2021年7月25日 日曜日

霧ヶ峰 (車山)

1,925 m 2回目

 0時半起床、1時10分出発。八島ヶ原湿原には4時10分到着。八島ヶ原湿原から車山湿原経由で車山に上り、山彦尾根を南の耳、北の耳と進んで、男女倉山 (おめくらやま / 別名:ゼブラ山) から八島ヶ原湿原に下った。

 早朝はくもり空で霧も出ていたが、時間とともに青空が広がってくれた。車山からの遠望はきかなかったものの、八島ヶ原湿原から霧ヶ峰の稜線を巡るなだらかな周遊コースは解放感抜群で、様々な花を楽しみながらのんびりとトレッキングを楽しむことができた。八島ヶ原湿原では多くの花を目にしたが、花の名前が掲示してあるものが多くて参考になった。

 13時過ぎには帰路に就いたが、花園インターの手前で車とバイク7台がからむ多重事故が原因の大渋滞に巻き込まれ、通常よりも2時間近くかかってしまった。2週連続で関越の事故渋滞に巻き込まれる形となったが、無事に帰宅できたのでよしとしたい。

登山コースデータ
単純標高差 : 295 m
累積標高差 : 495 m
コース距離 : 12 km
標準コースタイム : 4 時間 45 分
歩行データ
総歩行時間 : 7 時間 30 分
総行動時間 : 8 時間 15 分

※地図をクリックするとルートを引いた国土地理院の地図を参照できます。

 コースタイム

八島ヶ原湿原P 4:45 ⇒ シカ避けネット (ゲート) 5:55 ⇒ 沢渡 6:35 ⇒ 車山乗越分岐 7:55 ⇒ 8:20 車山 8:50 ⇒ 車山乗越分岐 9:10 ⇒ 南の耳 10:00 ⇒ 10:20 北の耳 10:30 ⇒11:00 男女倉山 11:05 ⇒ シカ避けネット (ゲート) 11:30 ⇒ 八島ヶ原湿原P 13:00

4:10 八島ヶ原湿原 無料駐車場

夜明け前に到着したので、まだ車は少なかった。

4:45 ゆっくり身支度を整えて駐車場を出発。トンネルを抜けて湿原へ向かう。2004年に1度来ているが、確かにここを通ったと、その時の記憶が部分的に蘇った。

4:50 八島ヶ原湿原

早朝の八島ヶ原湿原は霧で真っ白。湿原の南側、右へ進んだ。

バラ科のオオダイコンソウ。花の名前が掲示してあるものが多くて助かった。名前を調べる手間がなくなるし、花を見落とすことも少なくなる。

空もどんよりしていたので、本当に晴れるのか一抹の不安を感じていた。

ユキノシタ科のチダケサシ。

花の写真を撮りながら進んだが、花が次々と現れるので、全然前に進めなかった。

マメ科のイタチササゲ。

オミナエシ科のオミナエシ。

湿原で写真を撮っているうちに、少し空が明るくなってきた。

キンポウゲ科のキバナノヤマオダマキ。

アヤメ科のノハナショウブ。

5:55 シカ避けネット (ゲート) を通過。

八島ヶ原湿原から沢渡へ向かったが、シカ避けネットの外に出ると花がほとんど見られなくなった。

分岐で左へ入ったが、真っすぐ進んでも問題なかったようだ。

車も入れる林道を進む。

コガネムシ科のアカビロウドコガネ。何かいないか葉っぱの上を探しながら歩いていると、鮮やかな赤色の小さなコガネムシを見つけた。

途中で舗装路となり、5分ほどで沢渡の分岐に出た。

沢渡付近に咲いていたキク科のサワギク。

分岐で「蝶々深山・車山湿原」方面へ進んだ。途中「Cafe 霧夢」の横を通過。

樹林帯を抜けて広々とした高原に出た。

キク科のキオン。

晴れたら素晴らしい眺めだろうと思いながら歩いていた。

シソ科のクルマバナ。

7時近くになると、空が明かるくなって青空がのぞくようになってきた。

コナラの樹液にクロヒカゲやヒョウモンエダシャクなどが群がっていた。クワガタなどがいないかと、しばらく周囲を探したが、甲虫はいなかった。

タテハチョウ科のオオウラギンヒョウモン。チョウがたくさんいたが、近づくとすぐ逃げるので何度も撮り逃した。買う気は毛頭ないが、こういうときは望遠レンズと一眼レフを欲しいと感じる。

タテハチョウ科のウラジャノメ。

シソ科のウツボグサ。

7時過ぎには青空がみるみる広がって、車山湿原から車山山頂の気象レーダードームが見えた。

キク科のヨツバヒヨドリ。

なだらかに起伏する霧ヶ峰の高原は、広々としていてなんとも心地よかった。

バラ科のワレモコウ。

足元やサイドのロープで多数みかけた芋虫。

木道を進む。

南側に見えた車山山頂。白人女性が熱心に写真撮影をしていた。

蝶々深山へ続く道を分けて進む。

車山へ近づくにつれ、木道を歩く人の姿が見られるようになってきた。

キンポウゲ科のアカギキンポウゲ。

キク科のノアザミ。

車山の左斜面にリフトが見えてきた。

ゆるやかに上る。

キンコウカ科のネバリノギラン。

7:55 車山乗越の分岐を通過。車山山頂へ向かう直登ルートは通行止で、ずっと使われていないようだった。

ナデシコ科のエゾカワラナデシコ。

リフトのある東側へ回り込むような形でルートが続いてた。

車山の山頂直下にもシカ避けの電気柵があり、その向かうは花畑となっていた。

蓼科山をバックに広い砂利道を上る。

山頂直下は整備された木段になっていた。

リフトの乗降場を過ぎると山頂まではひと上り。

8:20 車山山頂 1,925m

山頂に鎮座する車山神社。神社を囲む4本の御柱は、諏訪大社の御柱祭と同じ年 (寅と申の年) に行われる「天空の御柱祭」と呼ばれる車山御柱祭で、麓から引っ張り上げられる。

車山気象レーダー観測所の横に、2004年に来た時にはなかった展望テラスが設置されていた。

シソ科のイブキジャコウソウ。山頂の岩場にたくさん咲いていた。

キク科のミネウスユキソウ。

車山気象レーダー観測所の裏手 (西側) へ向かう。

北西方面には八島ヶ原湿原や鷲ヶ峰が見えた。

北側には、これから歩く山彦尾根が一望できた。

とりあえず山頂標で記念撮影。

西側から眺めた車山気象レーダー観測所。山頂は広いので人が多くても気にならない。

真新しい展望デッキにカメラ台があったので、タイマー撮影に利用した。

東方面の眺め。左の蓼科山は見えたり見えなかったりで、右隣の八ヶ岳は終始雲の中だった。

南方面。カシガリ山の向こうは南アルプスのはずだが、こちらも雲の中。

南西方面の眺め。中央アルプスも雲の中だが、総じて眺めは悪くない。

適当な岩場でしばし休憩。

車山神社の鳥居。

下りる前に車山神社でお参り。

神社から眺めたリフトの山頂乗り場。

オミナエシ科のハクサンオミナエシ (コキンレイカ)。

キク科のヤマハハコ。

オトギリソウ科のオトギリソウ。

8:50 下山開始。

リフト乗り場の横でドローンを飛ばしている男性がいて、響き渡るモーター音が耳障りだった。

これから向かう山彦尾根を眺めながら下る。

砂利道まで下りてきた。蓼科山はすっかり雲に隠れてしまった。

9:10 車山乗越の分岐で、「殿城山・南の耳」方面へ向かう。

広々とした高原をゆるやかに上っていく。

背後の車山が徐々に遠ざかる。

シャクガ科のヒョウモンエダシャク。何度もチャンスを逃して、やっとよい写真が撮れた。

たくさん咲いていたキク科のコウリンカ。

コウリンカで吸蜜するハナアブ科のヘリヒラタアブ。

車山乗越の分岐からは、ほとんど人がいなくなった。

9:25 殿城山分岐を通過。

殿城山へは行かず、西へ折れて山彦尾根を南の耳へ向かう。

車山の気象観測レーダーが遠くなった。

キンコウカ科のノギラン。ネバリノギランと違って、花が反り返るように開く。

南の耳を前方に見ながら進む。

山彦尾根の右に小さなピークがあったので、ルートを外れて行ってみた。

小ピークの眼下にリフトが見えた。車山高原の北東側斜面は、エコーバレースキー場になっている。

小ピークから眺めた車山と高原。

ルートに戻って南の耳へ向かう。

徐々に近づく南の耳。

キキョウ科のツリガネニンジン。

ゆるやかな上りなので疲れは感じなかった。

10:00 山彦谷 南の耳 1,838m

南の耳に到着。

車山が実際の距離より遠くに見えた。

西側の八島ヶ原湿原と鷲ヶ峰。鷲ヶ峰の右手前に男女倉山も見える。

そのまま北の耳へ向かう。

少し下ってなだらかな稜線を進む。

振り返って眺めた車山 (左奥) と南の耳 (右)。

北の耳に人影が見えたが、ちょうど入れ替わる形となった。

北の耳へゆるやかに上り返す。

10:20 山彦谷 北の耳 1,829m

北の耳に到着。

お腹が空いてきたのでおにぎりを食べた。

北東方面の大笹峰。

10:30 移動開始。

前方に見える男女倉山へ向かう。

背後に南の耳 (右) と北の耳 (左)。シカ避けの電気柵は倒れ気味のところもあって気になった。

男女倉山が近づいてきた。

再びゆるやかに上り返す。背後に南の耳、北の耳、車山が並ぶ。

11:00 男女倉山 (ゼブラ山) 1,776m

男女倉山に到着。

南方面の車山と南の耳。

北方面には美ヶ原高原が見えた。

西方面の八島ヶ原湿原。だいぶん近づいてきた。

5分ほど眺めを楽しんで、移動開始。

八島ヶ原湿原の方へ下っていく。

すぐに傾斜がゆるくなり樹林帯に入った。

トンボ科のアキアカネ。

広い草原に出た。

シカ避けネットのゲートを通過して、八島ヶ原湿原へ。

鎌ヶ池キャンプ場跡(奥霧小屋)の立派なトイレ棟。湿原内に入ると、団体客などで一気に人が増えた。

バラ科のキンミズヒキ。

湿原の東側を少し歩いてから引き返した。

ゾウムシ科のヒメシロコブゾウムシ。ゴツゴツした白い造形に目を惹かれた。

タデ科のイブキトラノオ。

日差しが出て、早朝よりもよい写真が撮れるので、花の写真を撮り直しながらのんびり歩いた。

キク科のノコギリソウ。

フウロソウ科のハクサンフウロ。

キンポウゲ科のカラマツソウ。

トウダイグサ科のタカトウダイ。

木道から眺めた湿原と鎌ヶ池。

バラ科のアカバナシモツケ。

八島ヶ原湿原と霧ヶ峰の素晴らしい眺めに、何度も足を止めた。

オオバコ科のクガイソウ。

タテハチョウ科のウラギンヒョウモン。

ユキノシタ科のハナチダケサシ。

アカバナ科のヤナギラン。

ベンケイソウ科のホソバノキリンソウ。

バラ科のミツモトソウ。

マメ科のクサフジ。

ワスレグサ科のニッコウキスゲ (ゼンテイカ)。

八島ヶ池と霧ヶ峰の山々。

車山がとても遠くに見える。

フウロソウ科のタチフウロ。

キク科のハバヤマボクチ。

花を探しながらのトレッキングは、時間はかかるが満足度は倍になる。

キンポウゲ科のキンバイソウ。

タテハチョウ科のアサギマダラ。

八島ヶ原湿原の入口付近から眺めた霧ヶ峰の山々。

よく見ると蓼科山が頭をのぞかせていた。

スタート地点に戻ってきた。入口の広場で多くの人が休んでいた。

帰る前に立派な標識で記念撮影。

入口の広場にはこの時期に見られる花を紹介した掲示板があり、とても参考になった。

13:00 駐車場に到着。満車で入れない車が列をなしていたので、身支度を整えて早々に帰路に就いた。花と高原歩きを満喫して、大満足のトレッキングとなった。