坂東三十三観音の安楽寺 (吉見観音) を参拝後、仁王門の階段を下りた脇に咲いていたのを見かけた。つる性の植物は勢いよく群生するイメージがあるが、本種はこじんまりとひっそり咲いているように見えた。
基本データ&特徴
- ナス科 / 多年草 / 花期 8-9月 / 日本全土
- 山野に生えるつる性植物。
- 茎の途中から枝分かれした集散花序をつけ、白色の花を多数つける。
- 花冠は深く5裂し、裂片はそり返る。
- 花冠裂片の基部に緑色の斑紋がある。
- 雄しべは5個で、花柱を取り巻く。葯は黄色~黒褐色で楕円形をしている。
- 全体に軟毛が密生する。
- 茎が細長いつるとなり、葉柄で他の樹木などにからみついてのびる。
- 葉は互生し、卵形。下部の葉は深い切れ込みがある。
- 秋に紅い実がなる。
- 全草に有毒物質のソラニンを含むため食べられない。
- 漢方では「白毛藤」という生薬として利用される。
- 果実から黄色のものをキミノヒヨドリジョウゴと呼ぶ。
名前の由来
- ヒヨドリが群がって本種の実を食べる様子を、お酒好きの人 (上戸) たちがお酒を飲んで騒いでいる姿に見立てたことから。(実際はヒヨドリが有毒である本種の実を食べることはないらしい)