今回の登山について
先週同様、妻が有給消化のために休みをとったので、11年ぶりに日光白根山に上ることにした。
コースは菅沼を基点に金精山、五色山、前白根山、奥白根山とめぐる周遊登山で、コースタイムは8時間ほど。現状の体力でもこれくらいなら大丈夫だろうと思っていたのだが、妻が各山の上りで大失速。五色山に着いた時点で日没前の下山が心配になるほどだった。
コース自体は素晴らしい展望コースとなっており、秋晴れの空の下、山頂と稜線からの大展望を満喫した。なかでも、五色山から前白根山へと続く稜線は素晴らしく、左に男体山などの日光連山&中禅寺湖、右に日光白根山&五色沼という眺めが広がり、気持ちが高揚して疲れを忘れた。日光の数ある登山コースの中でも白眉と言える展望稜線ではなかろうか。
日光白根山に登るなら、奥白根山と一緒に五色山と前白根山にも登ることをお勧めしたくなる。
時間が押し気味だったので、五色沼には私だけが下りて、妻とは五色沼避難小屋で待ち合わせた。本白根山の登頂は13時50分と、普段の登山では考えられない遅さだったが、山頂での滞在時間を短めにして、なんとか17時前に下山できた。
一日平日登山を楽しんで大満足の山行となったが、このままでは北アルプスや南アルプスには登れないと危機感を覚える山行となった。
菅沼から金精峠間の道迷い必至のポイント
菅沼駐車場から車道を東側へ少し歩いて登山道に入るが、しばらくは踏み跡を頼りに進むことになる。枯れ沢がそのまま登山道になっているところがあり、途中の二股で右は枯れ沢、左は踏み跡のしっかりした道となる箇所がある。
左の道は明確な踏み跡がしばらく続いて、その後は少し広い枯れ沢となる。そのまま進むことも可能なので、道間違いに気付くのに時間がかかる。登山道に入ってから15分以上歩いて、林道が左手にまた近づいてくるようだと間違った道に進んでいる可能性が高いので、来た道を戻って間違いポイントを探した方がよい。
山慣れした登山者でもその二股ポイントでは左へ行く人が多いように思うが、右の枯れ沢をそのまま進むのが正解。まさに道迷い必至のポイントで、ここに赤テープなどの目印がないのはいけない。
我々の場合も左へ進んでしまい、間違いに気付いて二股ポイントに戻るまで15分ほどかかった。右の枯れ沢に進むと、枯れ沢の終わりから赤テープが定期的に出てくるので、そこからは道迷いの確率がぐっと少なくなる。
少し上ると、今度は枯れ沢の左右に赤テープが見える箇所があり、どちらに進むか迷うが、これはどちらに進んでもその先で合流する。ちなみに我々は枯れ沢を渡った向こう側 (山に向かって左側) を上った。
金精峠から前白根山まで
前白根山から奥白根山まで
奥白根山から菅沼駐車場まで
ヤマケイとヤマプラ (山と高原地図) のコースタイムの違いについて
ヤマケイのコースタイムは厳しめというのは以前から感じていたが、下山後にヤマケイとヤマプラ (ヤマレコ / 山と高原地図) の参考コースタイムを比較してみて、その違いに驚いた。
タイム計測区間 | ヤマケイ | ヤマプラ | 我が家の実測タイム |
---|---|---|---|
菅沼P~金精峠 | 70 | 60 | 75 |
金精峠~金精山 | ※ 30 | 70 | 50 |
金精山~国境平 | 15 | 20 | |
国境平~五色山 | 30 | 40 | 40 |
五色山~前白根山 | 35 | 40 | 40 |
前白根山~五色沼 | 30 | 40 | 20 |
五色沼~避難小屋 | 15 | 20 | 15 |
避難小屋~奥白根山 | 65 | 80 | 90 |
奥白根山~弥陀ヶ池 | 40 | 50 | 50 |
弥陀ヶ池~菅沼P | ※ 115 | 90 | 95 |
合計タイム (分) | 445 | 490 | 495 |
どのような登山者を基準にするかで参考コースタイムが違ってくるのは当然だが、実際に歩き終えて両者を比較してみると、全体的にヤマケイのコースタイムが厳しいのは明らかである一方、我々が後続登山者にことごとく抜かれていたことを考えると、ヤマプラはかなり甘めの時間設定だと言える。
区間ごとでは、ヤマケイの参考タイムで金精峠~金精山の30分はさすがに厳し過ぎると思うし、弥陀ヶ原~菅沼Pの115分は、ここだけ何故だろうと思うほど遅いコースタイムになっている。
ヤマケイとヤマプラの参考コースタイムがこれほど違うことは珍しいようにも思うが、両方の違いを頭に置いて計画を立てることも必要かもしれない。
今回はヤマケイのコースタイムを元に登山計画を立てていたため、五色山で (道迷い15分も含めて) 1時間近く予定に遅れていることに気が付き、妻の動きの重さもあって早々に下山時間を気にすることになった。
ヤマプラの想定タイムで計画を立てるか、弥陀ヶ原から115分もかからないと分かっていれば、それほど日没時間 (17:22頃) を気にすることもなかったように思うが、そもそも17時前後の下山になってしまったことに問題がある。
八ヶ岳登山で一度経験しているが、日没後の暗くなった山では、いくらヘッドライトがあっても簡単にルートを見失うわけで、さまざまなリスクを想定すれば、日帰り登山ではなるべく午前中に登頂して、日没1時間前には下山すべきなのだ。満足度の高い充実の山行となったが、体力面も含めて、課題も残る山行となった。
※ 日光白根山登山の詳細はこちら → https://mt.ubo-do.com/mt-report/shirane2.html