コタツの天板は数年前に一度新調したのだが、表面の傷から塗装が剥がれたりして、見た目が悪くなってきた。
天板に使われているメラニン化粧板は、耐久性や耐水性に優れていて価格も安いが、合成樹脂を浸透させた紙を重ね合わせた薄い板なので、劣化や損傷を修復することはできない。
再び交換用の天板を買うとなると1万円ほどするし、日々利用する家具の見た目が悪いのは気分が悪い。幸いテーブルなどの天板を作成するDIY動画やサイトはたくさんあるので、それらを参考にして自作してみることにした。
購入した材
杉カフェ板 30×200×2000mm @1,280円×2 2,560円
杉KD 垂木 上小節材 30×40×2000mm @448円×2 896円
和信ペイント 水性サンディングシーラー 801円
和信ペイント 油性ウレタンニス つやあり 1,550円
和信ペイント 油性ウレタンニス つやなし 1,737円
合計 7,544円
本当は一枚板の無垢材で作りたいところだが、それでは材料費がバカ高くなるので、杉のカフェ材を貼り合わせて、長さ1050mm×幅750mmの天板を用意することにした。
カフェ材なら安価でも無垢材には変わりないので、古くなって天板が傷んでも、塗料を剥がして塗装し直せば新品同様に再生することができる。
塗料をどうするかについては随分考えた。耐水・耐久性に加えて見た目もよいオスモカラーを使えば、まず仕上がりに間違いはないが、他の塗料に比べて割高なのは否めない。
他の塗料も実際に使ってみなければ分からないので、今回は耐久性を重視して、これまで使うことのなかった油性ニスを使ってみることにした。
杉カフェ板を貼り合わせてコタツの天板を作る
カフェ板の側面には「く」の字型の凸凹があって側面がかみ合うようになっているが、僅かな大きさの違いや反りがあるために、並びによっては接合部にちょっとした段差ができる。
僅かな段差であっても、カンナなどで大きな板を平らにするのは大変なので、実際に板を合わせて相性を確認しながら並びを決めた。
木表・木裏は気にせずに、節が少なくて見た目のよい方を表側に並べたが、4枚とも木表が表面になった。木表の方が木裏よりも見た目がよくて仕上がりがよくなると言うが、その通りのようだ。
また、物が大きいのでクランプの方法と手順をきちんと考えてから作業を開始した。
カフェ板の接合方法は色々あるが、木工用ボンドと両端につける補強材だけで、天板としての強度は十分出ると判断して、余計なことはしないことにした。
木工用ボンドはプラスチックのへらで塗り広げたが、均等に塗るのが難しかったので、最後は指を使って塗り広げた。
裏側にあふれた木工用ボンドをどう拭き取るかが問題だったが、しっかり圧着した状態のまま、いったん天板を立てて拭き取ることにした。
天板を立てる際は、長辺を軸にすると簡単に接合部が折れそうなので、短辺サイドを軸にした。カフェ板4枚に均等な力が加わるように横木を天板の下に渡して、横木をそうっと押して天板を立ち上げた。
天板の両サイドに補強材を取り付ける
凸側と凹側のカット幅を同じにして奥と手前のカフェ板の幅を均等にしたかったが、凹側のカットライン上に節があって、その節を切り落とすことを優先してカット幅を調整した。
カフェ板の並びを決めるときに、幅を揃えるよりも節を少なくすることを優先しようと決めたのだが、実際にカットしてみると、節を残しても奥と手前のカフェ板の幅を均等にした方がよかったかもしれないと感じた。
木工パテで節とカフェ板接合部の目地を埋める
カフェ板接合部の目地を埋めるかどうかは迷ったが、実際に裏面の目地を木工用パテで埋めてみて、その仕上がりを確認してから表面のやり方を決めることにした。
木工パテはカフェ板整合部の目地を埋めるにはちょうどよい色だったが、節の色には合わないので、節を埋めるためのパテには事前に着色をすべきだった。これは大きな反省点になった。
和信の油性ウレタンニスでコタツの天板を塗装する
木の質感をなるべく残すのなら、塗装の重ね塗りは2~3回にしておくのがよいと思うが、厚い被膜を作って丈夫な天板にしたかったので、表面は透明クリアーを3回、つや消しクリアーを2回、塗り重ねることにした。
重ね塗りの回数が少ない裏面は、光沢のないマットな仕上がりでイメージに近かったが、表側はすりガラスのような感じになって、若干イメージとずれていた。
もう少し光沢が出るようにした方が質感が上がりそうに感じたので、表面だけつや消しクリアーと透明クリアーを混ぜたものを最後にもう1度だけ塗布した。
重ね塗りの回数を増やせば被膜は厚くなって耐久性は高まるが、その分だけ木の質感がなくなっていく。今回は少し重ね塗りをし過ぎた気もするが、それだけ耐久性は上がったはずなのでよしとした。