やや湿った場所にコケなどと一緒に咲いていた。群生しているといっても、距離を開けて点々と咲いている印象で、一輪でも見栄えのする花だった。
基本データ&特徴
- 別名 : ゴカヨウオウレン (五加葉黄連)
- キンポウゲ科 / 多年草 / 花期5~8月 / 福島県以南の本州に分布
- 針葉樹林内や林縁に生える。高さは5~15cmほど。
- 白い花弁に見えるのは萼片が変化したもの。
- 花弁は密腺に退化しており、先端が平たく皿状になった黄色い部分。
- 根生葉は長柄のある掌状複葉。
- 小葉は5個。倒卵形で鋭い鋸歯あり。やや厚みがあり、表面に光沢がある。
- 根元から匍匐枝を伸ばしてふえるので、群生することが多い。
名前の由来
- 「バイカ (梅花)」は、梅の花に似た白い花を咲かせるオウレンだから。
- 別名の「ゴカヨウオウレン (五加葉黄連)」は、小葉が3枚のミツバオウレン (三葉黄連) に対して、小葉が5枚であることが名の由来。
オウレンの名の由来については少し複雑で確証はないが、調べたことを記しておく。
- 「オウレン (黄連)」は中国名を音読みしたもの。多数のひげ根が連なり断面が黄色いことから中国で「黄連」と呼ばれている薬草が渡来し、それが在来種のカクマグサと似ていたため同じものとされ、カクマグサの名はすたれて、漢名の「オウレン」と呼ばれるようになった。
- 漢字では「黄蓮」とも表記するが、黄色く連なる根茎をレンコン (蓮根) に見立てて「蓮」を当てたもの。