道端の生垣、空地や公園の日陰など、どこにでも生えている野草だが、名前を知ってからは特に目につくようになった。地下茎で増えるので、雑草として駆除しようと思えば大変だが、薬草として利用するならこれほど重宝する野草はない。
基本データ&特徴
- 別名 : ジュウヤク (十薬)、ジゴクソバ (地獄蕎麦) など多数あり。
- ドクダミ科 / 多年草 / 花期5~7月 / 在来種 / 北海道南部~沖縄
- 半日陰地に群生することが多い。高さ20~40cm。
- 全体に独特の臭気がある。
- 花弁に見えるものは総苞片で、ドクダミには花弁も萼片もない。
- 中央の穂状になっているのが雄しべと雌しべ。
- 葉は互生で、先の尖ったハート形。葉質はやわらかい。
- 古くから薬草として知られ、お茶や山菜としても利用される。
名前の由来
名前の由来は諸説あり。
- 毒下しの薬効から毒を抑える、すなわち「毒を矯 (た) める」から「毒矯め (ドクダメ)」、転訛して「毒矯み (ドクダミ)」となった。(通説)
- 毒や痛みに効くことから「毒痛み」、転訛して「ドクダミ」となった。
- 特有の臭気から毒が溜まった場所を意味する「毒溜め」、転訛して「ドクダミ」となった。
- 植物自体が毒を溜めていると考えられて「毒溜め」、転訛して「ドクダミ」となった。(ドクダミに毒はない)
- 別名「十薬」は、10種類の薬効があることから。