基本データ&特徴
- ナデシコ科 / 多年草 / 花期5~7月 / 在来種 / 北海道西南部~九州に分布
- 山地の谷沿いなどに生える。
- 上部葉腋から有毛の柄を出し、花径1~1.5cmの白い花をつける。
- 花弁は5個で萼片より長く、深く切れ込みがあって10弁花に見える。
- 萼片の先は鋭形で、外側に白くて長い毛が生える。
- 雄しべは10個あり、葯は黄白色。子房の上に3個の花柱がある。
- 葉は、黄緑色で対生し、広卵形で基部はやや心形。
- 葉の基部と葉柄に長い軟毛がある。表面は無毛。裏面脈上に微毛がある。
- 茎は斜上して高さ20〜40cmになる。下部は這うように広がる。
- 茎に2列の毛がある
名前の由来
- 山地で見られるハコベなので「ミヤマ (深山)」がつく。
- ハコベについては、日本最初の本草書である「本草和名」 (918年) に登場する波久倍良 (はくべら) が転訛したものと考えられているが、語源は不明。
ミヤマハコベの写真
ハコベの仲間の見分け方
雌しべの花柱が5本、全体的に大きい → ウシハコベ。他は3本。
雌しべの花柱が3本の場合
- 花弁は萼片より長く、雄しべは10個 → ミヤマハコベ。
- 花弁は萼片と同じか短く、茎が暗紫色、雄しべは1~7個 → コハコベ。
- 花弁は萼片と同じか短く、茎は緑色、雄しべは4~10個 → ミドリハコベ。
- 名前の由来どおり、全体的にコハコベは小さい。
- サワハコベの花弁は浅く裂ける。
- ノミノフスマは花弁は萼片よりも長く、深裂する。葉は無毛、無柄。