棒ノ嶺登山の際に、白谷沢の白孔雀ノ滝付近の岩場で群生しているのを見かけた。棒ノ嶺の登山記録の中には、似た花を「ヨゴレネコノメ」としている方も多いので確信はないが、萼裂片が開いているので、ニッコウネコノメと判断した。(2021.4月)
基本データ&特徴
- ユキノシタ科 / 多年草 / 花期3~4月 / 日本固有種 / 本州、四国
- 山地の渓流沿いなど湿った場所に生育する。
- 葉は対生で長さは0.5~1.5cm。葉先に鋸歯あり。
- 雄しべは普通8個で、葯は暗い紅紫色で、後で黒色になる。
- イワボタン(別名ミヤマネコノメソウ)の変種とされ、同じような環境に生えるが、イワボタンは葯が黄色。
- 同じくイワボタンの変種であるヨゴレネコノメと似ているが、本種の萼裂片は平開するが、ヨゴレネコノメの萼裂片は直立していて開かない。
名前の由来
- 栃木県の日光国立公園 (塩原) で発見されたので「ニッコウ」の名が付いた。
- ネコノメソウ (猫の目草) は、裂開した果実の形が猫の目 (瞳孔) に似ていることに由来する。