棒ノ嶺登山の際に、白谷沢から林道に上がる手前で群生しているのを見かけた。ヤマレコで見た棒ノ嶺の登山レポートではキケマンと紹介している方が多く、ずっとキケマンだと思っていたが、どうやらミヤマキケマンのようだ。(2021.4.9)
基本データ&特徴
- ケシ科 / 越年草 / 花期4~6月 / 日本固有種 / 本州 (東北~近畿)
- 日当たりのよい山地や林の縁、道端に多い。高さ20~50cm。
- ミヤマ (深山) とつくが、特に深山というわけではなく、低山から丘陵地に生育する。
- 茎の上部から長さ4~10cmの総状花序をつけ、長さ2cmほどの唇状の花を多数つける。
- 葉は1~2回羽状複葉。小葉は深く裂ける。
- 蒴果はで2~3cmの細長い数珠状でくびれがあり、黒い種子が一列に入る。
- 海辺に生えるキケマンは大型で茎も太く、白緑色の大きな葉を出す。蒴果の種子は2列に並ぶ。
- 西日本に多いフウロケマンは本種の基準変種。全体的に小型で花つきも少ない。蒴果はくびれが少ない。
名前の由来
- 山地に自生する黄色いケマンであることから名付けられた。
- ケマン (華鬘) というのは仏前にお花を飾るための仏具のことで、これに姿が似ていることが「ケマン」の名の由来。