タンポポに共通する特徴
- 頭花が両性の舌状花からなり、舌状花の先に5歯がある。
- 茎や葉に乳管があって、切ると白い乳液がでる。
- 葉は全て根生し、ロゼット状になる。
- 葉腋から花茎をのばして、先端に頭花を1個つける。
- 花茎は分岐せず、葉もつかない。
- 頭花は日が当たりと開き、暗くなると閉じる。
- 日本には約20種のタンポポ属が自生している。
基本データ&特徴
- キク科 / 多年草 / 花期3-5月 / 在来種 / 本州 (関東地方、山梨、静岡県)
- 野原や道端などに生える。
- 直径3.5~4cmの黄色い頭花を1個つける。
- 総苞は長さ1.5~2cmで直立し、開花しても外片はそり返らない。
- 狭卵形または広披針形で、上部に小さな角状突起がある。
- 葉は長さ20~30cm、幅2.5~5cmの倒披針形で羽状に深裂するか欠刻がある。
- カントウタンポポはエゾタンポポとヒロハタンポポの中間的な形質を持っているので、植物学者の北村四郎氏は両者の雑種ではないかと推測している。
名前の由来
- 関東地方でよく見られるタンポポの仲間であることから。
「タンポポ (蒲公英)」の名の由来については諸説ある。
- 茎の両端を細かく裂くと、反り返って鼓のような形になることから、古くは「鼓草 (つつみぐさ)」とも呼ばれていたが、鼓をたたいた時の「タンタン、ポンポン」という音から「タンポポ」と名付けられた。
- 花が咲いた後に出来る球形果を、稽古用の槍の先に付ける「たんぽ (綿を丸めて布でくるんだもの)」に見立て、「たんぽ穂」と名付けられた。
- 田んぼのあぜ道などによく生えていることから、昔は「たな (田菜)」と呼ばれていたが、それが転訛して「たん」となり、綿毛を意味する「ほほ (穂々)」と結びついて「タンポポ」になった。
- 漢字名の「蒲公英」は、タンポポを開花前に採って乾燥させた漢方薬「蒲公英 (ほうこうえい)」の中国名を、そのまま当てたもの。
- 葉はどれも鋸のようにぎざぎざしているため、ヨーロッパでは「dandelion (ダンデライオン) = ライオンの歯」と呼ばれている。