セイヨウタンポポ 西洋蒲公英

2021年6月 埼玉県 上尾丸山公園

タンポポに共通する特徴

  • 頭花が両性の舌状花からなり、舌状花の先に5歯がある。
  • 茎や葉に乳管があって、切ると白い乳液がでる。
  • 葉は全て根生し、ロゼット状になる。
  • 葉腋から花茎をのばして、先端に頭花を1個つける。
  • 花茎は分岐せず、葉もつかない。
  • 頭花は日が当たりと開き、暗くなると閉じる。
  • 日本には約20種のタンポポ属が自生している。

基本データ&特徴

  • キク科 / 多年草 / 花期3~11月 / ヨーロッパ原産 / 日本全土
  • 明治時代に食用に栽培したものが野生化し、日本中に広がった。
  • 頭花は直径3.5~5cm。
  • 葉は深裂するが、変化が多く一定しない。
  • 総苞外片がつぼみの時からそり返っているのが特徴。
  • 痩果は灰褐色。
  • 受粉しなくても単為生殖によって結実する。
  • 在来タンポポとの交雑が進んで問題になっている。

名前の由来

  • ヨーロッパ原産のタンポポなので「セイヨウ (西洋)」とつく。
「タンポポ (蒲公英)」の名の由来については諸説ある。
  • 茎の両端を細かく裂くと、反り返って鼓のような形になることから、古くは「鼓草 (つつみぐさ)」とも呼ばれていたが、鼓をたたいた時の「タンタン、ポンポン」という音から「タンポポ」と名付けられた。
  • 花が咲いた後に出来る球形果を、稽古用の槍の先に付ける「たんぽ (綿を丸めて布でくるんだもの)」に見立て、「たんぽ穂」と名付けられた。
  • 田んぼのあぜ道などによく生えていることから、昔は「たな (田菜)」と呼ばれていたが、それが転訛して「たん」となり、綿毛を意味する「ほほ (穂々)」と結びついて「タンポポ」になった。
  • 漢字名の「蒲公英」は、タンポポを開花前に採って乾燥させた漢方薬「蒲公英 (ほうこうえい)」の中国名を、そのまま当てたもの。
  • 葉はどれも鋸のようにぎざぎざしているため、ヨーロッパでは「dandelion (ダンデライオン) = ライオンの歯」と呼ばれている。

セイヨウタンポポの写真

2021年6月 埼玉県 上尾丸山公園
2021年6月 埼玉県 上尾丸山公園 下向きに反り返った総苞片
2021年6月 埼玉県 上尾丸山公園 車輪のように並んだ根生葉
2021年6月 埼玉県 上尾丸山公園 綿毛 (冠毛)
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