鈴木祐「最高の体調」を読んで、糖質制限を始めた

10月の第2週から糖質制限を中心とした食生活の改善に取り組んで、ほぼ1カ月が経過したが、自分でも驚くほどの効果が出始めているので、驚きが新鮮なうちに備忘録とて残しておこうと思う。

取り組み方によって結果は異なるだろうし個人差も大きいと思うので、安易におすすめはしないが、糖質制限に興味のある誰かの参考程度にはなるだろう。

目次

糖質制限のきっかけ

去年のリウマチ発症以前から間接の炎症にたびたび悩まされていて、根本的な対策を何もしないまま体調の悪化を招いてしまった。ちょうど1年前の10月頃から体調悪化がひどくなって、翌月にはリウマチの症状が顕著になり、それから年末までの2カ月間は人生でも最悪といえるほど身体の調子が悪かった。

去年の初めくらいから体重減少が始まって、ダイエットのつもりもないのに7kgくらい減ってしまった。胃腸が働いていない感覚があって、まず量が食べられない。無理して食べるとすぐに下痢になる。

夜中に目が覚めて寝られない。3時間ほど寝ると必ず目が覚めてしまって、その後は寝られない。食後は異常な睡魔に襲われて、気が付くと寝ているという状態がほぼ日常化していた。

リウマチの薬で間接の炎症は収まっているものの、疲れやすさ、だるさが慢性的にあって、ソファに半日横になって動けないということまで起きてきた。

さまざまな理由で布団から起きられないという状態に人は陥るものだが、これまでの自分は、それは結局のところやる気の問題ではないかと、どこかで思っていた。

ところが、自分がそういう状況になってみると、動かないのではなくて、どうあっても動けない。やる気とか根性とか、考え方を変えるとか、そんなことではどうしようもない状況があるのだと思い知らされた。何もしていないのに疲れていて、重くて、だるくて、思考は回らないし、もう本当にどうしようもない状態なのだ。

日々やらなければならない事はあるので、やっとの思いでこなすわけだが、その他のことに手がつけられない。

話しをするもの億劫で、何もなくても不機嫌で、日々何とか自分であることを繕ってはいるものの、自分はこんな人間だったっけと不思議に思うこともあった。

血液検査から私はホルモン分泌が減少していく橋本病と判明しているので、すでに重症化しているのではと絶望的な気分になると、翌日には普通の体調に戻って普段通りに動けたりもする。

リウマチの症状は薬によって抑えられている状態なので、これは病気というより体調不良の面が強いのではないか、だとしたらできることは何なのかと探していた矢先に、必要な情報がつまった本を見つけた。

それが、鈴木祐 「最高の体調」である。

まさに私が必要としていた情報を集約したように本で、すぐに本書で勧めている糖質制限を中心とした原始人的な生活を始めることにした。

たまたまYouTubeで著者のインタビューを見て、「これだ」と感じて著書を読んだのが10月始め。それからすぐに糖質制限を中心とした原始人的な食生活をしたいと妻に相談して、10月の第2週から温野菜を中心とした食事に切り替えた。

昔、親にもらって、ほとんど使う機会のなかった蒸し器が、いまや大活躍です。

鈴木祐「最高の体調」について

内容をごく簡単に説明すると、原始人が食べていたものを食べて、原始人がしていたであろう生活を基準にして、自身の生活習慣や行動・考え方を変えていけば、自然と最高の体調が得られるようになるというものだ。

他にも似たような主張をした本はあるだろうが、本書は個人的な印象や体験にとどまるものではなく、科学的な調査に基づくエビデンスを用いながら解説してくれているので、まずもって説得力が異なる。

日々のウォーキングはよい、筋トレはよい、食べる間隔は開けた方がよい、糖質・グルテンはよくない、日差しを一定時間浴びた方がよい等々、確実にそうだと思える健康指南は多々あるが、それらの対策がひとつに統合されていくような分かりやすさがこの本にはあった。

著者が進化論的なアプローチを取り入れることで、自身の知識が収斂されていったように、私自身も本書を読むことで断片的な知識が整然と収斂されていくような感覚を覚えた。

求めるものが求めるときに見つかった印象で、本書で示されていることを実践してみようという強い意欲が沸き上がった。

甘いもの好きの自分に糖質カットなど到底できるわけがないと思っていたが、希望が見えればやる気も出てくるもので、今では糖質を取らない温野菜と肉中心の食生活がすっかり定着している。

まだ1カ月ではあるが、体調の変化を実感していることから、ゆるぎないものになりそうな確かな予感がある。

糖質制限開始後、2週間くらいで変化を実感

糖質制限開始後、2週間くらいで何となく「体調がよくないか」と感じ始めた。

リウマチの薬を飲んだ日は下痢になることが多かったのに、下痢をしなくなった。食べ過ぎた時も下痢にならない。間食をしないためか、食事がすべて美味しく感じられるようにもなった。

食後の強烈な睡魔もあまり感じなくなってきて、起きた瞬間に身体の重たさやだるさを感じる日がいつの間にかなくなった。

半信半疑で、これは気分の問題でないのかと自問自答する日々だったが、糖質制限3週目を過ぎる頃には、間違いなく体調がよくなってきていると確信した。

体調がよくなると気持ちも前向きになるようで、面倒くさくて後回しにしてきた作業をふと思い立って始めてみたり、自分にはもうできないだろうと思っていた谷川岳の馬蹄形縦走を、「できないかなぁ」と考え始めている自分がいたりして、体調が変われば、こんなにメンタルも変わるのかと、自分で自分に驚いている。

ふさぎ込むような気分に襲われることもなくなった。ここ数週間はため息をついていない。その事実に気づいたときは、この食生活を続けようと決意も新たになった。

「最高の体調」の著者は自らも原始人的な生活を始めて体調がよくなり、仕事の効率が4倍になったと書いているが、あながち嘘ではなく、本当にそうなのだろうと思えてきた。

勢いを得た私は、食事だけではなく、本書で紹介されている実践ガイドを参考にして、自分に合わせた生活ルールも取り入れることにした。

体調管理のための自分ルール

食事・睡眠・運動と3つのカテゴリーに分けてルールを決めた。

食事ルール

① 食事は昼と夜の1日2食とする。
② 夕食と翌日の昼食の間を16時間以上空けて、毎日プチ飢餓状態をつくる。
③ 食事は野菜と肉を中心とする。
④ お米・パスタ・パンなどの炭水化物は食べても週1回程度とする。
⑤ お菓子類は食べない。

睡眠ルール

① コーヒーは1日3杯まで。午後3時以降は飲まない。
② 良質な睡眠のため、夕食後はテレビ・スマホは極力見ない。
③ 就寝時間は22時。8時間睡眠を目標とする。
④ 就寝時は耳栓をして、室内をなるべく暗くする。
⑤ 就寝時に仰臥禅(ぎょうがぜん : 寝禅)をする。

運動ルール

① 柔軟ストレッチ・軽い筋トレを毎日行う。
② ウォーキング・ジョギングは週3回を目標とする。
③ 日差しを毎日30分以上浴びる。

まだ1カ月しか経過していないし、きちんと実践できていないルールもあるが、体調がよくなったという実感があるので、無理なく定着するだろうと感じている。

ただ、減量の手段としても使われる糖質制限なので、体重がさらに1kg落ちて過去最低体重になってしまった。今後は摂取カロリーを計算して、体重がこれ以上減らないようにする必要はあるが、同じ体重減でもこれまでと内容がまるで違うと感じる。

このまま全てがうまくいくとは思わないが、少なくとも悪循環は脱却できたと思う。

以上、糖質制限1カ月時点での現状報告でした。

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