2021年10月4日 月曜日
日光白根山
2,578 m 2回目
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※地図をクリックするとルートを引いた国土地理院の地図を参照できます。
コースタイム
菅沼駐車場 7:00 ⇒ (道迷い15分) ⇒ 8:30 金精峠 8:40 ⇒ 9:30 金精山 9:40 ⇒ 国境平 10:00 ⇒ 10:40 五色山 10:50 ⇒ 11:30 前白根山 11:40 ⇒ 12:00 五色沼 12:05 ⇒ 五色沼避難小屋 12:20 ⇒ 13:50 日光白根山 14:20 ⇒ 15:10 弥陀ヶ池 15:15 ⇒ 菅沼駐車場 16:50
6:40 菅沼有料駐車場
平日にもかかわらず車が多い。ちなみに駐車料金は1,000円。
7:00 身支度を整えて出発。車道に出て右手の東側へ進む。
しばらく進むと道標があったので、そこから登山道へ入った。道標は目立たないので見落とし注意。
踏み跡を頼りに進む。しばらく林道沿いに道が続いていて、そのうち林道から離れた。
倒木が多く、道は荒れていた。
15分ほど進むと前方に山が見えてきて、左手に林道が再び近づいてきた。
枯れ沢のような道を進んでいたが、踏み跡が消えてこれはおかしいと思い、来た道を引き返した。
進もうと思えば先に進めそうな道が続いていた。
間違えポイントの二股。左へ進むと踏み跡のしっかりした笹原の道に出るが、右の枯れ沢をそのまま進むのが正解だった。山慣れした人でも道間違えは必至で、何らかの目印が欲しいところだ。
そのまま荒れた枯れ沢の道を進む。
しばらくすると赤テープが定期的に出てくるようになり、道迷いの心配はなくなった。
登山道脇で群生していたカニコウモリ。
後から来た単独の方も15分くらい迷ったらしく、「あれは分からない」と言っていた。
ヒノキとは少し違う鱗状葉だったので、裏返して気孔線を調べるとアスナロだった。
樹林帯の荒れた道をひたすら上る。
青空が見えてきて、金精峠に出た。
8:30 金精峠 2,024m
金精峠は東側が開けていて、男体山と湯ノ湖がよく見えてきた。
丸太に座って10分休憩。朝から雲ひとつない快晴だった。
金精神社の横を通って先へ進んだ。ちなみに金精神社には男根の形をした石を御神体とする金精神が祀られており、奈良時代の僧・道鏡にまつわる伝説が残っている。
金精神社側から眺めた金精峠。
亀裂があるとの注意書きをこの先でも見かけたが、亀裂の場所は分からなかった。
峠付近は紅葉が始まっていた。
金精山の尖峰を見ながら尾根を進む。
ツツジ(?)が真っ赤に紅葉していた。
金精山の手前は険しい道が続いた。
どうやってあの尖峰の上に出るのだろうと思いながら上っていた。
金精山の見事な紅葉。
くさり場の急坂を上る。
梯子も出てきた。妻のペースが上がらないので、途中から先に上った。
9:30 金精山 2,244m
山頂に到着。
金精山の山頂からも男体山などの日光連山と湯ノ湖がよく見えていた。
これから進む五色山へと続く稜線。
10分ほど休憩して先へ進んだ。
樹間に見えた金精山と温泉ヶ岳(ゆせんがたけ)。
10:00 国境平を通過。中ッ曽根コースとの分岐を分けて進む。
笹原の上りが続く。背後は温泉ヶ岳。
時折樹林帯に入るが、展望のよい尾根歩きが続いた。
北側の温泉ヶ岳。左手前には金精山も見える。
南東側には男体山(左)とこれから向かう前白根山(右)。
東側の日光連山。右から太郎山、女峰山、大真名子山、男体山と続く。
五色山の山頂が見えてきた。
10:40 五色山 2,379m
五色山に到着。
五色山から眺めた奥白根山と五色沼。
山頂の様子。
五色山で予定よりも1時間近く遅れていると分かった。妻の動きは重たいし、このままでは日没前の下山が危うくなりそうだと、少々焦りを感じた。
10分休憩して先へ進んだ。五色山から弥陀ヶ池へ下って奥白根山に登ることも考えたが、前白根山にどうしても登りたかった。
五色山から前白根山までの稜線は、予想以上に展望がきいて解放感抜群だった。
左手には日光連山、右手には奥白根山が常に見えていた。
登山者の姿も数えるほどで、気持ちのよい稜線歩きが続く。
尾根沿いは針葉樹の黄葉が見事だった。
稜線から眺めた奥白根山と五色沼。
広々とした稜線に出た。背後は五色山。
前白根山への上りにかかる。
妻のペースが上がらないので先に進む。
再び広い稜線に出たが、前白根山はまだ先だった。
疲れを忘れさせる展望が広がる。
前白根山の山頂が見えてきた。
11:30 前白根山 2,373m
広々とした山頂に到着。
前白根山からも奥白根山がよく見えた。
北側の温泉ヶ岳。左は根名草山。右は高薙山(たかなぎやま)。
山頂北側から眺めた奥白根山。
前白根山から眺めた日光連山。右手前は外山へ続く稜線。
中禅寺湖は少しだけ見えていた。
南西側の錫ヶ岳へ続く稜線。真ん中は白根隠山だろうか。左奥には皇海山も見える。
ここも10分の休憩で先へ進んだ。
奥白根山と五色沼を眺めながら下る。
素晴らしい景観に何枚も同じような写真を撮ってしまった。
眼下に五色沼避難小屋へ続く道と、五色沼へ下る道を分ける二股路がよく見えた。
体力面を考えて、妻には避難小屋へそのまま進んでもらい、私は五色沼へ下ってから避難小屋へ向かうことにした。
五色沼へ続く道を一気に下った。
12:00 五色沼 2,175m
分岐から10分で青々とした五色沼に到着。
五色沼と奥白根山。
五色沼の湖畔はキャンプでもしたくなるような場所だった。
避難小屋へ向かう道の入口がどこにあるか分からなかったが、水辺から離れた場所に道標があった。
汗をかきながら上り返すこと15分。避難小屋が見えてきた。
12:20 五色沼避難小屋で妻と合流。
避難小屋からしばらく進むと、奥白根山と前白根山の分岐に出る。
いよいよ奥白根山の上りにかかる。
最初はダケカンバの樹林帯を進む。
しばらく上って森林限界を超えると、眺めがぐっとよくなる。
足が止まりがちな妻。ここはもう頑張ってもらうしかない。
避難小屋から山頂までは、標高差300m以上を上らなくてはならない。
背後は素晴らしい眺め。ゆっくり上ってくる妻を待ちながら、しばし眺めを楽しんだ。
後続の登山者にことごとく追い抜かれたが、最後に追いついてきた方は、けっして速いとは言えない太鼓腹の中高年ハイカーだった。
中禅寺湖が見える高さまで上ってきた。妻はかなりキツそうだったが、これはもう明らかなトレーニング不足が原因です。
いつしか太鼓腹の中高年ハイカーに抜かされて引き離された。ここまでことごとく後続ハイカーに追い抜かされて、姿が見えなくなるほど離された。さすがに妻の体力に危機感を覚えた。
本当にキツそうな妻。肉離れなどの怪我をするのではないかと心配になった。
やっと奥白根山の山頂部に出た。
奥白根山の山頂部は火口跡がいくつもあって、複数の小さな岩峰が並ぶ複雑な地形をしている。
まずは奥白根神社が鎮座する小ピークへ。
山頂部南側の火口跡。
白根権現を祀っている奥白根神社。
ガレ場を進んで山頂となる隣のピークへ向かう。
右手にはもう一つの火口跡らしき溝。
ここまで来ると、ちょっとした上りもキツイ。
13:50 奥白根山 2,578m
やっと山頂に到着。
遅い到着となったが、とりあえずはホッとした。
山頂は360度の大パノラマ。東側には男体山などの日光連山。右は中禅寺湖で左手前は五色沼。
南側。火口跡の向こうには、半月山、社山、黒檜山、三俣山と続く稜線。右奥には皇海山も見える。
南西側の錫ヶ岳。左奥は皇海山。
西側には武尊山(左)や至仏山(右)などが見える。武尊山の右奥には幽かに谷川連峰も見えていた。
北側には燧ヶ岳がよく見えた。左に至仏山、右に会津駒ヶ岳も見える。
燧ヶ岳の左に中ノ岳、平ヶ岳、越後駒ヶ岳、荒沢岳などが見えた。手前は四郎岳と燕巣山(つばくろすやま)。
燧ヶ岳と会津駒ヶ岳。北側の小ピークで登山者が数名休んでいるのが見えた。
北東側。根名草山と温泉ヶ岳。
山頂は静穏そのもの。360度の眺めを楽しみながら、おにぎりを食べた。
左から太郎山、女峰山、大真名子山、男体山。手前は前白根山で左下には五色沼。
下山路のある北側の小ピークへ移動。ちょうど他の登山者と入れ替わる形となった。
隣の小ピーク。すでに14時を過ぎていたが、まだ登ってくるハイカーがいた。
少しだけ下る。
そして少し上り返す。
北側の小ピークから眺めた奥白根山の山頂ピーク。
14:20 下山開始。
大展望を楽しみながらの下りとなった。
どんどん下る。
少し下ったところから眺めた山頂の北西側は、ほぼ断崖になっていた。
下るのがもったいないくらいの大パノラマが続く。
しばらくすると弥陀ヶ池へまっすぐ下るような急坂となった。
落石に気を付けながら下る。
浮石が多いので油断できない。
弥陀ヶ池まで一気に下降する。
下りてきた奥白根山の北側斜面を見上げる。
傾斜が緩くなると鞍部の分岐は近い。
ナナカマドが色付いていた。
弥陀ヶ池が近づいてきた。
弥陀ヶ池に人の姿が見えた。
鞍部の分岐でロープウェイ方面へ向かう団体ハイカーとすれ違った。
弥陀ヶ池に登山者2名の姿があったが、菅沼方面へいなくなった。
15:10 弥陀ヶ池 2,250m
弥陀ヶ池に到着。あたりは静寂そのもの。素晴らしい周囲の景観を眺めながら、ゆっくりして行きたいと思える場所だった。
休んでいる間に、五色沼方面から来て菅沼へ向かう登山者を2人見かけた。
あまり長居をすると暗くなってしまうので、早々に出発した。
何か泳いでいると思ったらクロサンショウウオの幼体だった。よく見ると、池の中に沢山いた。
ほぼ無風だったので、池の水が鏡面のようになっていた。
逆さ奥白根山。
弥陀ヶ池からはもう下るだけ。
木の根や岩ゴロで歩きづらい道が続く。疲れているので転ばないように慎重に下った。
延々と薄暗い樹林帯の下りが続く。
菅沼まで1kmの道標を見てからが長かった。
平坦な道になると菅沼はもう近い。
シカの群れが林の中にいた。人慣れしているのか、逃げる気配がなかった。
国立公園の立派な看板。その向こうは金精山から五色山へ続く稜線。
看板の付近から駐車場まで砂利の林道となる。
16:50 菅沼駐車場に到着。我々が最後の車だった。
3時半起床、4時5分出発。現地には6時40分到着。平日にもかかわらず、すでに10台以上の車が停まっていた。菅沼を基点に金精山、五色山、前白根山、本白根山と周遊したが、天気にも恵まれて、山頂と稜線から素晴らしい展望を楽しめた。なかでも五色山から前白根山へ向かう稜線は、左右に大展望が広がって抜群の解放感だった。
出発してしばらく歩いたところで、山に慣れした人でも道を間違えるポイントがあり、我々も15分程時間をロスしてしまった。さらにトレーニング不足の妻が上りで大失速を繰り返し、日没までに下山できるか心配になるほど時間が押してしまった。
帰りは渋滞もなく、20時前に帰宅。これ以上ない秋晴れに恵まれて、山歩きを満喫できたが、課題の残る山行となった。