随所で楽しめたし、期待していた高山植物もたくさん見ることができた。帰りは事故渋滞で1時間近くロスしたが、久々に山歩きを満喫して大満足の山行となった。

 新型コロナ禍は依然として続いているが、朝から登山者の数が多く、マスクをしていない人の数が増えてきたように思う。マスク着用で夏山に上ることは厳しいが、今後も出かけたときは自己規制をきちんとして登ろうと思う。

登山コースデータ
単純標高差 : 764 m
累積標高差 : 1,015 m
コース距離 : 10.1 km
標準コースタイム : 7 時間
歩行データ
総歩行時間 : 7 時間 45 分
総行動時間 : 9 時間

※地図をクリックするとルートを引いた国土地理院の地図を参照できます。

 コースタイム

菅平牧場駐車場 5:35 ⇒ 1917峰 (小四阿) 7:15 ⇒ 中四阿 8:20 ⇒ 中四阿分岐 9:10 ⇒ 9:25 四阿山 9:45 ⇒ 中四阿分岐 10:05 ⇒ 十ガ原 (鞍部) 10:45 ⇒ 11:40 根子岳 12:20 ⇒ 14:00 東屋ベンチ 14:15 ⇒ 菅平牧場駐車場 14:35

5:05 菅平牧場 第1駐車場

第1駐車場はすでに7割ほど埋まっていた。皆さん出足が早い。

駐車場のすぐ近くにある公共トイレ。

5:35 駐車場を出発。南方面の林道を進み、四阿山登山口へ向かう。

林道脇にウツボグサが点々と咲いていた。

5分ほどで登山口に到着。途中で声をかけてきた地元の方が、「藪漕ぎに近いような笹原があって、濡れているのでびしょびしょになるよ」と言っていたので、妻はスパッツを装着。

牧場脇の樹林帯を進む。

牧場では牛が草を食んでいた。

なだらかな樹林帯が続く。花や生き物を見逃さないように、ゆっくり歩いた。

キキョウ科のヤマホタルブクロ。

ハマウツボ科のミヤマママコナ。

小さな沢を渡る。

ユリ科のクルマユリ。

車も入れそうな登山道を進む。

ツツジ科のコバノイチヤクソウ。

胸元まである笹原の上り。

登山道の幅がきちんとあるので、藪漕ぎと言える場所はなく、それほどズボンが濡れることもなかった。

上りの傾斜がきつくなってきて、周囲の眺めがよくなってきた。

7:15 小四阿 (1,917m) を通過。

南側には浅間山と外輪山、篭ノ登山、湯ノ丸山が見えた。

背後の西側には北アルプスや中央アルプスの広大な眺めが広がっていた。

シソ科のイブキジャコウソウ。

前方に四阿山の山頂部が見えてきた。

キク科のシロバナニガナ。

再び樹林帯に入った。

樹林帯を出たり入ったりしながら高度を上げていく。

シュロソウ科のシュロソウ。

バラ科のワレモコウ。

ノギラン科のネバリノギラン。

2011年に来たときも天気に恵まれたが、今回も素晴らしい天気になった。

オミナエシ科のハクサンオミナエシ。

オトギリソウ科のオトギリソウ。

露岩の登りになると、何度も振り返って広大な眺めを楽しんだ。

湯ノ丸山の奥には八ヶ岳もくっきり見えていた。

西側には奥穂高岳と槍ヶ岳がなど北アルプスがずらりと並ぶ。

立山から鹿島槍ヶ岳、五龍岳、白馬三山などもくっきり見えていた。

南西方面。真ん中やや左に美ヶ原高原、その左上には中央アルプス、右には御嶽山と乗鞍岳が見える。

久々の登山で素晴らしい展望に恵まれたので、テンションが上がった。

ラン科のホソバノキソチドリ。

登山道脇の高山植物は逃さず撮影する。

稜線からの大展望に足を止め、高山植物も撮りながらなので、かなりゆっくりペースで上ることになった。

前方に四阿山を仰ぎながら歩く。

北側に見えた根子岳。

キク科のミネウスユキソウ。

ラン科のテガタチドリ。

稜線の右側を巻いて進む。

眺めのよい露岩の尾根歩き。

8:20 中四阿

中四阿を通過。

笹原の樹林帯を少し下って上り返す。

少しずつ四阿山の山頂部が近くなってきた。

隣の根子岳と同じくらいの高さまで上ってきた。

眺めのよい場所があると、休憩がてら北アルプスなどの大パノラマを眺める。

笹原の急登を上る。

さらに上る。後続の登山者数人に抜かれた。

9時近くになって、少し浅間山に雲がかかってきた。

篭ノ登山の奥に富士山の頭が見えた。

ツツジ科のクロマメノキ。

傾斜が緩くなって、いよいよ山頂が近づいてきた。

9:10 根子岳との分岐を通過。

キク科のタカネニガナ。

山頂直下の木段まではあと少し。

笹原を進む。

山頂直下の木段が見えてきた。

木段をせっせと上る。

木段からひと上りすると山頂の石垣が出てきた。

9:25 四阿山 2,354m

山頂西側の信州祠に到着。祠が新しくなっていた。

少し進むと東側の上州祠。こちらも祠が新しくなっていた。2つの祠の間が長野と群馬の県境になっている。

上州祠の隣にある山頂標で記念撮影。多数のアキアカネが上空を飛び交っていた。

山頂の東端まで行って、北東方面を眺めた。真ん中奥に、岩菅山、横手山、草津白根山が並ぶ。

東北東方面には、至仏山、日光白根山、男体山、皇海山などが並ぶ。

東方面。左は赤城山、右に榛名山。

東南東方面。真ん中は浅間隠山で、右に鼻曲山も見える。

南南東方面の浅間山。その手前は嬬恋村と田代湖 (人造湖)。

時間とともに山頂は混んできた。

北西方面にはこれから向かう根子岳がよく見えた。

根子岳の右上に見えていた妙高連山。右端が妙高山で、左端は高妻山。

9:45 下山開始。人が増えてきたので早めに移動を開始した。

ラン科のオノエラン。花は終わりかけで、しなびた花が多かった。

解放感抜群の木道を下る。

樹林帯を抜けて根子岳と中四阿の分岐に出た。右に折れて根子岳へ向かう。

分岐を過ぎると、根子岳方面から登ってくる登山者とすれ違うことが多くなった。

シラビソの樹林帯をどんどん下る。補助ロープを設置した急な箇所もあったが、危険を感じるような下りはなかった。

樹林帯の下りを終えてコースが平坦になると、根子岳が見えてくる。

10:45 四阿山と根子岳の鞍部、十ガ原に出た。根子岳の東斜面に広がる笹原が美しい。

背後の四阿山。

十ガ原から根子岳へ向けて170mほど上り返す。

小さな露岩のピークをいくつか越えていく。

天気がよくて心地よいので、上りでもあまり疲れを感じなかった。

露岩から眺めた四阿山と十ガ原。

さらに上の板状節理の巨岩に出ると、西側に根子岳の山頂部が見えた。

巨岩の上から四阿山と十ガ原を眺める。

巨岩を巻いて進む。

巨岩を過ぎれば山頂はすぐ。

11:40 根子岳 2,207m

根子岳山頂に到着。

登山者の数はそれなりに多かったが、山頂は広いので問題なかった。

オオバコ科のグンバイヅル。

ストックにとまるアキアカネ。根子岳上空には信じられないほど数多くのアキアカネが飛び交っていた。

山頂に鎮座する禰固岳神社。

山頂方位盤。

根子岳から眺めた四阿山。

北東方面の眺め。雲が徐々に出てきていたが、根子岳山頂も360度の展望が広がる。

一輪だけポツンと咲いていたアカバナ科のミヤマアカバナ。

おにぎりを食べて、のんびり休憩した。

針のような剛毛を持つコガネオオハリバエ。しばらく膝にとまっていた。

バラ科のイワキンバイ。これも一輪だけ咲いていた。

12:20 下山開始。

キク科のマルバダケブキ。

ラン科のヤマサギソウだと思うが、確信はなし。

ツツジ科の常緑小低木、コケモモ。

花を見逃さないように、ゆっくり下った。

おそらくクロホシビロウドコガネ。

ラン科のハクサンチドリ。しなびた花が多かったが、笹原の陰に形のよいものが残っていた。

ツツジ科のベニバナイチヤクソウ。

ツツジ科の常緑小低木、シラタマノキ。

花が沢山咲いているので、何度も足を止めることになった。

バラ科の落葉低木、カラフトイバラ。

動物の糞に群がるタテハチョウ科のクロヒカゲ。

ナデシコ科のオオヤマフスマ。

タテハチョウ科のヤマキマダラヒカゲ。

樹林帯を抜けると牧場の柵が出てきた。

14:00 東屋とベンチがあったので、休憩することにした。後ろに見えるのは根子岳と四阿山。

眼下には菅平の牧場と駐車場が見えていた。

キク科のノアザミ。

フウロソウ科のハクサンフウロ。

14:15 下山開始。

ハムシ科のヨツボシナガツツハムシ。

キンポウゲ科のキバナノヤマオダマキ。

駐車場が近くなってきた。

バラ科の落葉樹、ズミ。

アヤメ科のアヤメ。

マメ科のミヤコグサ。

アカバナ科のヤナギラン。

キク科のヤマハハコ。

最後まで様々な花が目を楽しませてくれた。

14:35 菅平牧場駐車場に到着。牧場の入場料200円/大人1名を帰りに払って帰路に就いた。